特殊清掃コラム
特殊清掃でにおいが取れない|やり直し相談約20%から見る業者選び

「特殊清掃は終わりました」と引き渡されたのに、数日後にまたにおいが戻る。虫が再び出る。リフォーム業者が入室して工事を止める。まごのてには、こうした他社施工後のやり直し相談が継続して入っています。
現行記事で集計している相談内容ベースでは、特殊清掃の相談の約20%が「他社施工後のやり直し」です。言い換えれば、およそ5件に1件です。
これは「安い業者を選んだ人だけが失敗している」という話ではありません。高額な見積もり、資格・協会認定の表示、整ったホームページがあっても、巾木・壁際・木部・下地まで原因を追えていなければ、においが残ったまま引き渡されることがあります。
特殊清掃は、一般の依頼者が施工中の品質を見抜きにくい仕事です。だからこそ、契約前に「何を確認する業者なのか」を見抜かなければ、完了後になって初めて施工不足が表面化します。
安く済ませることと、安く見える業者を選ぶことは違います。そして、高い業者を選ぶことと、施工品質を確認することも違います。
現行記事で掲載している現場動画。特殊清掃では、見える表面だけではなく、においの原因が残る可能性のある箇所を追って確認します。
この記事では、実際にまごのてがやり直しへ入った現場写真・動画を使い、「床を剥がした」「オゾンを回した」「資格がある」では見抜けない業者選びを整理します。前の業者の意図を推測するのではなく、実際に何が残っていたか、契約前に何を聞けば同じ事態を避けやすいかまで踏み込みます。
・なぜ「プロに頼んだのにやり直し」が約20%も発生しているのか
・床材を剥がしても、巾木・壁際・木部に原因が残る理由
・高額、資格、協会認定、きれいなホームページでも判断できないこと
・見積書の「特殊清掃一式」で見えなくなる作業範囲
・契約前に確認すべき施工記録と再対応条件
- ・約20%が他社やり直し相談|「例外」で済ませてはいけない
- ・施工不足には「見える失敗」と「見えない失敗」がある
- ・中野区の実例|見た目が片付いていても、壁内に確認箇所が残っていた
- ・東京都内の実例|床材を剥がしていても、巾木奥に原因が残っていた
- ・「床を剥がした」「洗浄した」だけでは完了を判断しない
- ・見積書の「特殊清掃一式」は、そのまま契約しない
- ・高額・資格・認定バッジを「施工力の代わり」にしない
- ・オゾンの強さより、前処理の範囲を確認する
- ・においが残る状態で、仕上げ工事を先に進めない
- ・他社施工後に相談するとき、分かる範囲で伝えてほしいこと
- ・対応地域|地域名より、前回施工と現在の状態を確認する
- ・FAQ|特殊清掃後のにおい残り・再施工
- ・まとめ|約20%のやり直し相談から、最初の1社をどう選ぶか
約20%が他社やり直し相談|「例外」で済ませてはいけない
現行記事で公開しているまごのての相談実績では、特殊清掃相談のうち相談内容ベースで約20%が他社施工後のやり直しです。
この数字を「特殊な業者に当たった一部の人の話」で終わらせるべきではありません。依頼者から見れば、特殊清掃の施工途中を評価することは難しく、引き渡し時に部屋が片付いていれば「終わった」と受け取ってしまいます。
ところが、数日後ににおいが戻る、虫が出る、リフォーム業者が壁際や床際の違和感に気づく。そこで初めて、施工範囲が足りていなかったことが見えるケースがあります。
料金表や資格バッジより、臭気源をどう追うのか、開ける必要がある場所をどう判断するのか、作業後に何を記録するのかを聞いてください。
現行記事で掲載している現場動画。作業後の見た目だけではなく、発生痕や周辺の状態まで追って確認することが、再施工を減らすための基本です。
施工不足には「見える失敗」と「見えない失敗」がある
床に汚れが残っていれば、依頼者でも気づけます。厄介なのは、床材を剥がし、表面を洗浄し、見た目は作業済みに見えるのに、巾木の奥、壁際、木部、下地、断熱材などに原因が残っているケースです。
まごのてが再施工へ入った現場では、実際にこうした「引き渡し時には分かりにくい未処理箇所」が見つかっています。
| 見た目では安心しやすい状態 | それでも確認が必要なこと |
|---|---|
| 床材が剥がされている | 巾木奥・壁際・木部・下地まで確認したか |
| 強い消臭機を使っている | その前に原因箇所を洗浄・撤去したか |
| 資格・認定表示が多い | 実際の施工責任者と確認範囲が明確か |
| 見積金額が高い | 金額に含まれる作業場所・工程が書面化されているか |
特殊清掃は、「やった感」が大きいほど品質が高い仕事ではありません。原因へ届く確認ができているかが品質です。
中野区の実例|見た目が片付いていても、壁内に確認箇所が残っていた
現行記事では、中野区で他社施工後にリフォーム業者が入室し、においに気づいた事例を紹介しています。一見すると室内は片付いていましたが、壁内まで確認すると、断熱材に影響が残っている箇所が見つかりました。
東京都内の実例|床材を剥がしていても、巾木奥に原因が残っていた
別の東京都内の物件では、他社の特殊清掃が完了し、床材もすでに剥がされていました。それでも、しばらくして微かなにおいが気になるという相談があり、有料の臭気チェックで現地を確認しました。
巾木の奥を確認すると、においの原因になり得る汚れが残っていました。前回の施工意図や見落としの理由までは断定できませんが、少なくとも再確認が必要な箇所が残っていたことは確認できました。
「床を剥がした」「洗浄した」だけでは完了を判断しない
特殊清掃では、作業回数や解体量だけで施工品質を比較すると判断を誤ります。
床を剥がしても、巾木・壁際・木部・下地・サッシ際を確認していなければ、原因が残ることがあります。反対に、必要な箇所が限定されているのに、最初から広い解体を前提にする必要もありません。
どれだけ大きな作業をしたかではなく、原因へ届くために必要な範囲を確認できたかを見ます。
見積書の「特殊清掃一式」は、そのまま契約しない
再施工になったあとで最も困るのが、「最初の契約でどこまで施工する約束だったのか分からない」状態です。
見積書が「特殊清掃一式」「消臭作業一式」だけなら、床下・巾木・壁際・木部・下地の確認が含まれるのか、においが残った場合の再確認はどうなるのかが読み取れません。
・においの原因をどの範囲まで確認するのか
・床材を外した後、巾木・壁際・下地をどう確認するのか
・追加で開口や撤去が必要になったとき、誰がどの時点で説明するのか
・施工前後写真と作業報告を残すのか
・においが残った場合、どこからが再確認で、どこからが追加工事になるのか
「一式でやります」は安心材料ではありません。何を一式に含むのか説明できて初めて、比較できる見積書になります。
業者選び全体 特殊清掃業者の選び方|見積書・資格・作業所・完了基準の確認項目 見積書・資格・会社実体・完了基準をまとめて確認する親記事です。高額・資格・認定バッジを「施工力の代わり」にしない
安い業者だけに注意すればよいわけではありません。高額な料金、資格、協会認定、立派なホームページは、施工会社を比較する材料にはなります。しかし、それらは巾木奥まで確認した証拠でも、下地まで原因を追える証拠でもありません。
特殊清掃は、資格証を見せる仕事ではなく、現場で原因を特定し、必要な範囲を施工し、その結果を説明する仕事です。
「認定されています」より、「この現場ではここまで確認し、ここは残し、ここは撤去します」と説明できる業者を選んでください。
会社の実体・責任体制 特殊清掃業者に作業所が必要な理由|機材・薬剤・防護具を管理できるか 住所・作業所・機材管理・責任窓口をどう確認するかを整理しています。オゾンの強さより、前処理の範囲を確認する
においが残ったとき、「もっと強いオゾンを使えばよいのでは」と考えることがあります。
ただ、床材・巾木・壁際・下地などに原因が残っていれば、機械を追加する前に、その原因箇所を確認する必要があります。
オゾンと前処理 特殊清掃でオゾンは効果ない?臭いを消す前に洗浄が必要な理由 オゾンを万能な消臭工程として扱わず、洗浄・撤去・原因確認を先に行う理由はこちらで詳しく整理しています。においが残る状態で、仕上げ工事を先に進めない
特殊清掃後にリフォームを予定している場合、においに違和感が残ったまま新しい床材やクロスを施工すると、後から原因確認のために仕上げ材を外すことがあります。
リフォーム業者が入室してにおいを気にした場合も、「建物のせい」「そのうち消える」と決めず、前回施工の範囲を確認してから次工程へ進めます。
リフォームへの引き継ぎ 孤独死のにおいはリフォームで消える?特殊清掃から原状回復へ引き継ぐ確認事項 特殊清掃側の作業記録を、原状回復・リフォームへどう渡すかを整理しています。他社施工後に相談するとき、分かる範囲で伝えてほしいこと
・前回の施工日
・見積書、作業報告書の有無
・床、壁、巾木などをどこまで外したか
・現在においを感じる場所
・虫の再発があるか
・リフォーム工事が始まっているか
・前業者との再対応条件が分かるか
現場写真がなくても相談できます。写真を用意するために、ご遺族や関係者が無理に室内へ入る必要はありません。
対応地域|地域名より、前回施工と現在の状態を確認する
まごのてでは、東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県を中心に、他社施工後のにおい確認・再施工相談を受けています。茨城県・栃木県・群馬県・山梨県の一部地域は、状況を確認して対応可否をご案内します。
再施工では所在地だけでなく、前回の施工範囲、建物構造、現在においを感じる場所、リフォーム予定、管理会社・大家との確認状況を一緒に整理します。
FAQ|特殊清掃後のにおい残り・再施工
まとめ|約20%のやり直し相談から、最初の1社をどう選ぶか
まごのての相談内容ベースで約20%が他社施工後のやり直し。これは、特殊清掃を依頼する人にとって「業者選びは価格比較だけでは足りない」ことを示す一次情報です。
実際の再施工現場では、床材が剥がされていても巾木奥や木部に確認箇所が残り、壁を開けて初めて内部への影響が分かったケースがあります。
だから契約前に見るべきなのは、安いか高いか、資格が何個あるかではありません。どこまで原因を追うのか。見積書に範囲を書けるのか。作業記録を残すのか。においが残った場合の再確認条件を説明できるのか。ここです。
特殊清掃のやり直しは、最初の清掃費だけの問題ではありません。リフォームを始めてから発覚すれば、新しい建材まで外して確認し直すことがあります。最初の1社を選ぶ段階で、施工範囲まで比較してください。
前の業者を評価する前に、どこまで施工したのか、現在どこでにおいを感じるのかを整理します。見積書や作業報告がなくても、分かる範囲から相談できます。ご遺族が写真撮影のために無理に室内へ入る必要はありません。
※正式な現地見積もり・臭気確認は有料です。前業者との契約責任・返金・法的交渉については、契約内容を確認のうえ必要に応じて専門家へご相談ください。
株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史
孤独死・自殺・ゴミ屋敷・事故物件など、他社が断るような現場でも創業以来施工不能となった現場は一つもありません。
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の資格((東京)第277343号)を保有しており、清掃・消臭の技術判断と「どう再生すれば資産価値を回復できるか」の不動産判断を同時に行える点が他の特殊清掃業者との最大の違いです。
日本在宅医学会・高齢者虐待防止学会での登壇実績、各行政区のゴミ屋敷条例意見交換会への出席など学術・行政の両面から現場の専門家としての地位を確立しています。
東邦大学保健衛生学部・岸恵美子教授(セルフネグレクト・ ゴミ屋敷研究の第一人者)と、現場データの共同研究を継続。 複数の学術論文に共同執筆者として名前が掲載されており、 現場実務者として学術分野での評価も確立しています。
東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ
株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
インボイス適格事業者登録番号:T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1) 109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
孤独死・自殺・事故物件の特殊清掃について、現場の状況をそのままお話しください。対応可能かどうか、費用の目安も含めてご案内します。
事故物件の処分・リフォーム・再生について、宅建士として適正な選択肢をご提案します。売る・直す・貸すどの方向でも構いません、まずご相談ください。










