特殊清掃コラム
【働く・起業する】特殊清掃業の収入と収益を公開します

「特殊清掃のバイトは日給5万円もらえる」「誰でも簡単に開業して儲かる」
ネットやSNSではそんな甘い言葉が飛び交っていますが、現場の最前線にいる私から言わせれば、それらは全て「真っ赤な嘘」か「違法業者の手口」です。
この記事では、求職者や起業希望者に向けて、特殊清掃業界のリアルなお金の話(給与・開業資金・収益性)を包み隠さず公開します。安易な気持ちで飛び込み、人生を棒に振る人を一人でも減らすための「真実の記録」です。
【働く】日給5万円は都市伝説!実際の給与水準を公開
「死体を見る仕事だから高給」というのは、昭和の時代の都市伝説か、あるいは闇バイトの類です。
そもそも、特殊清掃員がご遺体そのものを見ることはありません。
私たちが現場に入るのは、警察による検視が終わり、葬儀社によってご遺体が搬出された「後」です。私たちが対峙するのはご遺体ではなく、残された「体液」や「汚染」です。したがって、「死体を見る精神的苦痛への手当」などは存在しません。
▼ 特殊清掃員のリアルな年収推移 ▼
(~1年目)
(2~3年目)
(現場責任者)
※アルバイトの場合、日当10,000円~12,000円が相場です。これ以上を謳う求人は、怪しい業務(違法投棄の手伝い等)の可能性を疑ってください。
あなたは続くか?特殊清掃員「適性チェックリスト」
「臭いに耐えられるか」だけではありません。この仕事には向き不向きがはっきりとあります。
⭕ 向いている人
- ✔ 真面目で誠実な人(手抜きはすぐにバレます)
- ✔ チームワークを大切にできる人
- ✔ 体力に自信がある人(防護服での作業は過酷です)
- ✔ 「誰かの役に立ちたい」という使命感がある人
❌ 向いていない人
- ✖ 一攫千金を夢見ている人
- ✖ 興味本位・怖いもの見たさの人
- ✖ 自己判断で勝手なことをする人
- ✖ 車の運転ができない人(現場移動・運搬に必須)
【起業する】「小資本で開業」は嘘!最低1000万円は必要
「軽トラ1台で開業できる」という広告を見かけますが、それは不用品回収業の話です。
プロの特殊清掃業として「完全消臭」を提供し、社会的信用を得るためには、相応の設備投資が不可欠です。自宅兼事務所でできる仕事ではありません。
| 項目 | 概算費用 | 必要理由 |
|---|---|---|
| 事務所・作業所取得 | 150~200万円 | 汚染機材の洗浄・保管場所が必須。自宅風呂場では洗えません。 |
| 車両購入(2tトラック等) | 200~300万円 | レンタカーは死臭が付くため使用不可・出禁になります。 |
| 特殊機材(オゾン脱臭機等) | 200~300万円 | Amazonの安物ではなく、業務用の最高スペックが必要です。 |
| 広告宣伝・HP制作 | 100~150万円 | 集客できなければ即廃業です。 |
| 運転資金(3ヶ月分) | 200~300万円 | 売掛金の回収サイトや固定費支払い用。 |
| 合計目安 | 約 1,000万円 ~ | |
【経営】特殊清掃業の収益モデル|本当に儲かるのか?
開業を検討している方が最も気になる「収益性」について、リアルな数字を公開します。
「ボロ儲け」というイメージがあるかもしれませんが、適正な運営を行えば行うほど、利益率はシビアになります。
▼ 売上70万円の案件(特殊清掃+遺品整理)の利益構造 ▼
粗利益目安:約14万円(利益率 約40%)
粗利益目安:約17万円(利益率 約50%)
合計粗利益:約31万円
ここからさらに販管費(広告費・家賃・光熱費・保険料など)を引きます。
いかがでしょうか。これは「順調にいった場合」の数字です。
特に新規開業組の場合、知名度がないため集客コストがかさみ、さらに相見積もりで「価格を下げるしか仕事を取る方法がない」という悪循環に陥りがちです。
まともな設備投資を行い、法律を守って運営しようとすればするほど、安売り競争の中では利益率が圧迫され、経営が立ち行かなくなるのがこの業界の厳しい現実です。
【失敗談】技術なき開業者が現場から逃亡!
資金を借り入れ、形だけ整えて開業しても、「技術」がなければ現場で地獄を見ます。
千葉県のある現場で、実際に起きたトラブルです。
素人業者が招いた排水管詰まり事件
「格安」を売りに開業したばかりの業者が、浴室の孤独死現場を担当。
知識がないため、浴槽に残った腐敗した脂や体液をそのまま排水口へ流してしまいました。
その結果、配管内で脂が冷えて固まり、完全閉塞。汚水が逆流し、パニックになった業者はなんと、道具を置いて現場から逃亡してしまったのです。
▼ 不動産会社様・オーナー様へ
「安すぎる業者」や「実績のない業者」を入れると、このような二次被害に遭うリスクがあります。
もし他社が失敗した、逃げ出した現場でお困りなら、まごのてがリカバリーに入ります。現状の写真を送ってください。
失敗現場・トラブル現場の写真はこちらへ
(※タップして画像をアップロード)
【実録】「誰かのために」という想いだけが支えになる
お金だけを目的にすると続きませんが、使命感があれば長く続けられる仕事です。まごのてスタッフのエピソードを紹介します。
入社3年目・A君(28歳)の話
「最初は臭いがきつくて、何度も辞めようと思いました。でも、ある現場でご遺族から『あなたがいてくれて本当に救われました』と涙ながらに感謝された時、この仕事の本当の意味がわかりました。
楽な仕事ではありませんが、誰かの人生の再出発を支える、誇りある仕事だと思っています。」
安易な開業は「法的リスク」を招く
技術や設備を持たずに開業し、不適切な処理を行うと、法律違反で罰せられる可能性があります。
【法的根拠】安易な開業と運営に潜むリスク
一般廃棄物収集運搬業の許可を持たずに、家庭から出るゴミ(遺品含む)を有料で運搬することは、「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金」という非常に重い刑罰の対象です。
「軽トラで不用品回収」の延長で特殊清掃に参入する業者が多いですが、この法律を知らずに営業しているケースが大半です。まごのては法令を遵守し、適正な処理ルートを確立しています。
「消臭できる」と謳って契約したにも関わらず臭いが消えない場合、債務不履行(契約不適合)となり、損害賠償請求の対象となります。
また、失敗談のように排水管を詰まらせて建物を毀損した場合は、不法行為として多額の賠償金を請求されます。
適切な防護服や防毒マスクを支給せず、従業員を感染症の危険がある現場で働かせた場合、事業者は安全配慮義務違反に問われます。従業員が感染症に罹患した場合、労災だけでなく民事訴訟のリスクもあります。
【FAQ】求人と起業に関するよくある質問
いいえ、それは都市伝説です。まともな業者であれば日給1万円程度からのスタートが一般的であり、特別な高収入バイトではありません。高額な日当を謳う募集には注意が必要です。
公的な必須資格はありません。「遺品整理士」などの民間資格も実務では必須ではなく、現場では経験と技術、そして運転免許や体力の方が重要視されます。
プロとして責任ある施工を行うためには、専用の機材(オゾン脱臭機など)、車両、作業所などの設備投資に約1,000万円程度の初期費用が必要となるのが現実です。小資本での安易な参入は推奨しません。
対応エリア
【広域対応】
東京都全域・千葉県・埼玉県・神奈川県・茨城県
※栃木県・群馬県・山梨県は案件によりご相談ください。
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求人に関するお問い合わせも受け付けております。
株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史
主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。
東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ
株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
1011701018023 インボイス適格事業者登録番号: T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1)109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
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