特殊清掃コラム
冬期の孤独死は特殊清掃しなくていい!?軽視禁物の衝撃理由

まごのての特殊清掃依頼が集中するのは当然夏期間である4月後半から10月ぐらいで、それこそ毎日数件は相談があり、特殊清掃作業者1名あたり常に現場を3~4つは抱えてるという状況になりますが、冬期間の11月~3月前半まではひじょうにゆったりとした流れになります。
ここで一点興味深いことがあるのですが2月~4月の曖昧な時期の特殊清掃依頼は11月~2月の真冬期間に亡くなった例が多いのです。
これは亡くなったけどご遺体の腐敗速度が夏期間に比べて緩慢であること、そして人の嗅覚は寒いと鈍感になることからご遺体の発見が遅れるのです。
そしてもう一点は発見自体は冬場だったけど特殊清掃は不要だろうとゆっくり構えていたら急に臭いが沸き上がってきたということもあります。
つまり死亡時期に関係なく特殊清掃はやるべきで軽視してやらなかったり、適当な処理をしてしまうと後で大変なことになるということをお伝えしようと思います。
▶孤独死の特殊清掃ビフォーアフター写真集
冬場の孤独死現場のにおいがあまりしない理由
もうひとつは嗅覚が鈍ることが原因で、冷たい空気は空気中の水蒸気をあまり含みませんので鼻腔内の粘膜が乾燥しており細胞表の潤いがないので嗅覚が鈍感になってしまうのです。
ご遺体のほうはいわば冷蔵庫の魚のようなもので、腐敗進行が遅いというだけで腐敗しないわけではありませんし、体液が漏れ出ないということはありませんので、やはり夏期間と同じく特殊清掃は必要です。
ただ真夏期間に比べると溶けて流れるということはあまりなく、部屋に与えるダメージは少しはマシですが、やはり冬期間でもウジやハエは出ますし、もし暖房を使っていれば室内温度は夏と変わりませんので季節によって何らかの工程を変えるというのはあまり良くありません。
ましてや判断する側の嗅覚が鈍くなっていますので、鼻頼りで判断するのではなく専門の機材で臭気判定をする特殊清掃業者に相談するのがベストな選択です。
▶特殊清掃技術を駆使しても絶対に消えないにおいの正体

【データ】冬期間の特殊清掃受注件数は夏の30%
まごのての場合2023年7月~8月に特殊清掃を新規受注した数はおよそ45件です。そして直近の12月~2月の3か月間での特殊清掃受注件数は13件と30%にも満たないのです。孤独死の数も冬場は少し少ないのですが基本的には季節関係なく発生しています。
冬期間の特殊清掃の受注件数は少ないものの、相談自体はそれなりにあり相談から特殊清掃の発注に至る割合は半分にも満たないです。
これはいかに冬期間の特殊清掃を軽視しているかの表れであるというデータです。ところが上記でも書いたように暖かくなるにつれ臭い成分が活性化して臭いが沸き上がってきてはじめて慌てるのです、実際春先には一般のハウスクリーニング業者やリフォーム業者からの相談も増えます。
原状回復の工事途中に異変を感じ、このまま進めてはいけない気がすると連絡をいただくことが増えるのです。
これは冬期間に孤独死はあったけど特殊清掃を省いたか、適当な特殊清掃をしたためと考えられ、現在2024年3月2日時点でリフォーム業者からの相談が3件あり、いずれも特殊清掃そのものを行っていない部屋です。
最悪なのは入居者が決まっていたり、すでに入居した後に異変が発覚することで、毎年数件は発生していますので、冬場の孤独死事案は軽く見てはいけないと強く提言します。せめて相談時点で我々の進言を受け入れていただければ良いのですが費用を出来るだけ抑えたいという意識が特殊清掃をしなくても良いと誤った判断になってしまうのだと思います。
下記画像リンクには特殊清掃を省いてリフォームをしてしまった失敗事例を載せていますので是非参考にしてください。
▶孤独死があったことを隠してリフォーム依頼!信頼関係構築不可

冬期間の孤独死を軽視したために起きた悲劇
まごのてで特殊清掃相談を受けた時は夏場でも冬期間でも基本的には同じ作業提案を行います、人が亡くなり時間が経っていたという点では何ら違いがないので当然そうなるのですが、何故においがないのに消臭や脱臭、防臭処理が必要なのだと思われますがにおい発生源がある限り必ずにおいは戻ってくるからです。
確かに夏場と違ってご遺体の腐敗進行は緩慢です、体液の流出量も少ないですしウジやハエもあまり出ないので汚れを広げることも少ないです、しかしまったくゼロではありませんので多少なりとも上記の現象は必ずあります。
いわゆる他社施工の手直しやリフォーム後の特殊清掃やり直し相談が多発するのは春先から梅雨時期に多いのですがこれは冬場に適当な特殊清掃や後処理を行ったために残っていた腐敗体液や腐敗脂が温度や湿度の関係で再度活性化するからです。
また体感的なにおいは感じないけど年中ハエが寄ってくるという部屋もあり、だいたいがこの特殊清掃不備のパターンで、人間には感じなくともハエはそれを察知して寄ってくるのです。
したがって体感的ににおいを感じないから特殊清掃は不要というジャッジは大変危険ですしそもそもその判断はお客様ではなく私たち特殊清掃業者が行うものですのでどうか素人判断で進めるのではなく信頼できる特殊清掃業者にお任せいただければと思います。
▶【特殊清掃業界の恥】他社が失敗した特殊清掃やり直し3発を公開!

においを感じないから特殊清掃不要と言ったマンションオーナー
管理会社には不要か必要かは見た上で私たちが判断しますと言い家財撤去に取り掛かったのです、入室すると確かに体感的なにおいは感じませんが真冬にもかかわらずハエが1匹だけ紛れ込んでいます、よく見ると窓のサッシレールに数匹ハエが死んでいます、これは人間には感じないけどなんらかの臭い発生源がある可能性があると判断しました。
オーナーに特殊清掃が必要かも知れないと伝えたところ「必要ないと言ってるだろ!」とまったく聞く耳を持ちませんのでお手数ですが部屋まで来てくださいとオーナーを呼び、亡くなっていたという場所の床材(CF)を剥がさせてほしいとお願いしました、もちろん何もなければこちらで責任を持って修復することを約束し床にナイフを入れたのです。
近くで見ていたオーナーにこれがご遺体痕ですと示したところ、飛び上がり部屋から出て行ってしまいました。冬場だけではなく孤独死現場では良くあることで、オーナーや管理会社が体感的に何も感じないという素人判断で原状回復工程を決めてしまうことはよくあります。
臭い戻りや汚れ残りでは特殊清掃業者側の未熟さや不手際が指摘されることがよくありますが、このようにオーナーや管理者側の認識不足であることも大いに関係していると考えることができます。
私たちのように経験値が高い特殊清掃業者の判断はほぼ間違いない見立てをし、作業のご提案をしていますが、様々な思惑でその提案をお受けいただけなく、結果的に後になってなんらかの不具合が起きているのですから、どうか少しでも聞き入れていただくとありがたいです。
▶孤独死の部屋|特殊清掃から原状回復までの流れ・費用・期間

冬場の孤独死の特殊清掃事例|冬特有の過酷さ
夏場の孤独死の特殊清掃が過酷なことは皆さんご存じかも知れませんが、冬場は暖房器具の関係で夏場と同等もしくはそれ以上の環境を生み出し、それが原因で夏場より過酷な特殊清掃現場となってしまうことをお伝えします。
私たち特殊清掃業者がご遺体を直接見ることはありませんのでご遺体がどんな状態だったかはわかりませんが、部屋に残された残留物の状態からある程度判断することができ、暖房器具でご遺体が加温されるとかなり凄惨な状況になるのは容易に想像ができます。

こたつで亡くなり下半身が溶けていた孤独死部屋
ご遺体痕は居間のこたつ付近と聞いていましたが死後日数のわりに見えてる部分は大きく汚れてる気配はありませんが、冬場にもかかわらず臭い濃度がかなり濃く、見えてる範囲のご遺体痕は一部であることは容易に想像が付きました。
おそるおそるコタツに掛かっている布団をめくるとそこには大きな赤黒い腐敗体液が広がっていました、コタツ本体と布団を取り去り全体像が露わになり、更にあっと驚く光景が広がっていました。
若干不穏当な表現ですが残された物が多すぎます、小骨や頭皮が残ってることはよくありますがこの孤独死現場の場合は太い骨のようなもの(おそらく大腿骨)まで残っておりかなり衝撃的でしたが、このようなことはよくあり大腿骨どころか骨盤が浴槽の中に沈んでいたことも過去にはありました。
法律上警察が回収しなかったご遺体痕は廃棄物とみなされるのですが、あまりにも残ったものが多いと私たちも対応に困ります、稀にご遺族で持って帰りたいと仰る方がいますのでその時はキレイに洗いお渡しすることもあります。
残された人体の一部が多いとそれらを拾い集めることから特殊清掃を始めますので、特殊清掃員の心理的負担はひじょうに大きなものとなるのです。
ホットカーペットがご遺体の腐敗を早める!
ただ事前にはホットカーペットで亡くなったことは知らされておらず、死後10日前後とだけ聞いていました、真冬の死後10日であれば腐敗はそう進んでいなかったかも、と少し軽く考えていたのですがホットカーペットであることを認識した途端作業は過酷なものになると確信しました。
まずホットカーペットと上の敷物を取ると床一面カーペットの形のままのご遺体痕が現れました、カーペットは細かな繊維が織り込まれていますのでそれを伝ってご遺体痕が広範囲に流れることが多いのです。
この現場の場合も低温でご遺体が温められその状態で腐乱が進み、カーペットを伝って腐敗体液や腐敗脂が部屋中に伸びていました、部屋の中央で亡くなっていたにも関わらず一部は壁際まで流れ巾木の下に入り込み壁ボードが体液を吸い上げていました。
ご遺体から出た体液も温度が加わることでドロドロではなくサラサラに近くなりますのでこのようなことは良く起こります。
状況としては真夏期間と何ら変わりはなく作業の範囲も日数も費用もそれなりにかかるものとなりますが、もし軽視していたら大変な事態になっていたことは明白です。

孤独死の特殊清掃とは感性で行う緻密な作業
表面上見えている部分だけ拭ったり洗ったりしてもどこかににおい発生源が流れていればにおいは永遠に消えません、ですからこの発生源を検索するというのはひじょうに重要で経験値や想像力が求められるものです、特に目に見えない部分がどうなのかというのはとても重要なのです。
目に見えない遺体痕を探すという行為はかなり難しくマニュアルやルーティンでやれるものではなく感性の問題とも言え、まさに人間力が問われる部分でいくら万能な機械や精密な機器を使用していてもそれを使う前段階は意外とアナログな部分なのです。
特に排水管や床下などは目に見えませんから当初の状況から想定しながら進めるしかなく少しでも流れ込んでる懸念があれば洗浄するという慎重さが必要です。
特に排水管洗浄まで気が回る特殊清掃業者は少なく、良くて洗浄剤を入れる程度です、まごのては公共下水へ通じる排水桝を洗浄できる高圧洗浄車、室内の排水管を洗浄するポータブル高圧洗浄機、管内カメラを装備していますので完全な施工が可能なのです。

【技術情報】臭いの原因となるご遺体痕汚れはコレ
経験のない特殊清掃業者が施工し、完了後に臭い戻りや臭い自体取れていないのはご遺体痕の処理が不完全だからです、特に経験値が低い特殊清掃業者の場合はご遺体痕そのものを見落としまったく洗浄していないこともよく見受けられます。
特に洗浄残しや洗浄忘れが多いのは「ハエ跡」や「ウジ跡」です。ウジが這った跡やハエが止まった後はご遺体痕と同じです、ご遺体痕が付着したハエが天井や壁や建具に止まる、その結果臭い発生源を付着させるという図式です。ハエの跡なんてほんの数ミリですが、残さず除去することが大事です。
他社が特殊清掃をしたにもかかわらず臭い戻りを起こしたという、やり直し事案のほとんどでハエ跡の洗浄不足がありました、ひどい場合はガラスサッシのレールに山盛りのハエの死骸がそのままあることも多いです。また巾木を取って洗浄していないこともあります、ウジ虫は隅に逃げ込む性質があり巾木のわずかの隙間でも入り込んでいます。
ハエ跡はほんの一例ですが、特殊清掃はこのように「見るべき」ポイントがたくさんあるのです、特殊清掃は感性でやるべきことという意味がお分かりいただけると思います。
確実にご遺体痕を見つけ完璧な清掃を行います
賃貸住宅であればすぐに貸し出せる、一般住居であればその日から住めるという形を目標とする方針です。もしにおいが取れなければ完全返金保証を付けるという自信がなければできないサービス展開を行っています、孤独死など突発的な予期せぬ事態が起こっても慌てずまずはまごのてにご相談ください。
また自社で工事部もありますので特殊清掃後の内装リフォームや修繕、設備の入れ替えなどもたまわれますのでロスタイムがなく素早く賃貸運営の正常化ができるのは大きなメリットではないでしょうか。
そして特殊清掃会社としては珍しく不動産業の免許も取得していますので家やマンションの売却相談もお請けできますので大いにご活用ください。
▶【悩み無用!】事故物件&訳あり物件解決のプロ!まごのての不動産事業部

東京近辺で一番問題解決能力が高いまごのて
そして従業員の教育にも時間とお金をしっかりかけていますので誰でも最高の知識と技術を有してるのも特徴的で、お客様ファーストの運営姿勢がそのまま反映されています。
孤独死の清掃ではいち早く初期の清掃と消臭をしてから次工程に移りましょうと提言したのもまごのて発で、孤独死が起きたらすぐに初期消臭に伺い入室環境を整えたり近隣対策を最短即日できるのもまごのてならではです。
特殊清掃を最短最速でやることのメリットは本当に大きく、故人へのご供養にもなりますし、ご遺族の心の平安も保ち、近隣も一安心と良いことばかりなのです。
大半の方が孤独死に遭遇することは初めてですのでパニックになり何をどうしていいかわからないと思いますが、東京近辺であればまずは私たちまごのてにご相談ください。
119番に電話するような感覚で構いません、そして知り得る限りの情報をいただければ今何をすべきかを的確にお応えしますので安心してお問い合わせください。

まごのての特殊清掃サービス提供エリア
完全な消臭ができしっかり原状回復ができる特殊清掃業者は東京近辺でも少なく、たくさんあるように見えて実は東京近辺でも技術力のある業者は数社しかないと言われていますので、極力広範囲に対応できるように増強してきました。
また東京都江戸川区に隣接する江東区や浦安市でも最短即日の特殊清掃一次処理サービスを提供していますので孤独死が発生し臭いや虫でお困りのお客様は是非ご相談ください。
ご相談窓口
TEL:03-4405-5420(6:30–21:00)
LINE:特殊清掃ご遺品整理相談公式LINE

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史
主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。
東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ
株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
1011701018023 インボイス適格事業者登録番号: T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1)109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
孤独死が起きてお困りの方は私にお気軽にご相談ください。













