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ゴミ屋敷の片付け清掃に一般廃棄物収集運搬業は必須?

ゴミ屋敷のお片付けをはじめ部屋の片付けや不用品回収を業として行うには一般廃棄物収集運搬の許可が必要で、許可を持っていない業者は違法業者であるから利用してはいけないという記事を見たことがありませんか?
ゴミ屋敷の片付け業者や遺品整理、不用品回収業者を選ぶ際には必ず出てくる問題ですし、一般のお客様はもちろん行政書士までもがお片付け業の開業前には一般廃棄物収集許可を取得しよう!という記事を出しています。
不用品回収業者のホームページを見ても一般廃棄物収集運搬許可を持っていないにもかかわらず一般廃棄物収集運搬許可を持たず古物商や産業廃棄物収集運搬の許可で事業を行ってる業者は違法ですと書いてる大矛盾が起きています。部屋の片付け業や遺品整理、不用品回収を取り巻く廃棄物に関する許認可の関係をわかりやすく紐解いてみたいと思います。
ゴミ屋敷の片付けと一般廃棄物収集運搬許可

一般廃棄物収集運搬許可とは『ゴミを回収』するための認可
一般廃棄物収集運搬許可とはゴミの日にゴミを集めて回りゴミ処理場まで運搬するための許可です。では、ゴミ収集車に乗ってる作業員が部屋の中に入って作業をしゴミ片付けをしたりハウスクリーニングをするイメージが湧きますか?またそのような内容の作業をすると思いますか?
一般廃棄物収集運搬業と部屋の片付け業はまったく違う内容ですので巷に出回る一般廃棄物収集運搬が必要というものは少し違うのではという気がしないでしょうか?この記事ではゴミ屋敷片付けを始めとした部屋の片付け清掃にどうして廃棄物収集運搬の許可が必要と言う情報が出回ってるのか、そして本当にその許可がないと違法業者なのかの二点についてお伝えいたします。
ゴミ屋敷のお片付けや遺品整理はゴミの回収ですか?
ゴミ屋敷の片付けも遺品整理も当然不要な物は廃棄物(ゴミ)として排出されますので、その出たゴミを運ばなければいけないのだからやっぱり許可が必要ではないかという理論になってると思うのですが、そもそも一般廃棄物収集運搬許可を持ってるということは業態としてはゴミ回収屋ですので部屋の清掃とはかけ離れた存在となってしまいますので一緒くたに考えてるほうが間違いとなります。したがってゴミ屋敷の片付けや遺品整理をする業者に一般廃棄物収集運搬許可は不要です。
間違った情報に振り回されるな

ゴミ屋敷片付け業者の廃棄物処理スキーム
部屋の片付け途上で出たゴミだとしてもそのゴミを運搬するのだから許可は必要で、許可なく運んでるのなら違法ということをお客様から指摘されたことがあります。ではまとめておくのでゴミの日に出してねと言うと「それは困る」と禅問答のような笑い話になったことがあります。
まごのてのゴミの運搬と処分に関するスキームをお伝えしておきます。以前は真似されるのが嫌だったのでシークレットにしていたのですが、最近は一般廃棄物収集運搬許可どうのという無知な方も少なくなったので公開しておきます。
まず大前提として私たちがやってるのは部屋の片付け清掃であってゴミ回収ではありません、それはお客様からのご依頼時も「部屋の片付けをお願いします」という方が大半で「ゴミの回収をしてください」という方は皆無です。そのご依頼に沿って私たちは部屋を片付けて清掃しますが当然その過程で廃棄物が出ます。ゴミ屋敷の場合だとそれこそ2トントラック1~2台は軽く出て、それを処理場に運びます。この部分が大きなポイントで私たちはお客様からゴミ回収の委託を受けたわけではないという部分です。
つまりお片付け清掃と言う過程でまごのてが発生させたゴミとなるのです。廃棄物処理法第一条にはゴミは排出者自ら処理するという大原則が示されています。まごのては清掃の過程で出るゴミを自ら処理してるに過ぎないという考え方でやっているのです。
ゴミ屋敷の片付けで一般廃棄物収集運搬業者とコラボした結果
いわゆるお役所仕事ですからなんとなく理解できる方法だと思いますが、始まる前から絶対トラブルになる予感がありました。作業当日私たちの作業者とパッカー車1台とドライバー2名が現地に集まり、軽い打合せの後に作業開始となりました。
室内ではまごのての作業者が住人と要不要選別をしたり明らかなゴミを袋に入れたりする作業をしていましたが1時間ぐらい経過した頃にパッカー車の運転手が「まだ終わらないのですか」と言ってきたのです。終わるも何もまだ1時間しか経っておらず、終了予定まではまだ6時間もあるのです。
パッカー車のドライバーは普段通り、出来たゴミを回収して回るだけと指示を受けていて、まさか現場に何時間も拘束されるとは思ってもみなかったのです。私が懸念していたのはまさにこのことで、まったく違う業態の業者と協業したとて認識の違いが生まれて上手くいかないだろうと思っていたのです。結局区役所の環境課と福祉課側で話し合いをしまごのてのトラックで運搬するとなったのです。
ゴミ屋敷業者と一般廃棄物収集運搬

仕事内容の考え方の相違は悲劇しか生まない
もうひとつお客様から聞いた話をお知らせします。遺品整理をご依頼のお客様だったのですが問合せ時に「どんなトラックを使いますか」と聞かれたのです。引越用のトラックと同じ形状のアルミバンであることを伝えると「あー良かった~」と言われたのです。詳しく聞いてみると数年前にも遺品整理を他業者で依頼したことがあり、その時の業者が一般廃棄物収集運搬業者と提携していたらしく、廃棄となった家具などを無造作にパッカー車に投げ込みバリバリ音を立てて砕きながら載せられるのを見て涙が溢れたというのです。
当時の業者がゴミ屋だったのか、一般廃棄物収集運搬業者との連携だったのかはわかりませんが業者に悪気はなかったと思います、ただやはりお客様の心情を考えるといくら合法的な方法だとしても配慮がなさすぎではないかと思うのです。
ゴミを回収するだけの一般廃棄物収集運搬業者と部屋を綺麗にする目的の清掃業者では考え方が違うのですから、そこを無理やりなんとかしようとしても悲劇しか生まれないのではと思うのです。上記のようなスキームであればグレーかもしれませんが問題もありませんし、廃棄物も適正に処理され不法投棄等をしてないのであれば一般廃棄物収集運搬業者とだろうが産業廃棄物運搬業者だろうがあまり関係ないと私は思います。
ゴミを扱うのはデリケートな心が必要
ですが遺品整理でもゴミ屋敷でも住む人や関係する人の「心」が大きく関与してることをお分かりでしょうか?杓子定規に一般家庭から出るゴミだから一般廃棄物収集運搬業者が運ばなければいけないと正義マンの理論で通せますか?
確かに不要な物とジャッジされればゴミです、それ以上それ以下でもありません、ゴミはどこまでいってもゴミです。だからパッカー車でゴミ屋が持っていき処理場に運んで終わりでしょうか?長年ゴミ屋敷片付けや遺品整理を行ってきてる身としてはそこまで無機質に扱うことも考えることも我々はできません。
ゴミ屋敷片付けや遺品整理を取巻く一般廃棄物問題ですが、出回ってる記事は一般論として情報を出してるだけで他意はないと思いますが、このようなバックボーンがあることは意識していただき無責任な記事は出さないでもらいたいと思うのです。

ゴミの回収を望んでますか?部屋の掃除を希望ですか?
言葉遊びのごとくゴミ屋敷なんだからゴミ『回収』ですか?そんなことはゴミ屋敷に住む当事者ならよくわかってることです、ゴミの日にゴミを回収してる人たちが部屋にやってきてもおそらく部屋はキレイになりませんし、ゴミ屋の作業者に遺品整理を行うこともできないでしょう。
医者だって各専門があるように同じように見えるけどまったく違う仕事なんていくらでもあり、そもそもゴミ屋敷片付けや遺品整理がゴミ屋の仕事とカテゴライズされること自体がおかしいのです。
私たちの仕事はゴミ屋敷なら部屋をキレイにしたいというご要望、遺品整理なら思い出をピックアップしたいというご要望に応えるために作業をし、その過程で出るゴミを自ら処理をする、ただそれだけです。
お客様がもし単純に袋詰めしたゴミや粗大ごみを回収してほしいだけであれば、一般的な記事の通り一般廃棄物収集の許可業者か行政の粗大ごみ回収に依頼しましょう、もし一般廃棄物業者が見つからないなら安心して私たちに相談いただいても問題ありません。

ゴミ屋敷住人の心情を一番理解してる業者
彼女は一廃業者何件か電話し話す中で一廃業者が聞くことはゴミの荷姿や種類であって、今の部屋の状況や清掃後の完成形にまで及ぶことはなかったと言います、それも当然でゴミを回収する仕事の会社にお片付け方法や作業内容を求めてもまったく的外れなのです。
ですからゴミ屋敷はじめお片付けや掃除が絡む事案は一般廃棄の許可うんぬん関係なく、あなたが目指す部屋作りができる片付けや清掃業者に相談することです。忌憚なくざっくばらんに言えば、ゴミ屋敷を快適化するのに許認可なんてどうでもいい!モラルと心意気だ!ということです。
株式会社まごのてはゴミ屋敷や汚部屋を綺麗にし続けて15年の歴史があるプロ中のプロ業者ですので安心してご依頼ください。
株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史
主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。
東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ
孤独死が起きてお困りの方は私にお気軽にご相談ください。