特殊清掃コラム

特殊清掃とは
2025.09.17

孤独死!?近所で窓にハエなど異変を察知した際の対処法

孤独死の特殊清掃
今回はハエの発生や異臭で「孤独死かも」と感じた時の対処法についての記事です。

エックスなどでも時折投稿を見かける「近所のマンションの窓にハエが大量に張りついてる」とか外の廊下や共用部にウジ虫が這ってる等の投稿を見かけます。また毎夏私たちへも電話やメールで「数日前から異臭がする」とか「隣の部屋の電気やテレビがずっと付いている」など何らかの異変を察知して相談をしてくる方がいます。

それらの行動の賛否は別としてそんな場合はすぐに「警察か管理会社へ連絡」してください!エックスで聞いたとて事態が好転するわけでもなく、私たちへ電話もらったとしても今すぐ何かが出来るわけではありませんので最適な方法は通報する一択です。

希望的観測は捨てよう!室内で亡くなってる場合の特徴

ゴールデンウイーク中のある日のエックスの投稿では窓にハエがたかった写真とともに「近所のとあるマンションの窓、部屋の内側に大量の蝿が発生してるんだけど中で変死してないよね?」と投稿されています。私もその投稿写真を見ましたが間違いなく亡くなってる場合のハエの出方です。

管理会社には連絡済みと書いてありましたがゴールデンウイーク中のことゆえ迅速な対応はおそらくされません。みなさん管理会社=賃貸を申し込んだ不動産屋と思ってる方が多いですが必ずしもそうではなく建物管理は別の会社という場合があり、休日でも受付はするけど担当者が休みだったりでどうしても初動は遅れます。だから異変を察知したらすぐ警察へ連絡が正解なのです。

コメント欄では様々な意見が飛び交っており、ズバリ亡くなってると指摘したコメもありましたが意外と希望的観測っぽいものも多くありましたが、正直言って生ごみを出し忘れた程度でこんなに大きなハエは出ませんし窓に張り付くこともありません。私たちも孤独死現場へ入室する際は外からハエの大きさや量を見て室内の状態を予測しますのでハエが大量に居るというだけでほぼ間違いがないのです。
 
エックスの投稿から

孤独死かどうかの判断材料はズバリ『ハエの大きさ』

ハエには大きくわけて二種類あり、いわゆる「コバエ」とそれ以外の大きなハエです、もちろんいろんな名前があるのでしょうが生物学者ではないのでこの際種類や名前はどうでも良いです。

コバエとはゴミ箱の周囲にいたりキッチンの排水口でよく見る小さなハエで、掃除を怠ったりゴミを出し忘れた時によく出て、ゴミ屋敷の片付け現場ではよく発生しています。

対して「大きなハエ」は腐った食べ物などいわゆる腐臭目掛けてやってきて、街中だと魚屋さんや公衆トイレなどで見かけることが多いと思いますが、東京などの都会ではあまり見かけないかもしれません。

上記のエックスの投稿でも「ゴミを出し忘れただけじゃないか」という意見が希望的観測かどうかの判断材料はハエの大きさで見極めればよく、コバエならゴミを出してないとかゴミ屋敷の可能性が高く、黒く大きなハエなら間違いなく孤独死と考えて良いと思います。

孤独死なら大きなハエ

臭いを共用部で感じた場合とウジ虫を発見した時

窓にハエがたかってる場合の説明をしましたがその他にも臭いを感じた時や共用部でウジ虫やハエを見かけた際の判断と対処法についても触れておきます。

まず臭いについてですが大半の人が人が亡くなり腐乱してる場合のにおいなど知りません。知らないから判断のしようがないのですがとにかく普通ではない臭いを感じた場合は要注意です。

室内からのにおいはもし換気扇が回っていればダイレクトに外に出ますし、玄関ドアなどは下部にほんの少し隙間がありますので漏れ出てしまいます。亡くなっている場所によっては共用廊下へにおいが出ることもあれば隣近所に出る場合もあります。

いずれにしても臭いを察知するということは腐敗進行もそれなりですからハエの時と同じく絶対に希望的観測を持たずに警察へ連絡が一番早くて確実です。

共用部にハエ・ウジ虫・におい

ウジ虫も高確率で外に這い出ます

孤独死の現場ではハエだけではなくウジ虫もかなりの確率で外に出ています。ウジ虫は軟体ですから更に小さな隙間でも自由自在に動き回ります。ただすごく小さいですし群れて動かないので一匹や二匹のウジが這ってたからとて気付かない人も多いかもしれません。

現場となった部屋の玄関前ではウジの死骸や生きて這い回ってるものもよく見かけますし、玄関方向だけではなくベランダへ出て数軒先のベランダへ移動していたこともありました。

ハエと同じく普段の生活の中でウジ虫を見る機会などほぼありませんのでウジ虫を見かけた場合は人の死にまつわる異変が起きてる可能性がかなり高いですのでエックスに投稿する前に警察へ連絡しましょう。
 

近所で孤独死が起きたことが確定的になった場合

警察や管理会社へ連絡したことで孤独死なり何らかの異常が発覚したとしましょう。ではそのあとどうすべきかですが、その対処も2通りに分かれます。ひとつは自身の部屋に何の影響もなかった場合はそれで終わりです。

もうひとつは自身の部屋ににおいが流れていたりハエやウジ虫が進入してしまった場合は不動産会社に事情を話し対応してもらいましょう。賃貸住宅の場合部屋に何らかの不具合が生じた場合は責任を持って修理なりの対応をするのが大家さんの役目であり民法606条にも厳格に定められています。もし何の対応もしてくれない場合は賃借人側(借主)で対処し家賃と相殺することも可能です。ただし事前に文書で通知する必要はありますので専門家への相談をオススメします。

隣室で孤独死!臭いが漏れてきて住んでられない!補償はあるの?

隣室で孤独死が起きてにおいが漏れてきたら

大家さんや不動産会社が何もしてくれずやむなく退去

まごのてで経験した事例をひとつご紹介します。これは臭いが回ってきたとかハエが侵入したなどという生易しいものではなく、真上の部屋で人が亡くなり腐敗した体液が天井に流れてきたというものでした。別で記事もありますが孤独死の現場ではよく遭遇する出来事のひとつです。

東京都練馬区のアパートで起きた孤独死ですが当然第一通報者は下の階の方でした。その後管理会社やご遺族などの手配で特殊清掃が入ると思っていたのですが一向にその気配がなく仕方なく私たちに相談があったものです。この方は事件以降ずっとホテル暮らしを余儀なくされているけど依然部屋はそのまま、それどころか孤独死があった部屋もそのままのようです。

上の部屋の特殊清掃が行われていない限り下の部屋を何らかの対処ができるはずもありません。2週間たっても何も今後のことが示されないことに業を煮やし不動産会社に連絡するとなんと「においなんて1ヵ月もすれば消えますから我慢してください!」と言われたそうで、あまりにも不誠実な対応のためやむなく退去したという方がいました。

実は珍しい話ではなく亡くなった方に身寄りなどがなく特殊清掃費を払う人がなく大家さんもお金を掛けたくないと何の対応もしないということがあるのです。また不動産関係者ですら窓を開けて換気すれば臭いが消えると思ってる人も未だにおり不誠実極まりないと言わざるを得ません。呼びつけて対象の部屋に閉じ込めて出れなくしてやろうかと思うこともありました。

ただ賃貸住宅に住むということはこれらのリスクもあり得るということは覚えておいたほうがよく、やはり契約前に大家さんはどんな人か、仲介の不動産会社は親切に対応してくれそうかなどは事前に見極めておきましょう。

早く発見してあげることが故人への最大の供養

エックスでは今回の窓にハエがたかってるなど絶対に室内で異変が起きてるであろうことがよく投稿されています。写真や動画が添付されてることもあれば文字だけのこともありますが、明らかにおかしいと感じたらエックスに投稿する前に警察などに連絡するのが先です。

みなさん経験したことがないことですからもし勇み足になったら恥ずかしいとか、迷惑をかけるかもしれないという思いからまず投稿してしまうのだと思いますが、エックスに出したからといって事態が好転したり本当に的確なアドバイスを得れることはあまりないと感じます。

部屋で突然亡くなってしばらく発見されないということは今や珍しいことではありませんし、それ自体は不幸なことではありませんが、出来るだけ早く、それこそ1分でも早く発見してあげることが何よりの供養だと思います。スマホで何文字か打つ間に110と打って状況を話すだけでいいんです。なんとか勇気を出してやってもらえると幸甚です。

故人の供養のためにも早急に通報

ご遺体痕がある限りハエはずっと出ます!すぐに特殊清掃をしましょう

エックスの投稿にあったハエの大量発生ですが昨夜詳細がわかったようです。結論から言えばご遺体はすでになく少し前に孤独死が発覚しご遺体が運び出された部屋だったということでした。

ではどうしてご遺体がないのにハエが大量発生していたかを説明します。ハエの子であるウジ虫のほとんどはご遺体に付着していますのでご遺体と一緒に運び出されますが逃げたウジが羽化したものと考えられます。ウジ虫はほんの少しの隙間でも逃げ込めますので畳の裏側や巾木の中や洗濯パンの排水口などあらゆる場所に身を潜め成虫になります。

そしてご遺体はないけど腐敗体液が残ってる布団や衣類、床面に残った故人の痕に産卵しまた羽化を繰り返します。つまりご遺体はなくてもご遺体があるのと同じ状況なのです。この状況は日数が経てば解消される性質のものではなくご遺体痕ある限り永遠に続きます。

ハエだけではなく臭いもずっと出続けます。エックスの投稿にあったこの孤独死現場はいつ発覚したものかは分かりませんが孤独死発覚直後にせめて初期の清掃と消臭をしていれば良かった事案です。このように大量のハエの発生や外への臭い漏れを防ぐためにも初期の清掃と消臭(特殊清掃一次処理)はすぐにでも行いましょう。

まごのての場合は東京近辺であれば最短即日にお伺いし臭いを止めハエを駆除し入室環境を整えたり、近隣への影響を食い止めることが出来ますので孤独死が発覚したらすぐにご相談ください。

孤独死が発覚した際に真っ先に行うべきこと

問題解決が早い特殊清掃業者ならまごのて

東京近辺で問題解決が早い特殊清掃業者まごのて

株式会社まごのては孤独死の特殊清掃やゴミ屋敷のお片付けを主に行う清掃会社で、業歴は15年を超えるプロ中のプロ業者です。

特殊清掃は今まで数々のあらゆるケースを経験しており、抜群の機動力で完璧に部屋を再生させてきた実績豊富な特殊清掃業者ですので安心してご相談ください。

特殊清掃やご遺品整理の対応エリアは東京都内はもちろん、近隣の神奈川、千葉、埼玉、茨城や山梨や栃木、群馬の一部地域でも対応しており、特殊清掃一次処理は最短即日にお伺いできる体制を整えていますので孤独死が起きお困りのお客様はお気軽にご相談ください。

ご相談窓口
TEL:03-4405-5420(6:30–21:00)
LINE:特殊清掃ご遺品整理相談公式LINE
記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。 

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ

株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
1011701018023  インボイス適格事業者登録番号: T1011701018023

宅地建物取引業:東京都知事(1)109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)

  • instagram
  • youtube

孤独死が起きてお困りの方は私にお気軽にご相談ください。