ゴミ屋敷片付けコラム

ゴミ屋敷|法律関連
2026.08.20

ゴミ屋敷の退去前にやること|まず部屋を空にする

退去費用請求のすべてが不当とも限らない

退去日が決まっているのに、床が見えない。水回りの状態も分からない。管理会社から何を言われるのか、原状回復費がいくらになるのかが気になって、どこから手を付けるべきか分からない。

この段階で先に費用を予想しても、室内の状態が見えていなければ判断材料が足りません。まず行うのは、退去期限と残す物を確認し、家財やゴミを撤去して、床・水回り・壁際を見える状態にすることです。

この記事の役割

退去前に何をどの順で進めるかを整理します。すでに管理会社から警告がある、契約解除を求める書類が届いた、退去後の請求書が届いたなど、段階が進んでいる場合は、それぞれの確認記事へ分けます。

退去前は「期限・残す物・明渡し条件」を先にそろえる

片付けを始める前に、部屋の中だけを見るのではなく、まず退去に関わる予定をそろえます。ここが曖昧だと、残す物まで処分したり、清掃に時間を使いすぎて搬出が間に合わなくなったりします。

期限退去日、鍵返却日、立ち会い日、引越し業者の到着日時。
残す物新居へ持っていく物、契約書、鍵、備え付け設備、返却が必要な付属品。
明渡し条件残置物をなくす範囲、管理会社が確認する場所、建物側の作業ルール。

期限が近い場合は、部屋全体を同じ深さまで片付けるのではなく、明渡しに必要な範囲から逆算します。

退去日・点検日が近いゴミ屋敷片付け|期限から逆算する相談手順 期限が迫っている場合は、日付から先に決め、残り時間で何を終わらせるかを整理します。

まず家財とゴミを出し、床・水回り・壁際を見えるようにする

家財やゴミが床を覆っていると、退去後に確認される床・壁際・収納・水回りの状態が分かりません。表面の汚れなのか、清掃後にも影響が残るのかも、この段階では判断できません。

そのため最初のゴールは、リフォームまで終わらせることではなく、管理会社や依頼者自身が室内の状態を確認できるところまで開くことです。

家財が多い状態と搬出後に床が見える状態を並べた室内写真
左側には家財や容器が多く残る状態、右下には搬出後に床面が見える状態が写っています。物を出すことで、床や壁際など次に確認する場所が見えるようになることが分かります。

備え付け設備や返却物まで一緒に処分しないよう確認します。
照明・リモコン・鍵・取扱説明書など、貸主側の物や返却が必要な物が混ざっている場合は、処分対象と分けます。

清掃は「新品に戻す」ためではなく、残る状態を分けるために行う

家財を搬出した直後は、床や水回りに表面の汚れが残っていることがあります。その状態で修繕範囲を考えると、清掃で戻る部分と、清掃後にも確認が必要な部分が混ざります。

場所 清掃で確認すること 残った場合
べたつき・食品汚れ・表面汚れ 変色・沈み・剥離など床材側の状態を確認
壁際・巾木 ほこり・表面汚れ 変色・傷み・カビ等が残っていないか確認
水回り 油・水垢・付着汚れ・排水まわり 設備側の不具合や傷みを分けて確認
におい ゴミ・食品・布類など原因になり得る物を撤去 残る場合は場所を絞り、次の確認工程へ分ける

清掃後にも状態が残ったからといって、その場で費用負担まで決めるものではありません。まず、何が残ったのかを見える形にします。

ゴミ屋敷片付け後の清掃|床・水回り・臭いをどこまで確認する? 搬出後の床・水回り・においを、通常清掃と次の確認工程へどう分けるかを整理しています。

写真は「作業前→作業後→残った箇所」の順で残す

退去前の記録は、傷だけを拡大して撮るより、どこがどう変わったか分かるように残します。作業前の全体、家財撤去・清掃後の全体、最後に残った箇所という順です。

退去前に床全体を確認できる室内
床全体を確認できる室内の例です。写真では全景を先に残し、その後で壁際や水回りなど確認したい箇所を近くから撮ると位置関係を説明しやすくなります。
1. 作業前物量と隠れている場所が分かる全景。
2. 作業後家財がなく、床・壁・設備が見える全景。
3. 残った箇所清掃後にも確認が必要な場所を寄って記録。

写真は管理会社と争うためだけのものではありません。作業範囲と退去時の室内状態を、後から説明できる資料として残します。

管理会社へ確認せず、クロスや床の補修まで先に進めない

部屋を空にすると、クロスの変色や床の傷みなどが見えることがあります。そこで「自分で張り替えた方が安い」と先に工事を決めると、貸主・管理会社側の指定や契約内容と合わない可能性があります。

先に決めるのは工事内容ではなく、「何が残っているか」です。
家財撤去、清掃、写真記録まで進めたうえで、補修が必要な場所と仕様を管理会社へ確認します。

まごのてが整理するのは、家財撤去や清掃、作業前後の記録など施工上の事実です。法的な費用負担や特約の有効性を決めるものではありません。

退去前でも「今どの段階か」で次の確認先を分ける

原状回復の費用負担は、部屋を見える状態にした後で確認する

原状回復は、退去時に部屋を借りた当初の新品状態へ戻すという意味ではありません。国土交通省のガイドラインでは、通常損耗・経年変化と、借主側の故意・過失や通常の使用を超える使用等による損耗を分けて整理しています。東京都のガイドラインも、貸主・借主の費用負担を同様に分けて説明しています。

ただし、退去前の段階で重要なのは法律用語を先に当てはめることではなく、家財撤去と清掃の後に何が残っているかを記録することです。負担割合や特約の有効性などで争いがある場合は、必要に応じて専門家へ確認してください。

相談時に伝えたい7項目

退去前の相談では、生活の経緯を細かく説明することより、作業条件と期限を共有する方が段取りを組みやすくなります。

  • 退去日・鍵返却日・立ち会い日のうち決まっている日
  • 間取りと、特に物が多い部屋
  • 新居へ持っていく物、探す物、残す物
  • 床・水回り・ベランダ・収納のうち見えていない場所
  • 階数、エレベーター、共用部、車両を置ける位置
  • 管理会社から通知・点検案内が来ているか
  • 搬出だけか、床・水回りの清掃まで必要か

写真がある場合はヒアリングと組み合わせます。写真だけで見えない条件もあるため、階数・搬出距離・期限などは言葉で補います。正式な現地見積もりは有料です。

対応エリア|退去日と建物条件を一緒に確認します

まごのてでは、東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県を中心に、退去前のゴミ屋敷片付けをご相談いただいています。退去案件では地域名だけでなく、鍵返却日、立ち会い日、建物の搬出条件まで合わせて確認します。

東京都マンション・アパートでは、階数、エレベーター、共用部養生、作業時間、管理会社への申請、鍵返却・立ち会い日時まで確認します。
千葉県退去・引越しが重なる場合は、建物前の車両位置、玄関からの搬出距離、引越し業者が入る日時を合わせて作業順を整理します。
神奈川県坂道、外階段、道路幅、駐車位置など、室内から車両までの搬出ルートを確認します。期限がある場合は手運び距離も日程に影響します。
埼玉県団地・マンションでは、階段・エレベーター・共用部・管理窓口の確認と、鍵返却までに必要な搬出・清掃範囲を整理します。
茨城県・栃木県・群馬県・山梨県
一部地域について、物量、建物条件、搬出導線、車両位置、作業日数、退去期限を確認したうえで対応可否をご案内します。

よくある質問

Q. 退去前に、どこまで片付ければよいですか?

A. まず家財やゴミを撤去し、床・水回り・壁際・収納などの状態を確認できるところまで整えます。退去立ち会いで何を確認するかは契約や管理会社の案内によっても異なるため、部屋を空にした後で必要な清掃・確認範囲を分けます。

Q. 退去前に清掃すれば、原状回復費を下げられますか?

A. 清掃したことだけで原状回復費が下がるとは言えません。家財撤去と清掃の役割は、表面の汚れと清掃後にも残る状態を分け、確認材料を作ることです。費用負担は契約内容、通常損耗・経年変化、使用・管理状態などを含めて個別に確認します。

Q. 退去日が近い場合は、何から伝えればよいですか?

A. 退去日・鍵返却日・立ち会い日など動かせない期限、間取り、物量、残す物、階数・エレベーター、車両位置を分かる範囲で伝えてください。期限が近い場合は、全部を同じ順番で進めるのではなく、明渡しに必要な範囲から逆算します。

Q. 管理会社から片付けるよう警告を受けています。退去前の記事だけ読めばよいですか?

A. 警告や期限付きの改善要請がある場合は、退去準備だけでなく、指摘内容・期限・作業予定日・次回報告日を整理する必要があります。管理会社からの警告に対応する記事で、初動を先に確認してください。

Q. 契約解除や明渡しを求める書類が届いている場合も、片付けだけ進めればよいですか?

A. 書類の発信者、内容、期限によって対応が異なります。管理会社の通知、弁護士からの通知、裁判所・執行官の書類は同じではありません。片付けの手配と並行して、必要に応じて弁護士等へ文書を確認してもらってください。

Q. 退去前に自分でクロスや床を補修した方がよいですか?

A. 管理会社へ確認せずに張替えや修理まで進めるのではなく、まず家財撤去・清掃・写真記録を行い、何が残っているかを確認してください。補修範囲や仕様は契約内容や管理会社の確認も関係するため、先に工事内容を決めない方が整理しやすくなります。

Q. まごのては原状回復費の負担割合を判断できますか?

A. 法的な費用負担や特約の有効性を決めたり、管理会社との法律上の交渉を代理したりすることはできません。まごのてでは、家財撤去、清掃、作業前後の記録など、現場の状態を確認できるようにする施工上の整理を行います。争いがある場合は、必要に応じて弁護士等の専門家へ確認してください。

退去前に、まず部屋を確認できる状態へ整理したい方へ

退去日、間取り、物量、残す物、階数・エレベーター、車両位置、管理会社からの連絡内容など、分かる範囲をお知らせください。家財搬出、床・水回りの清掃、作業前後の記録まで、退去前に必要な範囲を整理します。正式な現地見積もりは有料です。

受付時間 6:30~21:00|休業日あり
LINEは内容を確認後、順次ご案内します。

記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や現場指導に注力しています。
孤独死・自殺・ゴミ屋敷・事故物件など、他社が断るような現場でも創業以来施工不能となった現場は一つもありません。

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の資格((東京)第277343号)を保有しており、清掃・消臭の技術判断と「どう再生すれば資産価値を回復できるか」の不動産判断を同時に行える点が他の特殊清掃業者との最大の違いです。

日本在宅医学会・高齢者虐待防止学会での登壇実績、各行政区のゴミ屋敷条例意見交換会への出席など学術・行政の両面から現場の専門家としての地位を確立しています。

東邦大学保健衛生学部・岸恵美子教授(セルフネグレクト・ ゴミ屋敷研究の第一人者)と、現場データの共同研究を継続。 複数の学術論文に共同執筆者として名前が掲載されており、 現場実務者として学術分野での評価も確立しています。

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ

株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
インボイス適格事業者登録番号:T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1) 109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士 創業15年・施工不能ゼロ 学術登壇実績あり
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ゴミ屋敷の状態がどれだけひどくても、お断りした現場は15年間一度もありません。恥ずかしがらず、現状をそのままお話しください。