特殊清掃コラム
特殊清掃は自分でできる?完遂できないなら手を出さないでください

「特殊清掃を自分でやれば、業者へ払う費用を節約できるのではないか」。そう考えること自体は理解できます。
実際、本当に自分で原因箇所を見極め、必要な撤去・洗浄・乾燥・消臭・再確認まで行い、専門業者と同じ水準で完遂できるのであれば、大きなコスト削減になります。賃貸物件であれば、その分は経営上の利益にもなります。
しかし、だからこそ一度考えてください。何のために特殊清掃の専門職がいるのでしょうか。
「自分でできるか」と「人に提供できる品質か」は別の話です
自分の家なら、DIYで失敗しても最終的には自分が受け止めます。
しかし賃貸住宅は違います。次の入居者が家賃を払い、生活する場所です。貸主が提供しているのは単なる空間ではなく、対価を受け取る商品です。
知り合いの大家さんに、電球一個の交換でも業者へ依頼する方がいます。
電球を交換できないからではありません。自分でやれば安く済むことも分かっています。それでも業者へ頼む理由は、ただ一つです。
「その方が安心だから」です。
私たちは、この考え方が賃貸経営の本質だと思っています。安く直すことだけを追いかけるのではなく、次の入居者へ安心して渡せる状態をつくる。そのために、電気、水道、内装、防水、設備、そして特殊清掃にも専門職がいます。
特殊清掃は「拭く・捨てる・消臭剤をまく」作業ではありません
孤独死後の特殊清掃で難しいのは、作業そのものより判断です。
ホームセンターで道具を買い、防護服を着て、見えている部分をきれいにすることはできます。しかし、それだけでは特殊清掃を完遂したことにはなりません。
節約したいだけなら、途中から触り始める方が高くつくことがあります
自力清掃で特に避けたいのは、「できなかったら途中から業者へ頼めばいい」と考えて、まず現場へ手を入れてしまうことです。
途中からでも対応できる現場はあります。しかし、すでに家財を動かした、水を流した、強く拭いた、薬剤を大量に使用した、床材を自己判断で剥がした――そうした後では、最初の状態が分からなくなることがあります。
どこからどこまで影響が及んでいるかを判断するために、作業前の状態そのものを情報として見ています。
本当に完遂できるなら節約です。しかし、途中で止まり、やり直しの特殊清掃や追加撤去が必要になれば、「自分でやった分が丸ごと節約」にはなりません。
賃貸オーナーへ|「自分でやれば安い」だけで特殊清掃を判断しないでください
賃貸経営では、修繕費を抑えることが利益につながります。DIYそのものを否定するつもりはありません。
クロスを自分で貼る、簡単な補修を自分で行う。そうした判断も経営の一つです。
ただし、孤独死後の特殊清掃まで「自分でやれば安い」という理由だけで同じように扱うのは違います。次の入居者が家賃を払って住む部屋だからこそ、安さより先に、専門職へ任せるべき状態かを考えてください。
「自分でやった方が安い」だけではなく、「次の入居者へ安心して渡せる状態か」で判断してください。
専門職へ頼む費用には、作業代だけでなく、経験に基づく判断、施工記録、完了確認、問題が起きたときの再対応まで含まれます。
「自分でもできそうだから」という理由だけで、その責任まで貸主本人が引き受けるのか。特殊清掃をDIYする前に、そこまで考えてほしいと思います。
ご遺族の場合も、無理に室内へ入って作業を始める必要はありません
この考え方は大家さんだけの話ではありません。ご家族が亡くなり、「少しでも費用を抑えたい」「自分たちで片付けたい」と考えるのも自然なことです。
ただ、ご遺体痕、強いにおい、虫、床や下地への影響がある場合、清掃作業そのものへ入る前に専門業者へ相談してください。
一方で、警察や管理会社との連絡、必要書類の整理、残したい物・探したい物のリストアップなど、清掃とは別にご家族が進められることはあります。
「何もしてはいけない」のではなく、専門判断が必要な場所へ手を出さないことが大切です。
この状態なら、清掃を始める前に相談してください
これらに当てはまる場合、「まず自分でやってみる」より、最初の状態を保ったまま相談する方が、その後の判断材料を残せます。
「安くやる方法」を探す前に、現場を判断してください
2. 現場状態の確認
3. 必要な初期対応
4. 家財・床・下地の確認
5. 完了確認・次工程への引き継ぎ
強いにおい、虫、ご遺体痕などの影響があり、そのままでは室内確認が難しい場合は、先に初期対応を行います。まごのてでは、この初期対応を「一次処理」と呼んでいます。
一次処理は完全消臭ではありません。室内へ入れる状態へ近づけ、その後の家財撤去や原因確認へ進むための工程です。
発見後の初動を確認する 孤独死の初動対応|警察が帰ったら最初にすること 強いにおい・虫などがある場合に、何から始めるかを整理しています。 作業の終わり方を確認する 特殊清掃の完了条件|どこまでできれば終わりなのか 見た目だけでなく、確認範囲・におい・次工程まで含めた完了の考え方です。東京・千葉・神奈川・埼玉を中心に、関東近郊の特殊清掃をご相談いただけます
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特殊清掃を自分で行う前によくある質問
はい。原因箇所の確認から必要な撤去、洗浄、乾燥、消臭、再確認まで自分で完遂できれば、業者費用を大きく抑えられる可能性があります。ただし途中で判断できなくなった場合は、最初の状態が失われて再確認が難しくなることもあるため、費用だけで着手を決めないことが重要です。
装備は作業者を守るための一要素です。どこまで影響が及んでいるか、何を残し何を撤去するか、どの順番で作業するか、どの時点を完了とするかまで判断できることとは別です。
DIYそのものを一律に否定するものではありません。ただし次の入居者から家賃を受け取って提供する部屋では、費用だけでなく施工品質、記録、完了確認、問題発生時の対応まで含めて判断する必要があります。
現場へ手を入れる前に、必要な工程を整理してください。特殊清掃、家財撤去、原状回復は分けて考えられる場合があります。どこまで専門作業が必要かを先に確認すると、不要な作業まで依頼することを避けやすくなります。
特殊清掃が必要な状態か、どこまで専門作業が必要か分からない段階でも構いません。現場へ無理に入ったり、家財や床材を動かしたりする前にご相談ください。
株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史
孤独死・自殺・ゴミ屋敷・事故物件など、他社が断るような現場でも創業以来施工不能となった現場は一つもありません。
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の資格((東京)第277343号)を保有しており、清掃・消臭の技術判断と「どう再生すれば資産価値を回復できるか」の不動産判断を同時に行える点が他の特殊清掃業者との最大の違いです。
日本在宅医学会・高齢者虐待防止学会での登壇実績、各行政区のゴミ屋敷条例意見交換会への出席など学術・行政の両面から現場の専門家としての地位を確立しています。
東邦大学保健衛生学部・岸恵美子教授(セルフネグレクト・ ゴミ屋敷研究の第一人者)と、現場データの共同研究を継続。 複数の学術論文に共同執筆者として名前が掲載されており、 現場実務者として学術分野での評価も確立しています。
東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ
株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
インボイス適格事業者登録番号:T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1) 109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
孤独死・自殺・事故物件の特殊清掃について、現場の状況をそのままお話しください。対応可能かどうか、費用の目安も含めてご案内します。
事故物件の処分・リフォーム・再生について、宅建士として適正な選択肢をご提案します。売る・直す・貸すどの方向でも構いません、まずご相談ください。










