ゴミ屋敷片付けコラム

業者の選び方
2024.05.22

新宿109KENZOが取り上げた悪徳不用品回収業者の手口を解説

新宿109KENZOが取り上げた悪徳不用品回収業者の手口を解説
悪徳マルチや詐欺商法の撲滅活動をしているユーチューバーの新宿109KENZOさんが取り上げた悪徳不用品回収業者について解説してみたいと思います。お話の流れはKENZOさんが引越しをするにあたってベッドや細かなゴミをある粗大ゴミ回収業者に依頼するという場面から始まります。

KENZOさん知ってか知らずか選んだ不用品回収業者は『KADODE』という不用品回収業者で、もちろん動画内で業者名は出してませんがこのKADODEという粗大ゴミ回収屋は過去に消費者庁から実名公開されてるような業者です。もしかしたら動画のネタのためわざとKADODEを選んだ可能性はあります。
 
法人名 株式会社Arugom
屋号 東京都の不用品回収KADODE
所在地 埼玉県新座市本多1-1309-1
代表者 記載なし
許認可関係 古物商
料金関係 軽トラ15,000円~ 2トン平30,000円~

以上がKADODEの会社概要ですがこの時点でかなり香ばしい感じで、まず株式会社rugomという法人がヒットせず記載住所もGoogleで見てもピンポイントで出ず大きな赤囲いで表示されます。セオリー通りでいけば接触してはいけない粗大ゴミ回収業者であるとわかります。

新宿109KENZOが悪徳不用品回収業者を成敗
 
不用品回収ぼったくり業者の真実
まごのてが悪徳業者啓発をやめない理由
私の各記事はいわゆる悪徳業者叩きや啓発の記事が多いです。これは一部では見苦しいやあまりやるべきではないという声があるのも事実です。確かに他業者のことを批判したり晒したりするより、自社の優位な点や優れてることをもっと発信するほうが建設的ですし見苦しくなく何より自分自身が楽しいです。

本当はこのような記事は書きたくないのですが、現実問題悪徳な不用品回収業者やゴミ屋敷、遺品整理業者が多すぎ看過できない状況で、少なからず我々も巻き込まれてるから開発と防衛の意味を込めて発信しています。

今やゴミ屋敷も不用品も遺品整理も悪徳もしくは得体の知れない業者のほうが多い現実、お客様側にももっと慎重になってもらいたいという意味も込めて記事を出しており、1日も早くこんな記事を書かなくてもいい日が来ればと常々思っています。
 

軽トラで2万円の不用品回収業者に依頼した結果

ゴミ屋敷や不用品回収業者をネットで探すと広告や検索上位問わず「安い安い」のオンパレードで、中にはワンルームのゴミ屋敷片付け数千円などあり得ない料金が並んでいます。何も知らない初めて業者探しをする人から見ればワンルーム系のゴミ屋敷なら1万円程度、多少高くても5万円もあれば充分ではないかと誤認させるようなもので溢れています。

そんな中KENZOさんはその中の一社であるKADODEにコンタクトし回収依頼をしたのです。KADODEの料金体系はサイトを見ればわかりますが下記に一覧を示しておきます。
 
ちょっとしたお片付けにかご台車プラン SSパック1㎡ 5,000円
ちょっとしたお片付け+家電回収プラン Sパック1.5㎡ 10,000円
単身用ワンルームお片付けプラン Mパック3㎡ 20,000円

大まかに3つのプランがあるようでかご台車やトラックのイラストと共に一覧で表記されています。お客様から見ればトラックのイラストに目がいき軽トラだなとか2トン車かなと見えると思いますがここにカラクリがあります。

表の中に小さくある単位が書かれておりそれはすべて『平米(㎡)』です。本来トラックの積載単位は重量(Kgやt)か㎥(立米)です。それがどうして平米なのか?ここにある意図とカラクリが隠されているのです。
 
悪徳不用品回収業者KADODE
ゴミの軽量方法は実重方式と尺貫法があります
ゴミの量を測る方法をお伝えしておきます、この部分は一般のお客様にはあまり馴染みがないと思いますのでサラッと概念だけ理解いただければと思います。ゴミの量を測るというのはゴミ屋敷片付けでも遺品整理でも重要な部分で測り方を間違うとお客様が不利になったり逆に事業者側が損をしたりとひじょうに重要なものです。

まず実重量で換算する方法で、まごのてでも採用していますしゴミ処理場でも採用している方式で文字通り重量で換算します。と言いつつもその場で正式な重量は出ませんのでトラックキャパで考え2トントラック満載のコンビニゴミだから1200Kgとか7割程度なんで800Kgという具合に算出します。

もうひとつは尺貫法という方法で簡単に言えば立米で計算する方法です。1立米とは1m四方の箱ひとつで尺で表せば35立法尺となりますが今では尺という単位すら使わないのでピンときませんがおよそ30㎝角が1立方尺で重量は8Kgとしています。これは主に運送や海運コンテナで用いる方法ですがゴミ処理場でも立米計算で行う会社もあります。

まごのての場合は基本的に重量ですが根底には尺貫法がベースとなっていると思っていただければと思います。そして今回取り上げた平米ですがゴミでも運送でも使うことがない単位で、この平米にボッタクリとなるカラクリがあるのを今回暴いていきたいと思います。下記リンクにボッタクリ不用品回収業者が使うカラクリについての記事がありますので是非ご一読ください。
 

不用品回収費用2万円が10万円になった理由

不用品回収のKADODEとアポを取りKENZOさんの自宅マンションに業者が来ました。すでにKENZOさんの手で不用品とゴミはマンション下に下されており業者は回収するだけという状態になっていました。そして業者のとのやり取りのシーンに移っていくのですが、結果的に示された回収料金は9万円で、2万円と思っていたKENZOさんは不信感を露わにしていくのです。ではどうして2万円と表記されてるものが9万円まで跳ね上がったのかを説明していきます。

まずKADODEの担当者は2トントラックで乗りつけジャージにサンダル履きというホームページと同じぐらい香ばしい格好で降り不用品を見るなりKENZOさんに予算や期日を聞いていきます。そんなもん最初の電話で伝えてるはずなのに何で聞くんだという感じがしますがこれが騙し打ちをするための布石でもあるのです。

期日を聞く→急いでるとか今すぐ=ボッタくれる。
予算を聞く→お財布事情を探る。


KENZOさんは出来れば今日今すぐとは伝えましたが予算的なことはKADODEのサイト内記載の2万円を言いました。そこから先業者の料金説明が始まります、動画内のやり取りを要約していきますので是非お読みください。
 
2万円のはずが10万円超になった不用品回収業者
解体してあったとしても元の形で算出する
一連のやり取りの中で不用品回収業者のボッタクリの構造がわかったことがあります。多くの不用品回収業者やゴミ屋敷の片付け業者は定額制を掲げていますが、その定額やあり得ない安値表記のカラクリが見えました。まずKADODEの場合積載目安に書いてる平米にカラクリがあります。

今回のKENZOさんの不用品の中には解体したベッドがありましたがKADODEの作業員は元の状態で換算すると言っています。ベッドの場合フレームも板も解体されていれば薄い板であったりたいして場所を取らない棒ですが元の状態となれば訳が違い、ベッド枠ですら下手すれば軽トラのサイズだとはみ出しますし、そこにベッドマットが加わればベッド1台であっても3台分換算となってしまう可能性があるのです。

タンスや家具の場合だと高さもありますからもしかしたらタンス一竿ですら軽トラ4~5台分と言われかねなく、軽トラ1台1万と書いてあっても実はベッドやタンス1つでも4~5万円になる可能性を秘めてるのが平米表記です。いずれにしても満載という概念がなくなおかつ基準が軽トラですから騙しもいいとこです。この動画の場合少し値引して9万円と言ってますが相手次第で10万円20万円まで跳ね上がる可能性はあったと思います。

ゴミ屋敷のお片付け料金の決まり方は下記リンクに詳しく記載がありますのでご一読ください。
 

悪徳ゴミ屋敷片付けや不用品回収業者の手口は一般の方には読み取れない

不用品やゴミの積み放題定額や1台数千円と掲げつつ実は逃げ道や一般の人には読み取れない単位の表記などをして巧みに高額請求をするのですが、正直言って一般の人がその意図や悪意を読み取ることは不可能です。平米や立米の意味など知りませんし軽トラックの積載キャパのことも実はよくわかりません。

つまり一般のお客様が悪意のある表示なのか、何か裏があるのかを業者ホームページから読み取ることはまず出来ないのです、わざと出来ないように仕掛けてると言ったほうが良いレベルまで腐りきっているのです。それでもゴミ屋敷でも不用品回収でも悪徳被害に遭いたくない高額請求をされたくないと当然思ってます。そう考える人は次のことを心がけるだけで悪徳被害を防ぐことができますので実践してみてください。
 
悪徳粗大ゴミ屋にひっかからない知恵
悪徳ゴミ屋敷業者を避ける4つの見極めポイント
まごのて内のゴミ屋敷片付けや特殊清掃関連のコラムにも再三書いてることですが、ぼったくり業者や悪徳業者を含む片付け清掃業者とのトラブルを避けるためにはまず最初の業者選びが肝心なのです。100%避けるのは難しいかもしれませんがかなりふるいにかけることが出来る4つの見極めポイントをお知らせします。

1.社屋がない(アパート、マンション、雑居ビル)業者は除外
2.協会認定(遺品整理など)と書いてる業者は外す
3.業界最安値とホームページに書いている
4.トラック一台数千円など絶対にあり得ない料金を書いている


料金関係の(3)(4)は似ていますがこの手の文言は100%騙しです。片付け業者選びについては詳しくご紹介した記事がいくつかありますが中でもどうして社屋がない業者はダメなのかについて書いた記事が特殊清掃エリアにありますので是非ご一読ください。
 

業界最安ではないけど正直な料金提示のゴミ屋敷片付け業者

悪徳業者とのトラブルはやはり料金関係が主流で料金以外では作業質の問題や近隣への対応などありますがダントツに料金トラブルです。特にホームページ記載の料金との差が大きいため「聞いてない」となることが多いのです。

業者選定にあたっては安ければ安いほど良いという人も一定数いますのでそこが彼らの狙い目であらいる仕掛けを施しています。安い安いと書いてる業者ほど安くないという法則は覚えておいて良い考え方です。根拠のない安いはお片付け関連だけではなく世の中の商品やサービスすべてに言えることで、安いと絶対儲かるは詐欺師たちの常套句であると心得ましょう。

安い安いに目をやるのではなく正直かどうか、根拠ある料金なのかを見極めるようにしましょう。すべての料金には必ず根拠があって値付けされるのが本来の姿なのですから理由が示されない料金は絶対にあてにしないようにしましょう。

まごのてのゴミ屋敷片付け料金はホームページを見る限り安い安いと書いてる業者に比べれば全然安くありませんし魅力的な数字に見えないかもしれませんがすべて根拠に基づいた正直なものですので安心してご相談ください。

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実績と信頼のゴミ屋敷と特殊清掃とまごのて

まごのては特殊清掃とゴミ屋敷のお片付けで15年の営業実績があります。新たな業者が生まれては消えを繰り返すこの業界の中にあっては異例とも言える営業年数です。それはひとえにお客様ファーストの営業施策を愚直に行ってきたからに他ならず、その施策が評価されてきたからこそと考えます。

年間お片付け実績を3000件や7000件と過大に書いて大手感を演出してる業者が多数ありますが、年間施工実績が数千もありながらアパートの一室運営は絶対にあり得ません。子供だましの小手先の甘言に乗せられるのではなく、部屋をどうしたいのか?どんな完成形を望みどんな作業をしてほしいのかをしっかり考えて業者選びをしましょう。

お客様の部屋に対するビジョンが明確であればあるほど選ぶ業者は自ずと決まってきますし、実は東京近辺でもそう多くの選択肢があるわけではありません。ゴミ屋敷のお片付けでお悩みのお客様はどんな小さなことでも安心してご相談ください。
 
記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。 

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ

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