特殊清掃コラム
孤独死清掃|見積金額は無視せよ!技量を見抜く書類の正体

今お手元に数社の特殊清掃業者の見積書があるご遺族様あるいは不動産管理会社様へ。
業者の選定をする際、一番右下の「合計金額」だけで比較しようとしていませんか? 厳しいことを言いますが、その選び方は、特殊清掃において最も危険な行為です。
なぜなら孤独死や自殺現場の特殊清掃や消臭・原状回復は単なる「お掃除」ではなく、化学と建築知識を駆使した「工事」に近いからです。 「一式〇〇万円」と書かれただけの紙切れに、何の根拠があるのでしょうか?
この記事では、特殊清掃の見積書、および付随する書類から「その業者の本当の技量」を読み解く方法を解説します。
結論を先に申し上げます。 初期段階において、見積書に記載されている「金額」は重要視しなくて構いません。 それよりも圧倒的に重要なのは「その金額の根拠となる作業計画(工法や手順)が、書面で提示されているか」という一点です。
残念ながら、世の中の特殊清掃業者の大半は現場を見ても「なんとなくこれくらい」という勘で見積もりを作り、具体的な消臭プロセスを説明できません。そんな業者に頼めば、後から「臭いが取れないので追加工事が必要です」と高額請求されるのがオチです。
本物のプロフェッショナルなら、見積書よりも大事な「設計図(作業工程書)」が必ず出せます。もし手元の見積書が金額だけのペラペラな紙なら即座に破り捨ててください!選ぶに値しない特殊清掃業者と断定して間違いありません。
失敗しない特殊清掃業者選びのために、プロが作成する書類とはどういうものか。その基準をここですべて公開します。
▶孤独死の特殊清掃の依頼方法と費用相場
特殊清掃に限っては料金より清掃と消臭技術
清掃やお片付け関係だけではなく世間一般では業者同士で何らかの商品やサービスを相見積をさせることが多くあると思います。
相見積の目的は「価格調査」が大半で結果的に安値を提示した業者に発注されるという仕組みで、従来から官公庁や一般企業でも採用されてる方式ですし、誰でもごく普通に行う方法ではありますが、特殊清掃に限っては相見積はオススメしません。
その理由は関連記事がいくつかありますので興味がある方は特殊清掃やゴミ屋敷片付けのコラムにありますのでご一読ください。
端的に言えば特殊清掃の完成形が業者ごとに違うという点です。つまり信じがたいことですが各業者ごと特殊清掃の方法や考え方や目指す完成形すら特殊清掃業者ごと違うのです。
極端に言いますと特殊清掃業者と掲げておきながら家財撤去しかできない業者や、ご遺体痕を追跡せず表面だけ拭うだけの業者、たいした機材や薬剤を持っていない自称特殊清掃業者もかなりあり東京近辺ではまともな特殊清掃業者を探す方が難しいと言われており、臭いが消えない汚れを取らない自称特殊清掃業者はすべてお客様のニーズを満たさない存在であることを認識してください。
特殊清掃業者ごと持つ技術力や目指す完成形が違うのですから「相見積もり」など成立するはずがなく、もし相見積で特殊清掃業者選びをするなら、レベルを揃えてからでないと意味がないということになり、見積書に書いてる金額は初期段階ではどうでもいいと言う所以です。
▶【特殊清掃料金相場】実例から見る費用とリアルな支払金額

孤独死の特殊清掃見積もりで業者が伝えるべきこと
特殊清掃も同じで、孤独死など初めて遭遇する出来事ですからある程度費用感は掴んでおきたいと考えるのは当然だと思います。もし本当に費用感のあたりを付けたいだけであれば、まごのての記事内にも記載がある特殊清掃で50万円、遺品整理(家財撤去)でも同じく50万円前後を見込んでおけばよく技術のない特殊清掃業者を数社呼んでも時間の無駄です。
この記事でお伝えしたいのは見積書に記載される表面上の金額だけでは何の参考にもならず、見積書を含めある書類の有無で判断しましょうというものです。
▶【孤独死の特殊清掃】見積書合計額の比較しかせず起きた悲劇
見積書から読み解く特殊清掃業者のスキル
A社20万B社25万C社40万と数字が出てきたとして、もし費用面だけが特殊清掃業者を選ぶポイントならAで決めるでしょうし、平均が好きな人ならBを選ぶというのが趨勢ではと思います。
実はこの初期の時点では提示されている料金は、あまり気にしないでください。30万だろうが50万だろうが書いてる金額は正直何でも良く、それよりも見積書記載内容が細かく示されているかが大事です。
見積書の中に「特殊清掃一式」と曖昧な表示しかされていないのであれば、表示金額がいくら安くてもその特殊清掃業者は業者選びから外すべきです。
とは言うものの細かく書いてあったとしても特殊清掃とはどんな流れで進み、何をどうするのか知らないお客様に専門的な用語が入り混じるような見積書を見せてもようけいに混乱するだけですので見積書以外にも必要な書類がついていなければいけません。
その書類とは何かを次章でご説明しますが、この考え方は単に詳細な見積書を貰いましょうというようなよくある安直なものではなく、特殊清掃業者の技量が推し量れるものであると考えています。
つまり、見積書だけではなく現況報告(一次処理報告)作業提案書がセットで出なければお客様としても何をどうするかがわからないというのが一番最悪なので、何をするか知っておくためにも三点の書類が出る業者を選びましょう。

特殊清掃作業内容を言語化と見える化されてるか
いくら自宅死が増えてると言っても孤独死などに遭遇すること自体が超レアケースです。ご遺族はもちろん不動産会社ですらその先の特殊清掃に関してはまったく未知の世界なのです。
特殊清掃とは何をしどうなっていくのか想像もできない初めて接する人に対して「特殊清掃一式」もしくは初めて見聞きするような項目の羅列で理解が得られると思いますか?
多くの孤独死の起きた部屋の状況を特殊清掃の依頼者であるご遺族や不動産関係者は見ていないです。少し覗く程度はあるかも知れませんが、まったく部屋の状況をしらないまま相談しているのです。ですから特殊清掃を必要な人には下記のように示す必要があるのです。
<状況説明>
1.ご遺体痕はどこにあるのか。
2.臭いやウジやハエの発生状況。
3.腐敗体液はどのように広がっているのか。
4.現状そんな影響を周囲に与えているか。
<特殊清掃の作業提案>
上記の状況を受けて何をする必要があるのか?そしてその手順とどの程度の日数がかかって結果的にどうなるのか?
まず現況と必要な作業が言語化されている必要があり、更に作業内容に付随してどんな薬品や機械を使用するのかまで細かく示さないといけません。何度も言いますが特殊清掃を必要とするお客様はまったくの素人で何をどうしていくのかわからないのですから「見える」ようにしなければ特殊清掃作業そのものがブラックボックス化してしまい、お客様にとっては不安しかありません。
つまり今部屋はこうなっていますよという状況説明があって、この状況だからこのような作業をすますという具体的な表記があり、その内容と見積書がリンクすると誰が見てもわかる書類となるのです。
ゴミ屋敷のお片付けでもよく起きるトラブルとして作業範囲や作業内容の認識のズレがありますが、ゴミ屋敷の場合はお客様もご一緒してることが多いので何らかの違いがあっても修正できますが、特殊清掃の場合は任せきりになるのが通例ですので認識のズレを防止するためにも書類の三点セットは必ず求めましょう。
▶孤独死の特殊清掃ビフォーアフター写真集

ブラックボックス化させない!特殊清掃作業を見える化
特殊清掃作業の一番のポイントはにおいです。この目に見えないにおいですら見える化する必要があると考えています、まごのての場合ですと臭いセンサーを使用し数値化するようにしています。たとえば今の現状は600の数値です、特殊清掃を進め、この段階では400になり完成時は100になります。というように数字を用いて示すようにしています。
特殊清掃で使用する薬剤などもできるだけ開示するべきで、技術情報を漏らさない程度にこのような薬剤を使用します、ただ人体には悪い影響を与えますとか人体には影響がありません等の安全データシートまで出せれば完璧です。
一般個人のご遺族だと逆に複雑になり混乱を起こす原因にもなりかねないのであまり専門的でなくてもいいかも知れませんが、常に特殊清掃の依頼者が知りたいであろうことを適切に提示する必要はあるのではないでしょうか。
特殊清掃だけでなく、まごのてで扱ってる清掃はどれも特殊で普段あまり見聞きする内容でないからこそ「見える化」をきちんとし、けっして現場をブラックボックス化させないようにしなければならず、ブラックボックス化させてしまうから適当な作業をする自称特殊清掃業者が増えるのです。
確実に汚れとにおいを消す特殊清掃業者まごのて
東京近辺で孤独死の特殊清掃業者を選ぶなら
それはひとえに情報の少なさに起因しており、正しい知識を持ってる人がほとんどいないからに他なりません。
そして腕のない特殊清掃業者があまりにも多いことが優良な特殊清掃業者を見つけにくくしています。何も知識や情報がないお客様と腕の無い特殊清掃業者がマッチングしたらそれは当然トラブルしか起きません。
今や東京近辺の特殊清掃業者の80%が技術がない自称特殊清掃業者と言っても過言ではなく、お客様にとっては安心できない状況が続いています。どうして知識も技術もないような自称特殊清掃業者が幅を利かせているのかについては別記事がありますので是非業者選びの参考にしてください。
少なくともこの記事内容を頭に入れ実践すればハズレの特殊清掃業者にあたる可能性はグッと減りますので今まさに特殊清掃業者探しをしてるお客様は心がけてみてください。
そんな手間を掛けたくない!確実に部屋を元通りにしてくれれば良いとお考えのお客様は是非まごのてにご依頼ください。
株式会社まごのては東京都内はもちろん、近隣の千葉、埼玉、神奈川、茨城で特殊清掃やご遺品整理をたまわっておりますのでお気軽にお声がけください。

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史
主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。
東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ
株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
1011701018023 インボイス適格事業者登録番号: T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1)109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
孤独死が起きてお困りの方は私にお気軽にご相談ください。













