ゴミ屋敷片付けコラム

実例紹介
2023.12.06

【行政担当者必見】生活保護者のゴミ屋敷片付けについて

【行政担当者必見】生活保護者のゴミ屋敷片付けについて
この記事はゴミ屋敷や汚部屋の片付けや清掃で困ってる生活保護受給者と行政側担当者両方の役に立つコンテンツになっています。私たちまごのては東京23区の生活保護の係との取引はもちろん東京市部、千葉県、埼玉県などの生活保護関係の部署との取引が多数ございます、そんな中で得た行政担当の方にも認識していただきたい情報をお伝えします。

本記事は行政に対する批判とも取れる内容も含まれていますが、これは10年以上に渡って行政と付き合ってきた中で感じたことを記録しているものです。私たちはお金をもらう側ではありますが逆を言えば納税者でもあるのです。両方の立場から感じることもあるということをお伝えしようと思います。
 
生活保護のゴミ屋敷片付け
生活保護費を個人宅の清掃に支給は賛否あり
個人宅でゴミを溜めてもお風呂やトイレを汚しても公的なお金は基本的に出ません。どこかの部屋の片付け業者ブログにはゴミ屋敷条例を使って公的な資金で片付けることができるというようなガセ記事がありますが、個人宅を汚して公的資金を得れるなんてことになれば増税クソメガネどころの騒ぎじゃないぐらい批判が集まるでしょう。

ところが生活保護では個人宅のゴミ屋敷片付け費用が出る場合があるのです。すべてのケースで当てはまるというわけでもなさそうですが40万円程度の上限で支給されます。業者依頼して片付けるかどうかの判断は担当ケースワーカー次第ですが事実支給されています。まごのてでもすごく多いわけではありませんが年商の1%程度は生活保護関連からの受注です。
 

不公平感が強い生活保護でのお片付け費用支出

東京都内のある取り壊し予定のアパートで2世帯の生活保護受給者宅の引越前片付けをしたことがあります。その時に別の部屋のお爺さんが搬出作業をしていたまごのての作業員に「生保はいいよなあ、全部タダだもん」「俺ら年金の中で引越してるのにさ」と言いました。

最近ネット上でも一般に働いてる人と、年金受給者と生活保護者の「差」について議論されることが増えてきました、年金額より生活保護費のほうが高額で公共料金の一部免除や医療費免除などを考えると月額20万円で働く者より生活保護で暮らす者のほうが裕福だという声もあります。

引越前の部屋の片付けともなればゴミ屋敷ではなくてもそれなりの費用がかかるものです、仮にその費用が10万円だとしても貰ってる年金の中から出す10万円と公費で支出される10万円ではまったく違う意味を持ちます。私たちはどちら側からもお金をいただく立場ですが、時折本当にこれでいいのだろうかと思うシーンも多いのも事実です。
 
生活保護者宅のお片付け
ぞんざいな言葉使いの生活保護者
過去に生活保護者宅のゴミ屋敷のお片付けで大喧嘩になり仕事そのものをお断りしたことがあります。東京都内の某区役所からの依頼で出向いた先は普通のマンションゴミ部屋でした、部屋を見るために入室すると中年の女性がおり挨拶を交わすや否やこのような言葉を投げかけてきたのです「ワタシらみたいなのが居るからあんたら金儲けになるんだね」そして同行していた担当ケースワーカーを呼び捨てにし、あれこれ指示を出していました。

見かねた私は「元気じゃん!働けば?」と切り返しました。少し口論になった後にケースワーカーに目配せをし外に出たのです。CW氏は平身低頭謝りっぱなしでしたがこのような人に公費を支出して片付ける必要もなく、また私たちやCWに暴言を投げかけるなど言語道断なのです。

生活保護者のお片付け現場では時折り大量のパチンコ雑誌や馬券購入のマークシートや外れ舟券が散らばってることばありますが、本当にこれで良いのだろうかと思うのです。
 

行政の相見積もりもどうかオンラインでお願いします

生活保護をはじめ行政からの仕事の受注は基本的に相見積によって業者が選定されます。もちろん選定基準に作業クオリティや会社としての運営状況や納税状況など一切加味せず、1円でも安い料金提示をした業者が受注します。三社見積もりが基本ですから二社はタダ働きが確定しているのです。

行政が率先して民間企業をタダ働きさせるようなシステムは本来あってはいけません、特に部屋の片付けや清掃業者選定は基準が全くなく実態もないような、納税すらしてるか怪しい業者へ平気で発注されてしまうのです。まさに正直者が割を食うシステムなのです。

少しでも事業者の負担を減らそうという考えがあるならばどうかオンライン見積もりに切り替えてください、行政主導で業者がタダ働きを強いられる方式はどう考えてもおかしいのです。部屋の状況と担当CWの所見と部屋の写真があれば見積もりが可能です。
 
お部屋のお片付け相談はLINEが便利
 

間違いだらけの行政が行う三社見積もり

上記で行政発注業務の三社見積もりについて苦言を呈しましたが、我々事業者が納得できフェアな形で三社見積もりが行われているのであればまったく問題ないと思います。先ほどタダ働きを強いるのはお止めいただきたいと申し上げましたが、例えば同レベルの業者間で競う相見積ならまったく問題ないと考えるのです。

最終的に価格競争だとしても事業者側のレベルが揃ってる中であれば意味のあることと思いますが、部屋の片付け関連に限っていえばデタラメな運営をしてる事業者は安く提示できますし、コンプラを始めまともな運営をすればそれなりの料金になるのは道理なのです。おそらくレベル合わせをすれば提示料金に大きな差は出ないはずであっても10%以内の競争になるはずと考えます。
間違いだらけの行政が行う三社見積もり

行政側が率先して民間業者を叩く構造

私は先ほどから三社相見積は行政が民間業者をタダ働きさせる行為であると申し上げていますが、それは請負単価にも表れています。生活保護や高齢者福祉から支出される住環境改善名目の費用は「税込」です、令和元年10月に消費税が8%から10%になりましたが行政から受注の業務はずっと「税込」のままです。

つまり2%分強制的に値引された状態なのです!おそらく行政側担当者は何も疑問に思わず、考えることもなく慣例として流していると思いますが、行政側が率先して民間企業の財布に手を突っ込んでる状態であることには変わりありません。ただ税込みで運用されてるのは生活保護の関係であれば「生活保護費」として個人に支払われてるという建前があるからだと思いますが、請求書はその行政区の長あてで出しているのでやはり買い叩きとも取れるのです。
 
三社見積で不正を行う
当て馬見積もりなど不正をする行政区
実はある特定業者への発注が決まってるにもかかわらず、とりあえず規定通り三社見積もりの体裁を形だけ行う行政区があります。東京23区内のある区ですが以前生活保護者宅のゴミ屋敷清掃の見積もりへ伺ったのですが、あろうことか他の業者と時間が重なったのです。

三社の片付け業者が同時刻に集まってしまったのは単純に担当者のミスで他意はなかったようですが、待ってる間にもう一社と話をしていると何を思ったのかその別の業者のおっさんは「次あんた入りなよ」と言ってきたのです、そして続けて「適当でいいよどうせここウチがやるんだし」と言い放ったのです。

以前からすでに発注業者が決まっており他の二社は当て馬疑惑のある行政区でしたがこれで確定的なものになったことから直近でタダ働きさせられた相見積もり3件に対して費用請求をし揉めに揉めた末に請求分を支払ってもらったことがあります。その後も何故か案件を出して来るようになり何故か相見積もりなしでまごのてで施工することも増えた行政区もありました。
 

まごのてが相見積もりに参戦しない理由

行政依頼でも個人のお客様に対してもまごのては相見積に積極的参戦をしません。どこのサイトか忘れましたが「まごのては相見積を嫌います」と書かれていました。正しく言えば相見積もりすべてを嫌っているわけではなく「価格競争」目的の相見積を嫌っているのです。

先ほども申上げたように行政依頼の三社見積もりは一社だけ落札します、他の二社はタダ働きが確定しています。しかも選定するファクターは提示価格のみです、見事に価格のみです。いくら運営体制がきちんとしていようが、高品質の作業をしようが、納税をしっかりしてようが価格だけがすべてです。

そのような相見積には参戦する価値もありません、稀に東京の西のほうの市部の行政区からもお声がけいただきますが、片道2時間近くかけ高速代と燃料費と人件費を垂れ流して受注できない可能性の相見積に積極的に参戦できると思いますか?それらの経費は他の一般のお客様に転嫁されるババ抜き状態です。だからまごのては価格競争のみの不毛な相見積に参戦しないのです。
【行政担当者必見】生活保護者のゴミ屋敷片付けについて

適当に業者選定をして法令違反があった事例

東京23区内のある区が随意契約で発注した不用品回収業者が法令違反(不法投棄)を犯していたという事例があります。これこそが事前に選定する業者のレベルを合わせなければいけないという意味です。公費ですから無駄なお金を支出するわけにはいかない、だから1円でも安い業者に発注するという目的は理解できます。

安さの裏側に法令違反があったとしたらどうでしょうか?私が何度も無駄で形だけの相見積もりはおやめくださいと言うのはこのことを言うのです。このような議論が起きると必ず不用品回収やゴミ屋敷など部屋の片付け業者はすべて無許可で違法業者だという声が出ます、Twitterでも一般個人ブログでも声高に叩く勢力が多いのも事実です。

他は知りませんが少なくともまごのては違法なゴミ回収はしていません、そもそもゴミの回収など行っていません。この一般廃棄物収集許可については別記事がありますので参考にしてください。

ゴミ屋敷の片付け清掃に一般廃棄物収集運搬業は必須?

相見積なしの発注をする行政区もある

まごのては上記のような他社とは違うスタンスで行政関係の相見積に挑んでいますが、その結果東京都内で7行政区、千葉で2行政区、東京市部で2行政区、埼玉県で2行政区から相見積なしのダイレクト発注が行われるようになりました。これはまごのてが東京都の電子調達に加入したことが大きいと思いますが担当者すべてが公費支出するにふさわしい会社はまごのてだけという声をいただいてます。

本来随意契約は三社見積もりが基本ではあるが、公費を出すにふさわしいかどうかはまず最初にクリアすべきで担当者レベルで検索した業者を上から三社では本来の相見積がまったく意味を成さないものになってしまいます。またダイレクトに発注いただいてる行政区は生活保護の関係のみならず他部署(高齢者の関係等)からも発注やご相談をいただいてるのは特筆すべきで、公費の出ない事案でも直接対象者に繋げてもらうということがよくあります。

生活保護受給者がゴミ屋敷化した部屋を片付けたい場合

生活保護受給者がゴミ屋敷化した部屋を片付けたい場合
最近生活保護受給者の方からの部屋の片付け相談をひじょうに多くいただきます。冒頭でも書いてますように生活保護受給者は公費で片付けることができる可能性があります、あくまでも可能性があるというだけで必ず公費で片付けられるというわけではありません。

その制度が利用できるかどうかは担当ケースワーカーに尋ねるのが一番早いです。ただ安易に公費支出に頼るのではなくまずは自力で片付けたり掃除できないかを模索する必要はあると思います。
 
公費で片付けられない場合もある
ゴミ屋敷のお片付けで公費が出る可能性はどれぐらい?
ゴミ屋敷や汚部屋だからとなんでも公費で片付けていてはそれこそ財政が破綻してしまいます。公費を支出してまで片付けたり掃除したりするためには一定の基準があります。厳密なことは我々も知りませんが概ね以下のような場合に公費で部屋を片付けることができるようです。

1.著しく不衛生でかつ命の危険がある場合。
2.年齢や病気で自身の世話が著しく困難な場合。
3.周囲から苦情などがあり早急な対応が必要な場合。


端的に言えば命の危険があったり、周囲に著しく迷惑を掛けてる場合に緊急的な事案として公費支出がされています。ただ本来個人の部屋の中のことは自己責任であって、怠慢から発生したようなゴミ部屋は自身で片付けるべきで公費支出される性質のものではないというのが基本路線です。時間をかければなんとかキレイになるという方は自力でゴミ屋敷を片付けてみることをオススメしますが、上記の理由がある場合はけっして無理はせず担当ケースワーカーにすぐ相談するのが賢明です。
 

生活保護受給者の分割払いについて

2021年以降生活保護受給者の人から部屋を片付けてほしい、でも生保なので分割払いでと申し出がある相談が急増しています。まず生活保護受給者は新たな借金ができないという大原則があります、だから分割払いはお請けできませんよと説明をすると、借金ではない清掃費用の割賦だと言い張る人が稀にいます。

まごのてのゴミ屋敷片付け分割払いは、あなたを債務者としまごのてを債権者とする立派な借金です。法律で規定されていることですのでどう転んでもお請けすることはできませんので担当ケースワーカーにご相談ください。

コンプライアンス順守の安全な運営方針のまごのて

まごのては法人改組以降安全でクリーンな会社運営を心掛けて様々な施策を行ってきました。事業というものはクリーンにすればするほどコストが増大するものです。その結果いわゆる価格競争で仕事を獲得する安売りはできなくなりました。

個人のお客様に対しても行政に対しても同じ方針で運営していますので、時にはまごのての清掃費用は高額であるとか暴利だ!という人も稀にいますが、各種法令を遵守しその他安全な運営を行いなおかつ利益を得ているのですから暴利でもなんでもなく、ホームページ上で嘘を散りばめ、常識的におり得ない料金提示をし最後に騙すような片付け業者ばかりの中でまごのてが異質に見えるだけで、実は一番まっとうな片付け業者なのです。
 

ゴミ屋敷業者で唯一東京都の電子調達加入

まごのては東京都の電子調達加入事業者です。電子調達とは土木工事などの公共工事の入札参加資格のようなもので、一定の基準を満たした事業者が加入することができます。かなり厳格な審査がされる資格ですので電子調達加入審査をパスしてるということは事業者として絶対的に安全であるというお墨付きを得てる証でもあるのです。

行政担当者も個人のお客様でも安心してご利用いただける体制で運営しているのが株式会社まごのてです。ゴミ屋敷や汚部屋でお困りの方で片付け業者をお探しの方はまずはまごのてにご相談ください。
 
記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

ゴミ屋敷のことはなんでも私に聞いてください、各自治体のゴミ屋敷条例制定の際の意見交換参加実績、在宅医学会や高齢者虐待防止学会での登壇実績もあり真の専門家として高い評価を得ています。


セルフネグレクトとゴミ屋敷の関係を研究している東邦大学保健衛生学教授である岸恵美子先生とは情報交換を盛んに行いゴミ屋敷の現実的な問題を私から提供し岸教授が学術的に分析し世に提供しその論文等には佐々木久史の名前が付されるものも多い。

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