ゴミ屋敷片付けコラム

作業の進め方
2025.06.01

【緊急】片付け業者による不法投棄増加の理由

【緊急】片付け業者による不法投棄増加の理由
今回の記事は片付け業者による不法投棄のことについて緊急的にお知らせする内容です。不法投棄とは読んで字のごとく廃棄物を不正な手段で処理することで、解体業者や家財撤去業者や片付け業者の手によって行われることが多い犯罪です。

どうして緊急的にこのような記事を出すのかと言いますと、ここ最近片付け業者の仕業による不法投棄を頻繁に耳にするようになり、エックス上でもこの数日2件の投稿がされていました。片付け業者による不法投棄は今に始まったことではなく私たちが開業した頃すでに頻発していましたが、ここ数年はあまり耳にしませんでした。

まごのてがある江戸川区から比較的近い場所に不法投棄が頻繁に行われる場所があるのですが、定期的に観察してますと去年の夏ぐらいから明らかに量が増え、つい最近では冷蔵庫などの家電、タンスやカラーボックスなどの家具、そしてゴミ屋敷片付け現場で出るようなコンビニゴミが入った袋がかなりの量捨てられてることから片付け業者の仕業であると断定します。

どうして不法投棄がここにきてまた増加しているのかを紐解いてみるとともに、片付け業者に依頼するお客様もけっして他人事ではないということをお伝えいたします。注意喚起のための記事ですので要点を絞り5000文字程度でお伝えいたしますので最後までお読みいただければと思います。ゴミ屋敷片付け業者による不法投棄

不法投棄のゴミから個人が特定された事例

今から数年前にまごのてのもとに東京都内の警察から電話があり、不法投棄の件で捜査していて投棄されたゴミの中からまごのての見積書と名刺が出てきたので何か知ってるか?というものでした。ゴミの中にあった見積書の名前は横浜市のお客様のもので一ヶ月ぐらい前に現地調査をして見積書を渡したものです。

私のところでは作業をしていないので、どういう経緯で廃棄されたのかわかりませんと答えてその件は終わったのですが、嫌な気分になったので見積もり流れしたそのお客様に電話をしたところ、すでに警察から連絡も来てるようで経緯を聞き出せました。まごのての見積額より半分近く安い業者に依頼したと言いその業者名もあっさり吐いてくれました。

その後不法投棄したであろう業者がどうなったのか知りませんが、逮捕されたという話も聞きませんし、今でも当時と違う名前で営業してるので相変わらず不法投棄をしているのだと思います。実はこの十年で同じようなことが数件あり、かなり身近で不法投棄は起こっていると感じます。

一般個人宅から出るゴミはいわば個人情報の宝庫ですし、まさか悪用はされないでしょうが、けっして良いことにはならないはずですので片付け業者を選ぶ際には安全な処理がされるのかをしっかり確認するようにしましょう。

片付け業者の不法投棄はなぜ起きる?

不要投棄は片付け業者だけではなく一般個人はもちろん解体業者やリフォーム業者、建築業者などが行い、記憶に新しいところだと江戸川区葛西で起きた工事現場の爆発事故も地中に不法投棄されたガスボンべが原因でした。

あらゆる業界で不法投棄はあるのですが、今回は一般個人宅向けの片付け業者(不用品回収、ゴミ屋敷、遺品整理)の不法投棄に絞ってお伝えしていきます。片付け業者の手による不法投棄発生のメカニズムは簡単で大きくは2点しかありません。

1.ゴミ処分場と契約していない。
2.利益確保のため。


片付け事業をやるのにゴミ処理場と契約がないなんてあり得るのと思うかも知れませんが十分あり得ます。まず私たちのような片付け業者は基本的に産業廃棄物処理工場と契約しますが、東京都内の主だった産廃処理工場はそう簡単に契約をしてくれません、工場側のキャパの問題や契約上のコンプラ問題があるためそう簡単には受け入れをしてもらえないのが現状です。

実際私たちも毎日ゴミの処分場に入りますが、他の片付け業者と思われる車両をほぼ見たことがなく、もっともまごのてで入れる処理場は2社だけですので断定はできませんがこれだけ片付け業者が爆増しているのであればもっと目にしてもおかしくないのです。この手の話になるとよく議論される一般廃棄物収集運搬許可の問題が話題に上りますが一廃許可については別記事でまごのての見解を示したものがありますので参考にしてください。次の章では片付け業者がどんなスキームでゴミ処理場へ入れるのかをお伝えします。
 
ゴミ屋敷や遺品整理業者の一般廃棄物収集運搬許可

 

片付け業者の廃棄物処理スキーム

お片付け現場で出るゴミはどんなスキームで処理されるのかを簡単にご説明します。お客様側もこの部分を知っておかないと誰の責任に於いてゴミが処理されるのかがわかりませんので覚えておいていただければと思います。

まずお片付けを依頼されるお客様(A)と片付け業者(B)との関係ですが、AはあくまでもBに対して部屋のお片付けや清掃を依頼しておりゴミの処分依頼はしていません。まごのての場合でも基本的にはゴミ屋敷なので部屋を綺麗にしてくださいとか、遺品整理をしてくださいと依頼されており、ゴミ処分委託ではありません。

ゴミ屋敷でも遺品整理でも当然は廃棄物(ゴミ)が出ますが、このゴミはABどちらに責任があるかと言いますとBにあります。BはAに部屋を片付けてと依頼されそのための作業をしてる過程でゴミが出てるのですから排出責任(ゴミを出した人)は業者Bです。廃棄物処理法の一条には廃棄物は排出者の責任に於いて処理することが明言されてますのでBは排出者責任にのっとって適正にゴミを処理しなければならず、契約のあるゴミ処理場(C)へ運び入れて処理するのが適正な方法です。なお東京都内ではできませんが埼玉や千葉では居住者向けにゴミを運び込めるクリーンセンターがありますが、ここへ片付け業者が住人のふりをしたりお客様を同乗させて入れるのも不法投棄とは言えませんが不正な処理ですのでこのような提案を受けたら警戒しましょう。

もしAが単純なゴミ処理として行うのであればBではなくCと契約しなければならずCへ運ぶためにBに運搬委託を受けるということになり、これが世間でよく言われる一般廃棄物収集運搬許可を持たない業者は違法と言われる所以ですが、まったく違うベクトルのお話であるというのがよくわかると思います。下記画像リンクには廃棄物流出事件をきっかけに起きた事件を記事にしたものですが、廃棄物処理の委任関係についてわかりやすく書いていますので併せてお読みください。

コレコレ人形流出事件を追う

部屋の片付け業者の利益の要はゴミの処分費

片付け業者による不法投棄が増えてる原因は先ほど示したゴミ処理場との契約もあるかもしれませんが私はむしろこの利益確保のための要因が大きいと思っています。あるゴミ屋敷のお片付け事例を元に各項目と構成比を表します。※わかりやすいように20万円ぐらいのゴミ屋敷を想定しています。
 
ゴミ処理費 800Kg  12.4万円
作業費 6万円
トラック経費 3万円(東京23区想定)

かなりアバウトなのですが売上構成比を見てもゴミ処分費は50%を超えていき、原価レベルでも同じような構成比となり総額の半分はゴミ処理費となるのです。では原価の半分に及ぶゴミ処理費がゼロだったとしたらどうでしょうか?お客様から正規の料金を貰ったとすれば丸々大儲けですし、もし正規の半額で請けてもそれなりに利益は出ることがわかると思います。

つまり片付け業者の不法投棄増加のワケは出来るだけ安く片付けてほしいという若干過熱気味のお客様ニーズと少しでも利益を残したい業者の思惑から生まれた産物と言えるでしょう。

安物を求めるお客が増えた

料金を下げなければ集客できない片付け業者

部屋の片付け料金と不法投棄の問題は大いにあると思います。少し前に私たちが経験した例をひとつご紹介いたします。まごのてからほど近い江東区の某団地で遺品整理を検討しているお客様から電話があり、ヒアリングで大まかな料金を算出し提示しました。部屋の様子はもうすでにご遺族の手でお片付けが進められており大型家具とリサイクル家電の回収のみという印象で8~10万円程度で済むと思うと伝えたのです。

電話の向こうの声は若干不服そうにすでに他社で見積もりが出ており、4万円と6万円だと言うのです。要するにこのお客様の思惑は他社料金を示してそれより下げさせることが目的なのですが、問題は4万円という料金の正当性です。

リサイクル家電が3品あり大型家具含め2トン箱車半分強の物を正規に廃棄すれば原価レベルでも4万円近くになるはずで4万円で請ければ人件費すら出ません。6万円であれば人を雇わず事務所もなく固定費が掛からない業者ならギリ可能でもし最安値を探るのであれば6万円前後となる内容でした。

当然私たちではお請けすることはしませんでしたが、この事例は今のお片付け業者とお客様ニーズを如実に表したものだと思います。お客様は安ければ安いほど良い、業者側は日銭がほしいので後のことはあまり考えずとりあえず請ける、もし受注に至れば不法投棄して処理費を浮かす、とこんな感じではないでしょうか。お客様にしてみればゴミが目の前から無くなれば手段はなんでもよく安ければいいという考え方の人が最近多くなってきたと感じます。

【自己防衛】不法投棄をする業者を見破る方法

片付け業者を選ぶ際に不法投棄をするような業者ではないかどうやったら確認できるかをお伝えしておきます。片付け料金が安いにこしたことはないけど不法投棄はされたくない方は是非知識としてもっておいてください。

まず業者へ問合わせる時点でどこの処分場と契約があるか聞きましょう。もし発注となった場合は契約書類などの開示をしてもらうことを約束してもらう。一応これで処分場と契約があることはわかりますので不法投棄懸念はゼロではないですがグッと減ります。

そして更に作業後に処分場で荷下ろししてる写真と持ち込み完了後の伝票やマニフェストの写しを見せてもらえるかどうか確認しましょう。処理場内での撮影は禁止されてることも多いので荷下ろし風景の撮影は難しいかもしれませんが、まごのてではご要望があればドラレコに映ってる画像をお見せしています。伝票類の改ざんしようと思えばできますが、不法投棄前提になってる業者だとここまで詰めておけばまず請けませんので大丈夫です。

もし「独自の処理方法」や「ゴミをゴミにしないシステムを確立してる」ということを言えば間違いなく不法投棄や不正処理が前提ですのでその業者はやめておきましょう。事務所や社屋がないような業者に独自の処理システムなんてできません。このように不法投棄前提になってる業者を弾くことは意外と容易ですので少し手間ですがやってみる価値は大いにあると思います。ただここまで面倒なことをしなくても安いことだけが売りみたいな片付け業者も不法投棄や不正処理懸念が払しょくできない限り接触しないほうが無難です。不法投棄業者を未然に見抜く
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不法投棄前提でも安ければ良いですか?

このような啓発記事を書きたとえエックスで万バズしたとて片付け業者の不法投棄は無くならないし減るとは思えません。忌憚なく申し上げますとゴミ屋敷でも遺品整理でもとにかく安くというニーズは全体の6割に及びその中の二割は処理方法に問題があったとしても価格重視という方は一定数います。

昨今参入した新規開業組の業者はパイが多い6割に対して集客活動を行うのでどうしても利益が思うように上がらないのでおのずと不法投棄に手を染めるということになります。世の中が不景気で閉塞感が強い時ですのでゴミ屋敷でも遺品整理でも出来るだけ安くしたいという気持ちはわかりますが、ゴミの不法投棄だけではなくすべてにおいてコンプライアンス順守の業者を選ばなければいけないと思うのです。

片付け業者とお客様との関係は継続的ではありませんし、基本的には1日で終わりますのでお客様側から見ても愛着も何もなくドライに流れて存在かもしれませんが、葛西の爆発事故のように自身の不用意な行動が大きな迷惑や犯罪になりかねないということは是非覚えておいてください。まごのては開業時よりコンプラ順守と安心安全な運営体制を掲げてやってきました、詳しくは下記画像リンクからお読みください。
 
ゴミ屋敷片付けのまごのて会社案内

東京近辺のゴミ屋敷片付けや汚部屋清掃はまごのて

今回は片付け業者の不法投棄から業者選びの方法をお伝えしたわけですが、正直言いましてゴミ屋敷のお片付けで東京近辺では私たち以上の業者はないと思います。技術力があり、安心安全な運営体制でなおかつ料金も安い業者はまごのて以外ないのではないでしょうか。

私たちは創業から15年以上の長きに渡り、清掃技術の追求と同時にいかにお客様が不安に感じることを払拭できるかを追い求めてきたのです。ゴミ屋敷のお片付けでもご遺品整理でも業者依頼するお客様が90%以上ですから大半の人が不安です。その不安材料をひとつでも無くせるよう努力し一定の形を実現しているのがまごのてですので安心してご相談ください。

今まさに東京近辺でゴミ屋敷の片付け業者を探してる、遺品整理業者を探してると言うお客様は是非まごのてにご依頼ください。下記の公式LINEをご利用いただければ作業提案から見積もりご予約まで一気に進みますので是非ご活用ください。

お部屋のお片付け相談はLINEが便利
記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。 

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
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