ゴミ屋敷片付けコラム
- TOP
- ゴミ屋敷片付け
- ゴミ屋敷片付けコラム
- ゴミ屋敷の退去前にやるべきこと|善管注意義務と原状回復費の境界
ゴミ屋敷の退去前にやるべきこと|善管注意義務と原状回復費の境界

ゴミ屋敷の退去前にやるべきこと|原状回復費と善管注意義務の境界
退去日が近づいている。
部屋は長いあいだ片付けられず、床や水回りの状態も分からない。
このとき最初に考えるべきなのは、「退去後にいくら請求されるか」ではありません。
まず、家財やゴミを撤去して部屋を空にし、床・水回り・壁際・設備の状態を見えるようにすることです。
そのうえで、清掃で戻る汚れなのか、経年劣化なのか、通常の使用を超えた損傷なのかを分けて確認していきます。
管理会社から警告を受けている場合
すでに管理会社から「改善しなければ契約解除」「内容証明」「立ち入り確認」などの連絡を受けている場合は、先に管理会社から退去警告を受けたときの初動対応を確認してください。
この記事では、退去前に部屋を空にし、原状回復費の境界を見えるようにする方法を整理します。
民法621条では、借主の原状回復義務から、通常使用による損耗や経年変化は除かれます。
一方で、長期間の不衛生状態によって床・壁・水回り・設備に影響が残った場合は、善管注意義務違反や使用方法の問題として見られることがあります。
この記事では、ゴミ屋敷状態で退去する前に借主側が整えるべきことと、原状回復費で確認される境界を整理します。
- ・1. 退去前にまず整えること|部屋を空にして、状態を見えるようにする
- ・2. 原状回復は「新品に戻すこと」ではありません
- ・3. 善管注意義務とは|ゴミ屋敷化で問題になるのは「散らかっていたこと」ではない
- ・4. 退去前に記録しておきたい場所|写真は「自分を守る資料」になります
- ・5. 「資産価値ゼロ=請求ゼロ」ではありません|減価償却と原状回復費の分け方
- ・6. 退去後に原状回復費として確認されやすい場所
- ・7. まごのてに相談する場合|退去前に状態を見えるように整える
- ・8. 写真で見る|清掃後に残る損傷は、原状回復費の争点になります
- ・9. 退去日・点検日が近いゴミ屋敷片付けも、東京・千葉・神奈川・埼玉を中心に相談できます
- ・10. よくある質問(Q&A)
1. 退去前にまず整えること|部屋を空にして、状態を見えるようにする
2. 原状回復は「新品に戻すこと」ではありません
原状回復費という言葉を聞くと、「借りたときと同じ新品状態に戻さなければならない」と思う方がいます。
しかし、原状回復は新品に戻すことではありません。
普通に生活していれば、壁紙は日焼けし、床には家具の跡がつき、水回りも時間とともに古くなります。
| 分けるもの | 確認すること |
|---|---|
| 通常損耗 | 普通に生活して生じた範囲か |
| 経年劣化 | 時間経過による劣化か |
| 善管注意義務違反 | 通常使用を超える管理状態か |
| 清掃で戻る汚れ | 専門清掃で改善する範囲か |
| 原状回復として残る損傷 | 床材・壁・設備に影響が残るか |
こうした通常損耗や経年劣化は、民法621条でも原状回復義務から除かれる考え方です。
参考:民法621条の原状回復義務では、通常使用による損耗や経年変化を除いた損傷について原状回復義務が定められています。
一方で、長期間の不衛生状態や管理不足によって、床・壁・水回り・設備に通常使用を超える影響が出た場合は、借主側の責任として見られることがあります。
3. 善管注意義務とは|ゴミ屋敷化で問題になるのは「散らかっていたこと」ではない
善管注意義務とは、借りた部屋を通常期待される注意をもって使用・管理する義務です。
ゴミ屋敷だったこと自体で即高額請求になるわけではありません。
問題になるのは、長期間の管理状態によって、床・壁・水回り・設備に影響が残っているかどうかです。
このような場合は、単なる経年劣化ではなく、善管注意義務違反や使用方法の問題として確認されることがあります。
だからこそ、退去前に部屋を空にして、これらが「残っているのか」を確認する必要があるのです。
4. 退去前に記録しておきたい場所|写真は「自分を守る資料」になります
部屋を空にしたあとは、各所の状態を写真に残しておきましょう。
これは管理会社と戦うためではありません。
清掃で戻った部分と残った損傷を分け、退去立ち会いで説明しやすくするための資料です。
後から「最初から損傷していたのか」「清掃後に残ったのか」を整理しやすくするために行います。
| 記録しておきたい場所 | 理由 |
|---|---|
| 床全体 | 清掃で戻る汚れか、床材の損傷かを確認しやすくする。 |
| 壁際・巾木 | におい・汚れ・カビの残り方を確認する。 |
| キッチン | 油汚れか、設備劣化かを分ける。 |
| 浴室・洗面・トイレ | 清掃で戻る範囲と設備損傷を分ける。 |
| 収納内 | カビ・におい・害虫痕跡の有無を見る。 |
| 作業前後 | 何を整えたかを説明しやすくする。 |
5. 「資産価値ゼロ=請求ゼロ」ではありません|減価償却と原状回復費の分け方
SNSなどでは、「壁紙は6年で価値がなくなる」「7年住んでいればクロスの資産価値はゼロだから請求されない」といった説明を見かけることがあります。ここは、かなり誤解されやすい部分です。
| よくある誤解 | 実際に見ること |
|---|---|
| クロスは6年で価値ゼロだから請求されない | 経過年数は考慮されるが、損傷原因は別に確認される |
| 材料価値がないなら施工費も不要 | 撤去・施工・処分・下地処理は別に見る |
| 長く住めば原状回復費はかからない | 通常損耗か、通常使用を超えた損傷かを確認する |
| 古い設備なら壊れていても借主負担ではない | 経年劣化か、使用・管理状態による損傷かを分ける |
減価償却や耐用年数は、資産価値を時間の経過に応じて評価する考え方です。
しかし原状回復では、材料の価値だけでなく、撤去費、施工費、下地処理、におい・カビ・害虫への対応費などがかかります。材料価値と作業費は分けて見る必要があります。
裁判例でも、耐用年数だけでは判断されていません
借主側が「壁クロスの耐用年数は経過しており残存価値はゼロ」と主張した裁判でも、借主の使用状態について善管注意義務違反を認め、耐用年数を経過していても一定の原状回復費用負担を認めた事例があります。減価償却だけでなく、使用・管理状態が問われることを示しています。
6. 退去後に原状回復費として確認されやすい場所
室内を空にして清掃を行ったあと、退去後の費用確認の対象になりやすいのは以下の箇所です。
| 場所 | 確認されやすいこと | 退去前にやること |
|---|---|---|
| 床 | 変色、沈み、腐食、におい | ゴミ撤去後に全体を撮影 |
| 壁・巾木 | 汚れ、カビ、におい、下地影響 | 壁際を出して撮影 |
| キッチン | 油分、食品由来の汚れ、設備劣化 | 清掃前後を記録 |
| 浴室・洗面・トイレ | 通常清掃で戻るか、設備損傷か | 使用可否も記録 |
| 収納 | カビ、におい、害虫痕跡 | 荷物撤去後に撮影 |
| 換気 | 詰まり、カビ、におい | 作動状況を確認 |
7. まごのてに相談する場合|退去前に状態を見えるように整える
まごのてができるのは、法的な費用負担を判断したり、管理会社と金額交渉することではありません。
法律判断や費用負担の交渉は、弁護士等の専門家への確認が必要になります。
退去前に部屋を空にし、清掃で戻る部分と確認が必要な損傷を分けやすい状態に整えることで、管理会社や専門家へ相談しやすくなります。
8. 写真で見る|清掃後に残る損傷は、原状回復費の争点になります
退去前に家財を出し、室内を整理し、清掃したあとでも残る損傷やにおいが、通常損耗・経年劣化の範囲なのか、それとも借主側の使用・管理状態によるものなのかが確認されます。
明渡し前に室内整理が必要な状態。壁際や巾木は、におい・カビ・食品由来の汚れが残りやすい場所です。退去前に見える状態へ整えることで、確認すべき範囲を分けやすくなります。
清掃後に床全体が見える状態になると、通常清掃で戻る汚れなのか、床材自体に影響が残っているのかを確認しやすくなります。水回りも同様に、設備側の劣化・損傷を分けて確認されやすい場所です。 写真を残しておくのは、管理会社と争うためではなく、これらを整理しやすくするためです。
9. 退去日・点検日が近いゴミ屋敷片付けも、東京・千葉・神奈川・埼玉を中心に相談できます
まごのてでは、東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県を中心に、退去前のゴミ屋敷片付け、家財撤去、床・水回り・壁際の清掃、退去立ち会い前の写真整理に対応しています。
江戸川区、葛飾区、江東区、墨田区、市川市、浦安市、船橋市、松戸市など、東京23区東部・千葉県隣接地域では、状況により最短即日相談・現地確認がしやすい場合があります。
退去日や点検日が近い場合は、以下の記事も参考にしてください。
10. よくある質問(Q&A)
ゴミ屋敷状態で退去日が近い場合、最初に必要なのは、原状回復費を予想することではなく、家財やゴミを撤去し、床・水回り・壁際・設備の状態を見えるようにすることです。
まごのてでは、退去前の片付け、家財撤去、床・水回り・におい・害虫まで含めた清掃、作業前後の写真記録に対応しています。
法律判断や費用負担の交渉は弁護士等の専門家確認が必要ですが、現場を確認できる状態に整えることで、管理会社や専門家へ相談しやすくなります。
受付時間:6:30~21:00
株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史
孤独死・自殺・ゴミ屋敷・事故物件など、他社が断るような現場でも創業以来施工不能となった現場は一つもありません。
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の資格((東京)第277343号)を保有しており、清掃・消臭の技術判断と「どう再生すれば資産価値を回復できるか」の不動産判断を同時に行える点が他の特殊清掃業者との最大の違いです。
日本在宅医学会・高齢者虐待防止学会での登壇実績、各行政区のゴミ屋敷条例意見交換会への出席など学術・行政の両面から現場の専門家としての地位を確立しています。
東邦大学保健衛生学部・岸恵美子教授(セルフネグレクト・ ゴミ屋敷研究の第一人者)と、現場データの共同研究を継続。 複数の学術論文に共同執筆者として名前が掲載されており、 現場実務者として学術分野での評価も確立しています。
東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ
株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
インボイス適格事業者登録番号:T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1) 109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
ゴミ屋敷の状態がどれだけひどくても、お断りした現場は15年間一度もありません。恥ずかしがらず、現状をそのままお話しください。












