特殊清掃コラム
孤独死や自殺現場の初期対応|清掃と消臭の正しい進め方

・貸してる部屋で住人が孤独死したようだ!
・身内が孤独死で発見の報せを受けた!
ご遺族、不動産会社、大家さんそれぞれの立場で対応方法を違えど『大急ぎ』で何らかの対応をしなければいけないのは確かです。そしてこの初期のシーンで相談するべきは特殊清掃業者ですが、下記のことだけご確認ください。
1.警察からの入室許可は出ているか?
2.相続人やご遺族、連帯保証人に連絡は付いているか?
(1)の警察の入室許可が出ないと特殊清掃業者すら入ることは出来ません。(2)は不動産会社や大家さんの対応ですが故人や賃貸契約にあたっての関係人と連絡が取れ、特殊清掃などの作業が必要であり、費用もかかることの了解を得てください、端的に言えば特殊清掃費用の支払元を確定させておくことが重要です。
孤独死発覚の90%はにおいによるもの
つまりすでに異臭を周囲が認知してるわけですからすぐにでも何らかの処理が必要なのは言うまでもなく、一刻の猶予もないのです。このような場合にはまごのてがおすすめしている特殊清掃一次処理をご利用ください。
特殊清掃一次処理はこの先やることは山積ですが、とりあえずは周囲への臭い漏れと関係者が入室できるようにしましょうという応急処置で東京近辺なら最短即日にお伺いして消臭するというサービスで、目的は2つあります。
1.ご遺族や関係者の入室環境を整える
2.近隣に対する対策
1.の入室環境を整えることは意外と重要で、何もしないまま不用意に入室してしまうと後に控える原状回復まで引きずってしまいますし、周囲が臭いで困ってるのですからいち早く何らかの対応をするのはいわば当然なのです。孤独死発覚直後に残置物処理の見積もりで入室させたり特殊清掃業者やリフォーム業者を見積もり名目で入室させることも絶対にやめていただきたいですし、業者側も未処理の部屋に果敢に突入することはお控えください。
東京都内での特殊清掃一次処理実例
参考事例として一物件だけ実例を掲載しておきます。東京都江戸川区の実家で孤独死が起き入室できるようにしてほしいというご依頼で、18時頃お電話をいただき翌日朝に作業をした部屋です。特殊清掃一次処理は最短当日で行えるよう手配いたします。
地域と間取り | 東京都江戸川区の一軒家 |
---|---|
作業内容 | 布団等撤去、ご遺体痕洗浄、ウジハエ駆除、空間除菌消臭 |
費用 | 8万円(税別) |
その後の作業 | 家財撤去、家屋売買の媒介 |
孤独死発生後すぐに初期の清掃と消臭にこだわる理由
特殊清掃一次処理をしないまま何らかの行為をした部屋は確実に荒れてますし、ご遺体痕も拡散されていて特殊清掃の作業工程が増大してしまうのです。特殊清掃を含め原状回復の費用そのものも増大してしまうということは是非念頭に置いてください。残置物を先に撤去したために消臭が難航し遅れた作業レポート記事がありますので興味のある方は下記リンクからお読みください。
孤独死が起きた部屋に不用意に入るべきではない理由
孤独死など人の死があり発見が遅れた部屋の状況は到底入室できるものではなく、ハエが音を立てて乱舞し、床には数百数千のウジ虫が這い回り、強烈な臭いが充満しているのです。そのような部屋に入室して何かしようとする神経が正直理解できません。かつて経験したものだと、カッパを着てマスクを二重三重にしてタンスを漁ってるご遺族や、長靴を掃きヘルメットのようなものを被って入室してる不動産会社担当者もいましたが無謀にもほどがあります。
またモラル的にも大いに疑問を感じるのです。そもそもご遺体痕は元人間であってただ単に汚れた物質ではありません。私たちはご遺体痕は故人そのものと考えていて、その場所に土足で上がりこむのは失礼極まりなく、いわば寝てる人の頭を踏みつける行為に等しいと思っています。
ご遺体痕を綺麗にし、満ちている臭いも軽減させて入室環境を整えてから次のステップに移っていくのが正しい方法であって省くことはできないのが特殊清掃一次処理だと考えています。この特殊清掃一次処理が誕生したきっかけはある特殊清掃見積もりの際にご遺族である娘さんが「早く綺麗にしてあげてください」「いつまでも父を放置してる気分です」と言われたことが発端となり考えに考え試行錯誤の後に誕生したサービスですので、どうか孤独死などが発生したらこの特殊清掃一次処理をご検討ください。
完全な消臭を求めるならまずは特殊清掃一次処理
孤独死によって起きた汚れと臭いが無くなり何もなかったような部屋になること。
ご遺族も大家さんも管理会社も同じ完成形を目指してるのは異論がないと思いますが、最初の段階で間違った方法で進めるとこの目的が達せられず原状回復が失敗となってしまう例をいくつも見てきました。どうして失敗してしまったかの理由は明白で手順違いの処理と特殊清掃業者選びの失敗だと思うのです。
特殊清掃業者と言ってはいますが昨今は不用品回収屋が化けてることもありますし、一般のハウスクリーニングやリフォームと兼業でやってるにわか業者も多く紛れ込んでいます。もしその手の知識技術がない業者に相談してしまうと当然この特殊清掃一次処理の提案などせずに土足で上がり込んで見積もりし家財撤去からされてしまうのがオチです。
しっかりした特殊清掃業者であるならご遺族がストレスなく入室できることや、近隣対策に思いを馳せますので必ず何らかの処理をすることを提案するはずで、その方法が一番的確で関係者すべてにメリットがあることを知ってるからゆえの行動をします。とにかく孤独死が発覚したらまず第一に初期の清掃と消臭をする、特殊清掃業者もこの作業を真っ先に提案する業者しか信用しないようにすれば間違いは起きにくいと思います。

孤独死の特殊清掃一次処理の見積もり
基本的に特殊清掃一次処理の見積もりはしません、理由は2つあります。まずホームページでも書いてますようにこの処理は3万円~15万円と決まっており、平均の金額も10万円前後と記載しています。状況により費用は変わりますが5万円以下はよほど条件が整わないとめったになく概ね8万円~13万円です。たった数万円のレンジを埋めるためにわざわざ時間を取る必要はないと考えています。
もし保険請求やその他正式な確定金額が必要と言うことであれば上限の15万円と書いておけば良いのではないでしょうか?そもそも周囲に臭い漏れを起こしているのですからその状況を変えることができない「見積もり」に時間を割くことは本来の目的から大きくかけ離れてしまうのです。まごのては孤独死の現場をたくさん見て経験しており、お電話をいただき大体の状況をお聞きすれば今何をすべきかが的確に判断できますので安心してご相談ください。
ゴミ屋敷のお片付けでも特殊清掃やご遺品整理でも「見積もり」という手順を踏まないと料金トラブルが起きたり、信用できないという風潮もあり、業者サイトでも業者の選び方情報でも相見積もりを推奨してはいますが、それとて状況次第ではないでしょうか、例えば急病やケガで今すぐ手術が必要なときに複数の病院で見積もりしますか?まずしないはずで病院であるという信用力があるから誰も手術費や治療費の相見積などしないのと同じで、特殊清掃業者選びのシーンであればまごのてだから大丈夫と思っていただければ間違いありませんので安心してご依頼ください。
特殊清掃一次処理後にご提案する内容
1.特殊清掃一次処理報告書兼現況報告書
2.特殊清掃二次処理(完全防臭)提案書と見積書
3.遺品整理見積書
4.リフォーム提案書と見積書(必要であれば)
つまり特殊清掃一次処理が終了した時点で原状回復までのすべての費用やすべきことがわかるのです。従来のようにあっちこっち見積書を取ってる時間でここまで進むのはメリットが大きいと言えるでしょう。
なお家財撤去やその他作業は必ずまごのてにご依頼くださいと言うわけではありません、この初期の消臭と清掃さえ済んでいれば誰が立ち入ろうがどれだけ時間をかけようとも問題ありませんので、納得ゆくまでご検討いただければと思いますが、とにかく特殊清掃一次処理からセオリー通りに原状回復を進めた部屋は結果的に早期に賃貸募集が再開できる傾向にあり、かつて孤独死発生からたった1ヵ月で賃貸募集が再開できたということもあります。
東京近辺で一番問題解決が早い特殊清掃業者
特殊清掃一次処理サービスを開始しすでに7年になろうとしています、今までに何百件と孤独死現場に携わってきましたが、どの現場も素早い対応に驚かれる方が多く近所の人たちまで挨拶に来てくれたり、山のようにお土産を持たせてくれたこともありました。
孤独死などは起こらない方が良いに決まってますが、昨今の情勢を考えますと避けて通れない問題ですし、賃貸経営に於いては起きて当たり前ぐらいの感覚を持っておかないといけない時代になりました。
ほとんどの大家さんや管理会社さんは関係することは少ないかも知れませんが、是非この記事の内容は知識として持っておいていただき、もし万が一起きた時は素早く的確に対処していただきたいと思います。もし孤独死などが発生してしまったら安心してまごのてにご依頼いただければと思います。
大事な物件を預けても大丈夫な特殊清掃業者ですか?
そこで考えていただきたいのが長期にわたって現場を任せても大丈夫かどうかの判断をしなければいけないということです。時々工務店やリフォーム業者が受注しておきながら未完のまま倒産してしまったり逃げてしまって行方知れずになることがありますが、特殊清掃業者でも同じようなケースは起こりうると考えています。
工務店やリフォームの場合は比較的金額も大きく、また先に一部のお金を払っていることが通例ですので金銭的被害も生じるので被害は甚大ですが、特殊清掃業者は金銭的被害は小さいかもしれませんが現場進行が止まると言うこと自体が損失です。
つまり何が言いたいのかと申しますと、特殊清掃業者選びの段階から慎重にならなければいけないのは当然で、会社の所在地に実態の有無や代表者名はもちろん経営状況まで踏み込んで調べたほうが良いのではないでしょうか?以前ご遺品整理をまごのてにご依頼いただいたお客様は会社情報を東京商工リサーチのデータを取り寄せ、実際に来社して会社の様子を見て極めつけは直近の決算書の閲覧まで求められました。
理由を聞いてみますと決算書の数字がいわゆる赤字や債務超過だとまともな仕事をしてもらえない可能性が高いから、と一般のお客様が持たない視点で業者選定をされましたが正直秀逸だと妙に感心したものです。私たちの仕事はお客様宅に上がる仕事だから身元のよくわからない者を雇用すべきではないと考えていて、さらに突っ込むと健全経営が出来ていないようではお客様宅に上がる資格がないとも考えれます。
昨今の特殊清掃や遺品整理業者界隈を見ていますと、決算書どころか実態の有無すら怪しく納税なんて絶対していないだろうという業者ですらホームページだけは一人前という現状ですので、実態を把握するのであれば経営状況を知るというのも一つの手かもしれません。何度も言いますように特殊清掃業者は事故があった物件の再生を担う重要な位置にありますのでどうか慎重に見極めるようにしましょう。
株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史
主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。
東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ
孤独死が起きてお困りの方は私にお気軽にご相談ください。