事故物件買取コラム
事故物件対策
2025.09.09
孤独死の部屋|特殊清掃から原状回復までの流れ・費用・期間

この記事はある孤独死の起きた部屋を元にどんな工程を経て原状回復完了まで進んだのか実際の現場進行に基づいた作業ルポです。
孤独死発覚直後は、何から手を付けるべきか、何をしればいいのか迷いやすく大半の方が手探りで始める状況です。本記事は、発見直後~原状回復までの流れを4ステップで整理し、それぞれの目的・やること・期間・費用レンジを示します。最短で安全に、そして近隣配慮を徹底しながら部屋を回復するためにお役立てください。
孤独死発覚直後は、何から手を付けるべきか、何をしればいいのか迷いやすく大半の方が手探りで始める状況です。本記事は、発見直後~原状回復までの流れを4ステップで整理し、それぞれの目的・やること・期間・費用レンジを示します。最短で安全に、そして近隣配慮を徹底しながら部屋を回復するためにお役立てください。
1.孤独死発覚から特殊清掃依頼まで
まだ残暑が厳しい10月の中旬あたりに特殊清掃依頼がありました。一人暮らしの兄が孤独死で発見された、近所の人が異臭と廊下にウジ虫が這っていたため管理会社へ通報し警察が安否確認に入ったら亡くなっていたということでした。管理会社の担当者から告げられたのはすぐに特殊清掃業者を手配したほうが良いと言われ、何もわからないままネット検索してまごのてにたどり着き相談と進んでいったのでした。
きわめて初期の段階で行うべきこと(ご遺族や管理会社)
1. 状況把握(この件だと特殊清掃業者を手配しなければいけないレベル)
2. 指示の有無(入室許可や窓口をどこにするか)
3. 特殊清掃業者の選定や連絡
今回の場合はご遺族である妹さんが私たちまごのてへ依頼し、特殊清掃一次処理を行う提案をしすぐに実施、その後の進め方やどこまでやるかなどの範囲はまごのてと管理会社で行いご遺族へフィードバックする方法で進めることとしました。
▶孤独死や自殺の特殊清掃事例集(写真付き)
📞 03-4405-5420 / 🟩公式LINE
以降は、遺品整理/家財撤去 → 二次処理(完全消臭) → リフォームの順に進めるのが基本線です。
きわめて初期の段階で行うべきこと(ご遺族や管理会社)
1. 状況把握(この件だと特殊清掃業者を手配しなければいけないレベル)
2. 指示の有無(入室許可や窓口をどこにするか)
3. 特殊清掃業者の選定や連絡
今回の場合はご遺族である妹さんが私たちまごのてへ依頼し、特殊清掃一次処理を行う提案をしすぐに実施、その後の進め方やどこまでやるかなどの範囲はまごのてと管理会社で行いご遺族へフィードバックする方法で進めることとしました。
▶孤独死や自殺の特殊清掃事例集(写真付き)
孤独死発生時は正しい初動が大事です
多くの方が孤独死などが起きた際に先にご遺品整理や家財撤去をやろうとしたり、あるいは特殊清掃の費用を知りたいがために複数の業者を見積もり名目で入室させてしまっていますが、その行為は大間違いです。
孤独死が起き発見まで日数が経過してしてしまった部屋はとてもじゃないですが普通に入ることはできません。まずにおいが強烈で何かに例えることができない脳が絶対に受け付けない臭いが部屋に充満しており、床面にはご遺体痕が流れて広がっています、さらに生きたウジ虫が何百何千と這い回り空間には大量のハエが音を立てて飛び回っています。
文字で見るだけでもイメージがつくと思いますが、その状況の部屋に何の処理もしないまま入室したらどうなるでしょうか?その状況で靴を脱いで上がる人はいませんので間違いなくご遺体痕や這ってるウジ虫を踏んでしまいます。踏んでしまったら当然靴底に付着した汚れを無関係の場所に拡散させます。それがどんな状況になるか容易に想像できると思いますが他の部屋の関係のない場所まで汚す、共用廊下やエレベーターも汚す、汚れを拡散させることは臭いも拡散させるということになります。
そのような状況になるのを防ぐために特殊清掃一次処理をして汚れや臭いの拡散防止をし、ご遺族や関係者の入室を可能にしてから次の工程に進むことを推奨しているのです。
今回ご依頼いただいたご遺族は近隣への臭い漏れが気になっていたことと、この先どうやって遺品整理や賃貸マンションの引渡しをすればいいのか悩んでおられましたのでこの一次処理後にはすべて解消されますとお伝えしたら大変喜んでいました。
特殊清掃一次処理は東京近辺なら最短即日お伺いし臭いを止めます。まごのては江戸川区を拠点としていますので都内城東地域(葛飾区、江東区、墨田区、台東区、足立区、北区)や浦安市、市川市はより早くお伺いいたします孤独死が起き発見まで日数が経過してしてしまった部屋はとてもじゃないですが普通に入ることはできません。まずにおいが強烈で何かに例えることができない脳が絶対に受け付けない臭いが部屋に充満しており、床面にはご遺体痕が流れて広がっています、さらに生きたウジ虫が何百何千と這い回り空間には大量のハエが音を立てて飛び回っています。
文字で見るだけでもイメージがつくと思いますが、その状況の部屋に何の処理もしないまま入室したらどうなるでしょうか?その状況で靴を脱いで上がる人はいませんので間違いなくご遺体痕や這ってるウジ虫を踏んでしまいます。踏んでしまったら当然靴底に付着した汚れを無関係の場所に拡散させます。それがどんな状況になるか容易に想像できると思いますが他の部屋の関係のない場所まで汚す、共用廊下やエレベーターも汚す、汚れを拡散させることは臭いも拡散させるということになります。
そのような状況になるのを防ぐために特殊清掃一次処理をして汚れや臭いの拡散防止をし、ご遺族や関係者の入室を可能にしてから次の工程に進むことを推奨しているのです。
今回ご依頼いただいたご遺族は近隣への臭い漏れが気になっていたことと、この先どうやって遺品整理や賃貸マンションの引渡しをすればいいのか悩んでおられましたのでこの一次処理後にはすべて解消されますとお伝えしたら大変喜んでいました。
📞 03-4405-5420 / 🟩公式LINE
以降は、遺品整理/家財撤去 → 二次処理(完全消臭) → リフォームの順に進めるのが基本線です。
2.ご遺品整理と家財の撤去
特殊清掃一次処理後はご遺族の入室が可能ですので、ご遺族の手でご遺品整理を行うことが可能です。今回のお客様も一次処理後に入室し貴重品捜索や大事な書類関係をピックアップすることができたようです。
賃貸マンションでしたので家財を出して空室にする必要があったのでそちらもまごのてで行いましたが、もし自力で処分するということであれば可能ですし他社に依頼してもいいと思います。
またいくら一次処理後といえども入室に抵抗がある場合や、遠方で何度も足を運ぶことができないなどの場合は私たちですべて代行することも可能ですのでお気軽にご相談ください。
・家財の量により変わるが単身者で通常の家財量であれば20万円前後です。
よく見かける1Kならいくら、3LDKならいくらという決まり方はせず量や内容で変わるので間取りや部屋数では決まりません。例えばゴミ屋敷化していれば1Kでもたちまち50万円越えはありますし逆に3LDKでも超ミニマムに暮らしていれば10万円前後ということもあります。
一応の目安としては借家人賠償保険の補償額の主流は特殊清掃50万円、遺品整理50万円ですので概ね50万円までが相場と考えていと思います。ただしいわゆる単純な家財撤去より緻密な作業が求められるご遺品整理は作業費の部分が若干高めであることにご留意ください。
▶まごのてのご遺品整理料金の決まり方
賃貸マンションでしたので家財を出して空室にする必要があったのでそちらもまごのてで行いましたが、もし自力で処分するということであれば可能ですし他社に依頼してもいいと思います。
またいくら一次処理後といえども入室に抵抗がある場合や、遠方で何度も足を運ぶことができないなどの場合は私たちですべて代行することも可能ですのでお気軽にご相談ください。
ご遺品整理や家財撤去の費用について
実は特殊清掃の費用よりもご遺品整理や家財撤去費用について聞かれることが多くあり、費用についての関心はご遺品整理のほうが高いように感じますのでお答えいたします。・家財の量により変わるが単身者で通常の家財量であれば20万円前後です。
よく見かける1Kならいくら、3LDKならいくらという決まり方はせず量や内容で変わるので間取りや部屋数では決まりません。例えばゴミ屋敷化していれば1Kでもたちまち50万円越えはありますし逆に3LDKでも超ミニマムに暮らしていれば10万円前後ということもあります。
一応の目安としては借家人賠償保険の補償額の主流は特殊清掃50万円、遺品整理50万円ですので概ね50万円までが相場と考えていと思います。ただしいわゆる単純な家財撤去より緻密な作業が求められるご遺品整理は作業費の部分が若干高めであることにご留意ください。
▶まごのてのご遺品整理料金の決まり方
3.特殊清掃二次処理(完全消臭)作業レポート
特殊清掃一次処理が終わり、家財もなくなって空室になれば完全消臭作業に移っていきます。この作業は場合によっては省くこともできますがほとんどの場合は必須作業となります。
ご遺体から流れ出た腐敗体液は部屋一面に広がり床下に浸透したり時には壁面に吸い上げ広がります。またウジ虫やハエが汚れを部屋全体に拡散させますのでそれらはすべて臭いの元となるためすべて取り除かなかければならず、それが特殊清掃二次処理です。
この作業はいわば特殊清掃の要中の要で特殊清掃業者の腕前が如実にわかる作業で、この作業を適当にやると臭いが消えませんので部屋が部屋としての機能を果たせません。つまり賃貸物件として運営できなくなるということですから責任が重大な作業工程です。
孤独死の完全消臭
6畳程度の部屋ならほぼ全域が水浸しになり、一部は下の階に漏れるかも知れませんし、壁の下部も水を吸ってしまうかもしれません。つまり孤独死の現場は40ℓ以上の腐敗体液が部屋一面に流れてると考えればわかりやすく、流れた腐敗体液を洗浄したり、警察官が踏んで広げたご遺体痕を探して綺麗にしていくのが特殊清掃二次処理の役目なのです。
ご遺体から流れ出た腐敗体液は部屋一面に広がり床下に浸透したり時には壁面に吸い上げ広がります。またウジ虫やハエが汚れを部屋全体に拡散させますのでそれらはすべて臭いの元となるためすべて取り除かなかければならず、それが特殊清掃二次処理です。
この作業はいわば特殊清掃の要中の要で特殊清掃業者の腕前が如実にわかる作業で、この作業を適当にやると臭いが消えませんので部屋が部屋としての機能を果たせません。つまり賃貸物件として運営できなくなるということですから責任が重大な作業工程です。
孤独死の完全消臭

腐敗体液は広範囲にほ広がり部屋を汚す
おそらく多くの方は腐敗体液が広がるという意味がわからないから発覚直後に不用意に入室したり家財撤去を先行させるのではと思います。人の体の70%は水分であると聞いたことがあると思いますが例えば体重60Kgの人の水分量は42Kg=42ℓです(水と比重が違うため若干アバウト)家庭用の掃除などに使うバケツは約5リットルですからもしバケツの水8~9杯を部屋に撒いたらどうなるでしょうか?6畳程度の部屋ならほぼ全域が水浸しになり、一部は下の階に漏れるかも知れませんし、壁の下部も水を吸ってしまうかもしれません。つまり孤独死の現場は40ℓ以上の腐敗体液が部屋一面に流れてると考えればわかりやすく、流れた腐敗体液を洗浄したり、警察官が踏んで広げたご遺体痕を探して綺麗にしていくのが特殊清掃二次処理の役目なのです。
玄関や廊下にもご遺体痕汚れあり
この部屋はご遺体痕があった場所は居室なのですが、玄関から廊下トイレ内部まで血液痕のような付着物が多く見られました。よくあることですが、亡くなる直前に体調不良期間があり吐血や下血しご遺体痕と関係ない部分が汚れていることがあるのです。
ご遺体が直接あった部分の床下を検索するのはもちろんですが、この写真のように汚れて流れ出た可能性のある場合は必ずチェックしてもしご遺体由来の汚れがあれば必ず洗浄しないと見逃すと永遠に臭い続けてしまいます。
内装解体をしないことを売りにしている特殊清掃業者もあると聞きますが、解体しないことには腐敗体液の追跡ができないはずで何を根拠に内装解体しなくても良いとしているかが不明です。確かに内装解体せずに汚れを取り切り完全消臭できるのであればお客様の負担は少なくて済みますが不備があった場合費用的にも時間的にもダメージが大きいのでまごのてでは必ず必要な範囲で内装解体し汚れを取り除きます。
ご遺体が直接あった部分の床下を検索するのはもちろんですが、この写真のように汚れて流れ出た可能性のある場合は必ずチェックしてもしご遺体由来の汚れがあれば必ず洗浄しないと見逃すと永遠に臭い続けてしまいます。
内装解体をしないことを売りにしている特殊清掃業者もあると聞きますが、解体しないことには腐敗体液の追跡ができないはずで何を根拠に内装解体しなくても良いとしているかが不明です。確かに内装解体せずに汚れを取り切り完全消臭できるのであればお客様の負担は少なくて済みますが不備があった場合費用的にも時間的にもダメージが大きいのでまごのてでは必ず必要な範囲で内装解体し汚れを取り除きます。
室内にある汚れをすべて洗浄したら高濃度オゾンを燻蒸し仕上げていきます。オゾンについて過大な評価をしどこかに置いて長時間稼働させればどんな臭いでも消えると思ってる方がかなりいますが絶対にそんなことはなく、事前準備である汚れ洗浄をしっかりやった上でオゾンを稼働させなければまったく意味がありません。特殊清掃に携わる清掃員の感覚では最後の10%だけオゾンに頼るイメージです。
オゾンについては間違った認識が広まっているようで、よオゾンは消臭に万能であるということを耳にしますが、オゾンは消臭機ではなく一般のお客様が使いこなすにはかなり難易度が高いということを書いた記事がありますので参考にしてください。
▶オゾン消臭の落とし穴!正しい部屋の消臭方法とは
オゾンについては間違った認識が広まっているようで、よオゾンは消臭に万能であるということを耳にしますが、オゾンは消臭機ではなく一般のお客様が使いこなすにはかなり難易度が高いということを書いた記事がありますので参考にしてください。
▶オゾン消臭の落とし穴!正しい部屋の消臭方法とは
4.原状回復の大詰め!仕上げのリフォーム
家財がなくなり室内の汚れや臭いが無くなってもまだ部屋は部屋として機能しません。なぜなら特殊清掃の完了直後はこの写真のようになっているからです。現実的にはこの状態で引渡すことも多くまごのてでは特殊清掃依頼の約半分はこの時点で完了とし引渡しとなることが多いです。
居室床のフローリングはありませんし、廊下もフローニングが半分ありませんし壁紙も無くなってますのでそれらを元に戻さないと当然部屋としては機能しません。そこでそれらを戻すためのリフォームが必要になるのですが、ここで大家さんと費用負担の紛争が起きることがあります。
特殊清掃の過程で床を取ったり、壁紙を剥がしてるのだから当然遺族や連帯保証人が最後までやるのが当たり前と大家さん側は考えるので紛争になってしまうのです。では孤独死が起きた部屋の原状回復ではリフォームまでの費用を求めるのが適法なのかどうかを解説していきます。

居室床のフローリングはありませんし、廊下もフローニングが半分ありませんし壁紙も無くなってますのでそれらを元に戻さないと当然部屋としては機能しません。そこでそれらを戻すためのリフォームが必要になるのですが、ここで大家さんと費用負担の紛争が起きることがあります。
特殊清掃の過程で床を取ったり、壁紙を剥がしてるのだから当然遺族や連帯保証人が最後までやるのが当たり前と大家さん側は考えるので紛争になってしまうのです。では孤独死が起きた部屋の原状回復ではリフォームまでの費用を求めるのが適法なのかどうかを解説していきます。

特殊清掃後のリフォーム費用は誰が支払う?
国交省のガイドラインによると退去時の原状回復について下記のように示されています。
国土交通省原状回復ガイドラインから引用
賃貸借における原状回復とは、賃借人が入居時の状態に戻すということではありません。
判例・学説の多数は、賃借人の原状回復義務を、賃借人が賃借物を契約により定められた使用方法に従い、かつ、社会通念上通常の使用方法により使用していた状態であれば、使用開始時の状態よりも悪くなっていたとしてもそのまま賃貸人に返還すればよいとしています。
したがって、賃借人の故意や不注意、通常でない使用方法等により賃借物に汚損・破損などの損害を生じさせた場合は、その損害を賠償することになりますが、汚損や損耗が経年変化による自然的なものや通常使用によるものだけであれば、特約が有効である場合を除き、賃借人がそのような費用を負担することにはなりません。
ポイントは『故意過失ではなく社会通念上通常に使用していれば』そのまま返還しても良いという一文です。大家さんからすれば孤独死(室内死亡)は社会通念上の通常使用ではないとの考えにいたりますので紛争になるのです。結論から言えば裁判所の見解は孤独死は故意でも過失でも無く通常使用を逸脱した行為ではないとの見解です。普通に考えれば室内で突然死することなど本人ですら予期できないのだから過失は当然ないということになるのです。
したがって特殊清掃で汚れと臭いさせ取れば物件を返還しても問題ないのですが、特殊清掃過程で本来リフォームしたとしても解体する必要のない床の下板や壁ボードを外したのであればその部分は元に戻せと言われても異論のないところです。では従来の床板や石膏ボードを洗って戻すことは現実的に不可能なので新調するという流れになるのです。
では新たな壁紙や床のフローリングや畳はご遺族が100%負担しなければいけないのかといえばそうでもなく、民法上室内の内装は家賃に組み込まれて償却されるという原則論があります。つまり新たな内装は新入居者のための物だから前入居者が費用負担をするものではないとなるのですが、特殊清掃をする事態にならなければ内装新調することもないという部分もありますので現実的には20~30%をご遺族側が負担するという決着が多いです。
特殊清掃後のリフォーム
国土交通省原状回復ガイドラインから引用
賃貸借における原状回復とは、賃借人が入居時の状態に戻すということではありません。
判例・学説の多数は、賃借人の原状回復義務を、賃借人が賃借物を契約により定められた使用方法に従い、かつ、社会通念上通常の使用方法により使用していた状態であれば、使用開始時の状態よりも悪くなっていたとしてもそのまま賃貸人に返還すればよいとしています。
したがって、賃借人の故意や不注意、通常でない使用方法等により賃借物に汚損・破損などの損害を生じさせた場合は、その損害を賠償することになりますが、汚損や損耗が経年変化による自然的なものや通常使用によるものだけであれば、特約が有効である場合を除き、賃借人がそのような費用を負担することにはなりません。
ポイントは『故意過失ではなく社会通念上通常に使用していれば』そのまま返還しても良いという一文です。大家さんからすれば孤独死(室内死亡)は社会通念上の通常使用ではないとの考えにいたりますので紛争になるのです。結論から言えば裁判所の見解は孤独死は故意でも過失でも無く通常使用を逸脱した行為ではないとの見解です。普通に考えれば室内で突然死することなど本人ですら予期できないのだから過失は当然ないということになるのです。
したがって特殊清掃で汚れと臭いさせ取れば物件を返還しても問題ないのですが、特殊清掃過程で本来リフォームしたとしても解体する必要のない床の下板や壁ボードを外したのであればその部分は元に戻せと言われても異論のないところです。では従来の床板や石膏ボードを洗って戻すことは現実的に不可能なので新調するという流れになるのです。
では新たな壁紙や床のフローリングや畳はご遺族が100%負担しなければいけないのかといえばそうでもなく、民法上室内の内装は家賃に組み込まれて償却されるという原則論があります。つまり新たな内装は新入居者のための物だから前入居者が費用負担をするものではないとなるのですが、特殊清掃をする事態にならなければ内装新調することもないという部分もありますので現実的には20~30%をご遺族側が負担するという決着が多いです。
特殊清掃後のリフォーム

リフォーム費用負担額は30%で決着し実施
この部屋の場合は特殊清掃実施中にリフォーム提案を行い、大家さんとご遺族間で費用負担についても折り合いをつけてもらったので、そのままタイムラグなしでリフォームに着手できました。築年数も古く設備関係も劣化があったので同時にそれらも同時に補修することになったのでご遺族側と物件オーナー側両方向へご請求となりました。リフォーム内容と費用負担は下記の表通りでした。壁紙と床フロアタイル | ご遺族30%負担 |
---|---|
トイレや脱衣場床CF | 物件オーナー100%負担 |
ドア枠塗装 | 居室分のみご遺族負担 |
間仕切りドア新調 | ご遺族100% ※ご遺体痕汚れがあったため廃棄 |
水回りパッキン類交換 | 物件オーナー100%負担 |
告知ありでも家賃を下げないリフォームをします
今回の部屋の場合はオーナーさんがあまりこだわりがなかったことと立地がかなり良い場所だったので元の状態と変わらない内装作りをしましたが、場合によってはターゲティングを絞て狙った層に刺さる内装提案を行うことがあります。
しかも孤独死が起きた部屋は三年間告知が必要ですが、告知事項ありだとしても家賃を下げることなく入居申し込みが入るような部屋にします。今までもまったく家賃を下げないどころか逆に少しupできるような思い切った提案をし成功した事例もたくさんありますので是非ご相談ください。
▶事故物件のリフォーム事例

しかも孤独死が起きた部屋は三年間告知が必要ですが、告知事項ありだとしても家賃を下げることなく入居申し込みが入るような部屋にします。今までもまったく家賃を下げないどころか逆に少しupできるような思い切った提案をし成功した事例もたくさんありますので是非ご相談ください。
▶事故物件のリフォーム事例

ご遺族と物件オーナー双方にメリットあるご提案をします
まごのては特殊清掃の専門会社であり、あわせて宅地建物取引業の免許を保有。社内には宅地建物取引士や賃貸不動産経営管理士の有資格者が在籍しています。孤独死に伴う原状回復では、費用負担の整理や引渡し条件などで認識のズレが紛争の火種になりがちです。
私たちは、工程ごとの目的・範囲・負担区分を明記した提案書/見積書を作成し、合意形成を支援。**「誰が」「どこまで」「いくらで」**を最初に書面化することで、ご遺族のスムーズな引渡しと、オーナー様の早期再稼働(賃貸回復)の双方を実現します。必要に応じて地域特性や入居者層に合わせた内装設計もご提案し、賃料の維持をめざします。
本記事のケースは葛飾区ですが、まごのては東京都内はもちろん、神奈川・千葉・埼玉・茨城まで対応可能です。まずは状況だけお伝えください。最短当日で一次処理の段取りと、次工程の上限までご案内します。
記事執筆:
株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史
主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。
東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ
孤独死が起きてお困りの方は私にお気軽にご相談ください。