特殊清掃コラム

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2025.02.20

孤独死の後始末費用は特殊清掃50万遺品整理50万円が相場

特殊清掃や遺品整理はその性質上あらかじめ予想して手配するものではありません、身内や家族、賃借人が亡くなったという降って沸いたような出来事に対して行うものですから高額になりがちな特殊清掃費を払えないという場面もあるかと思います。特殊清掃費や遺品整理費用を払えない時にはどうすべきかをお知らせするコラムです、いつものように実例を交えながらご紹介いたします。

現在保険会社が設定している孤独死関連の保険では、特殊清掃50万円、遺品整理費用50万円と設定しているものがあります。ハトマークの借家人賠償保険でこの補償額は何を意味するかお分かりでしょうか?この保険は単身用ワンルームでも同額の設定がされています、つまり特殊清掃と遺品整理費用合わせて100万円はいわば相場であると認識されている証ということで間違いありません。

したがってご遺族も物件オーナーさんも、もし部屋で孤独死などが起きたらいったいいくらの費用がかかるのかとご不安であれば特殊清掃と遺品整理で100万円ぐらいはかかる可能性はあると見込んでおくのが良いでしょう。

なお本記事は巷で見かける特殊清掃費用を抑える方法ではありませんし、安く抑えるための業者選びの方法でもありません。冒頭で申し上げておきますがまともな特殊清掃業者を使ってなおかつ費用を抑えるもしくは安く使う方法は存在しません。

また、特殊清掃費を無料にする方法という記事も見かけますが、これは孤独死などが起きたいわゆる事故物件を売却することを前提としたもので、賃貸アパートやマンションでは関係ありませんし、そもそも無料ではありません、正確には手持ち現金が一時期に出ないというだけですので注意が必要です。まごのてでも家やマンションをお売りいただく前提で特殊清掃やご遺品整理を一円もお金を出さずにやる方法は提供していますのでどうぞお気軽にご相談ください。まごのての事故物件買取事業のご案内
特殊清掃と遺品整理の相場は100万円孤独死の特殊清掃と遺品整理の費用相場

直近の特殊清掃と家財撤去ご依頼の実際の費用

東京都中野区で起きたマンションの孤独死と特殊清掃と家財撤去費は合計で家財撤去でおよそ20万円特殊清掃で38万円という内容でした。家財の量は少な目だったため20万円程度で済んでますがもしゴミ屋敷状態だったり家財が多い場合はもっと高額になります。

特殊清掃はご遺体痕洗浄と室内すべてのハエ跡や除菌洗浄をし完全に消臭しました。この後に床面の大工工事と床板新調、壁クロス貼替などの原状回復工事に入りリフォーム費用は約40万円弱でしたのでリフォームまで含めて100万円と比較的安価に収まった事例でした。
 
地域 東京都中野区
建物タイプ マンション2F 1DK
状況 死後1ヵ月程度、臭いレベル高め、ハエ大量
作業内容 特殊清掃、家財撤去、原状回復リフォーム
期間 完全消臭までにおよそ3週間
 
孤独死の特殊清掃
孤独死で約1か月後に発見
 
東京の特殊清掃業者まごのて
完全な消臭ができる特殊清掃業者
 
特殊清掃費用相場
特殊清掃費で38万円
 

孤独死が起きた時の後始末費用(賃貸住宅の場合)

では具体例を交えながら特殊清掃やご遺品整理の費用についてもう少し深堀して進めていきます。まずは賃貸住宅の例でみていきたいと思います。賃貸住宅の場合は不動産管理会社が間に入ったり物件オーナーの意向があったりと若干進め方が煩雑になったり費用負担でトラブルが起きたりしやすいという特徴があります。

賃貸住宅で孤独死が起きた場合に発生する費用は概ね次の4つあると覚えておいてください。

1.特殊清掃(完全消臭)
2.ご遺品整理(家財撤去)
3.原状回復工事(リフォーム)
4.未払い家賃や経過賃料


1.の特殊清掃と2.のご遺品整理については事案ごと違いはありますが50万円ずつが相場であるとお伝えした通りですので3.のリフォームと4.の賃料の関係をお伝えしていきます。
 
孤独死の後始末費用
 

原状回復工事(リフォーム)の責任の範囲

部屋を引渡す際には原状回復義務というものがあり、これは孤独死が起きたから特別というものではなく普通に引越して退去する際も同じ考え方で、賃貸住宅に住んでる人全員に等しく課せられる義務です。

現在の原状回復の考え方はまず大前提として入居当時の状態に戻しなさい、です。ただし経年劣化や通常損耗分を加味するというルールがあります。すなわち壁紙や畳や床材は新品に戻す必要はなく経年変化、つまり住んでた期間なりの汚れや劣化はそのままでいいという意味です。

たとえ孤独死が起き相当部屋を汚したりしていたとしても特殊清掃でしっかり汚れを落とし完璧に臭いを消せばその義務は果たしたと言えます。ただし特殊清掃の過程では壁紙を剥がしたり石膏ボードを取り去ったり床板の一部を解体したりすることがありますのでその部分は補修しなければいけないというのがルールです。

とは言うものの古い建材を洗って再利用することはできませんので自ずと新品にならざるを得ないというのが現実的なところです。ただし100%ご遺族負担になるのかと言えばそうでもなく新調された内装は次の入居者が賃料として払い償却されるという性質ですからご遺族と大家さんが話し合って按分するという方法で行います。
 
孤独死部屋のリフォームは誰が支払う?
 

トラブルが起きやすい原状回復費と経過賃料

特殊清掃後のリフォームではしばしば大家さんとの間で費用負担についてトラブルが起きます。大家さんはすべての内装を新調し費用は全額遺族や連帯保証人が支払うべきだ!という考えが根底にあるため起こる問題です。

令和6年に起きた東京都江戸川区での孤独死現場の特殊清掃から原状回復までをかかった費用を順を追ってまとめたものを表にしました。
 
1.特殊清掃 特殊清掃一次処理11万円 特殊清掃(完全消臭)35万円
2.家財撤去 31万円
3.原状回復工事 クロス貼替え93,000円 床フロアタイル張替え144,000円
未払家賃と経過賃料 14万円
敷金精算 -7万円

特殊清掃費と家財撤去費用についてはご遺族負担で異論なく進んでいったのですが、原状回復費について大家さんから全額ご遺族に求めるという申し立てがされました。確かに特殊清掃時にクロスも剥がし床板も一部切り取ってますし一見大家さんの言い分が正しいように見えましたが入居から16年経過してることから壁紙も床材も償却済であったため費用を按分したいと交渉したのです。

その結果クロスに関しては100%大家さん持ち、床材については賃借人(ご遺族)40%負担のおよそ6万円で決着しました。未払いの家賃や経過賃料についてご遺族側は不服そうでしたが物件の引渡しが完了するまでは家賃は発生します。よく死亡した時点で家賃は支払わなくて良いと考える方が多いようですが物件の引渡しまでが賃料の発生期間であることは覚えておきましょう。

この孤独死事案では最後に敷金充当がありましたのでご遺族のトータル負担分は90万円(税別)となりましたので概ね相場通りの決着となりました。※写真下部に関連する記事のリンクを貼っておきますのでどうぞ参考にしてください。

孤独死の特殊清掃業者ならまごのて
特殊清掃費用の決まり方解説
 
完全消臭ができるまごのて
特殊清掃費用は誰が払う?
 
原状回復リフォームの費用負担
孤独死で損害賠償請求
 

賃貸住宅の退去費用(特殊清掃費)が用意できない時

保険に加入していれば全額とまではいかなくともある程度は保険金で賄えますのでご遺族の負担は大幅に軽減されますが、もし保険に入っていなければたちまち100万円前後の出費が余儀なく起きてしまいます。

正直これだけのお金をポンと出せないということは充分考えられます。それとてお金がないからと特殊清掃や家財撤去をしないというわけにもいきません。そんな場合はどんな方法で乗り切ればいいのかをお知らせするものです。※相続放棄はしない前提でのご提案です。
 
画像の説明
相続財産(預貯金)があれば仮払いで捻出
相続人に資力はないけど故人にはお金や財産があるといったことも考えられます。銀行にある預金は原則的には遺産分割協議が終わるまでは凍結されてしまいますので使うことはできません。しかし死後すぐの葬儀費やその後始末にかかる費用は仮払いという形で引き出すことができます。謄本を揃えたり少し面倒な手続きが必要ですが可能です。

またどこかの銀行に預金があるけど詳しくはわからないという場合もあります、そんな場合は司法書士などに財産調査を依頼し特定する必要がありますが時間はかかりますし、必ず預金があるとは限らないというデメリットもあります。
孤独死対応の保険に入っていなかったか調べよう
賃貸契約の際に故人が特殊清掃費や遺品整理費用が出る保険に入っていなかったか確認してみましょう。借家人賠償保険というもので孤独死してしまった時の保険ではありませんが、昨今の現状を鑑みて孤独死などにも対応する借家人賠償保険が多くあります。補償額も様々ですが30万円~100万円程度まで補償される保険もあります。

賃貸契約と更新時にルーティンのごとく手続きをしているので不動産会社の担当者もすぐに保険のことに気づかず、すべての処理が済み随分と経ってから保険請求ができるらしいので特殊清掃時の写真や報告書がほしいという申出もけっこうな数ありますので、もし孤独死の報せを受け後処理をしなければいけないことが判明したらすぐに不動産会社に借家人賠償保険加入の有無を確認しましょう。

特殊清掃費用が用意できないときの最後の裏技

株式会社まごのてでは特殊清掃費用や遺品整理費用の分割払い制度をご用意しています。クレジット会社を通さない自社分割ですので金利や手数料は一切かかりませんが規定の審査はありますので誰でもご利用が可能というわけではありません。以下ではまごのてで扱った特殊清掃の支払い事例をご紹介します

1.現物(マンション)でお支払いただいた事例

画像の説明
特殊清掃費用の分割払い
 
画像の説明
特殊清掃費用は高額
 
地域 東京都府中市の自己所有2DKマンション
状況 死後約3週間孤独死
作業内容 特殊清掃一次処理、特殊清掃(完全消臭) ご遺品整理
確定料金 特殊清掃一次処理13万円、特殊清掃34万円 ご遺品整理48万円

疎遠だった実の父親が亡くなったと連絡を受けた娘さんが対処にあたった事案でした。およそ100万円の費用が掛かったのですが一番最初の13万円はお支払いただけましたが残りの80万円強が支払えないというものでした。

ご遺品整理時に金品もなく預貯金もないことが判明しお金が捻出できないとなったのですが古いと言えども自己所有のマンションが残ったため相続登記をし売却することで特殊清掃費を捻出するとしました。まごのてには事故が起きたマンション等を買取る不動産事業部がありますので買取査定額から特殊清掃費用を相殺し支払いに充てたという事例があります。

現金はないけど不動産や車などはあるということは結構ありますのでそれらを売却もしくはまごのてで買取ることで費用に充当する方法があります。

2.通常の分割払い事例
 
地域 千葉市の1DKアパート(賃貸)
状況 死後約2週間 部屋は若干散らかり気味(ゴミ屋敷)
作業内容 特殊清掃(一次処理と完全消臭) ご遺品整理、原状回復工事
費用 トータルおよそ120万円

こちらも実の母親が孤独死し相続人である息子さんが対応したものです。資産も預貯金もないことは当初からわかっており相続放棄という選択肢もあったのですが大家さんに迷惑はかけられないということで引渡しまでの処理にあたられました。

ただ息子さんも資力には乏しく目の前は払えても20万円程度しかなく、まごのての分割払い規定にも追いつきませんでしたが息子さんには兄弟もいるということで少しずつお金を集め50万円を頭金とし残りの70万円を分割で支払うというプランにしました。

一応最大でも12回程度で支払終えるのが決まりですがそうなると月々6万円近くになりとても支払えないということで20回まで譲歩する代わりに妹さんを連帯保証人とすることで分割払いOKとしました。

ゴミ屋敷片付けの分割払いと違い特殊清掃事案の場合は部屋を使っていた当事者ではなく、さりとてそのまま放置できないという悩ましい事情があるため私たちとしても極力柔軟な対応をするようにしています。

法律の専門家が常駐する特殊清掃業者

株式会社まごのては特殊清掃に特化した清掃会社です、過去10年以上にわたりあらゆる孤独死事例を経験していますのでどんな状況であっても確実ににおいを止めキレイにして仕上げます。そして上記にも書いてますように分割払いにも対応しています、これはお金のことで悩み処理が遅れて損害が拡大してしまうのを防止するという意味でもあります。

もし特殊清掃が必要な場面があった場合は迷わず東京近辺の特殊清掃業者でも抜群の技術力を誇るまごのてにご相談ください。

特殊清掃実績豊富!完全消臭のまごのて

孤独死などが起きどうしていいかわからない時はひとまず落ち着いてまごのてにご相談ください。
経験の少ない一般の人があれこれ考え模索しても何ら進展しません、急病人が出た時にためらわず119番に電話する感覚で構いません。

現況を知りうる範囲でお伝えください、その上で今何をすべきか、今後はどう進めるべきかを順を追って的確にお知らせいたします。まごのては東京近辺では間違いなく問題解決が素早く特殊清掃業者です。

孤独死の後始末屋です
記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。 

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ

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