ゴミ屋敷片付けコラム

作業の進め方
2025.05.28

【24時間】夜間や早朝でもゴミ屋敷のお片付け依頼は出来る?

ゴミ屋敷片付けをする時間帯
ゴミ屋敷のお片付け依頼でたまに夜間や早朝にやってほしいというものがありますが、お客さん側の理由はふたつあり、仕事の都合などでどうしても夜間しか時間が取れない場合や期限が目前に迫っていて夜しか時間が取れない場合です。

もうひとつは、ゴミ屋敷を片付けていることを近隣に知られたくないという恥ずかしさから夜間なら隠密裏に出来るのではないかと考える場合があります。結論か言いますとどちらの場合でもゴミ屋敷のお片付けの夜間作業はオススメできません。

理由は簡単で夜間作業は目立ちます、都会から外れた山の中の一軒家ならまだしも住宅街のマンションやアパートで夜に何かしていれば不審者以外の何物でもありませんし、どれだけ気を付けても絶対物音はしますのでうるさくて周囲に迷惑を掛けることは必至です。ゴミ屋敷のお片付け依頼で一番多いご要望は「出来るだけ近所にわからないように作業してほしい」ですので、夜間作業はこのご要望に真っ向から背くことですのでやるわけにはいきません。

そしてもう一点ありこれが一番オススメ出来ない理由ですが夜間作業は高額になります。労働基準法の定める夜間の割増賃金の割合をご存じでしょうか?法定時間内を過ぎ22時までは25%以上割増、22時を超え朝6時までは50%増しです。

ゴミ屋敷のお片付けの場合ですと作業費や輸送費の部分がその割増対象となりますので例えば通常時間帯の作業費が8万円だった場合深夜作業だと12万円以上となり最終的な金額は通常時間の1.8倍程度の高額な費用になってしまいます。

近隣対策はもちろん昨今の労務管理の厳格化かを鑑みて、まごのてでは10年以上前から夜間や早朝対応は一切行っておらず、夜間ご希望のお客様にもきちんと説明し通常時間帯でさせてもらうようにしています。
 
ゴミ屋敷片付けの夜間作業について

夜間にゴミ屋敷の片付け作業をした結果

まごのても創業期時代は夜間のお片付け作業に対応していた時期があります。ほとんどの場合何もなく終わることが多かったですが完全ノートラブルばかりではありませんでした。近所からうるさい!と大クレームになりパトカーまで出動することになり作業が中断したこともありましたし、目立たないようにと夜間作業にしたにも関わらず昼間より目立ってしまい興味深々の近隣住民が入れ代わり立ち代わり覗きにきたこともありました。

それらの経験を踏まえて夜間作業はやらないことになった経緯があります。いくら多様性の時代だと言っても夜に寝てる人のほうが断然多いのですから夜間に外で物音がしてれば気になるのは当然のことと言えるでしょう。

もしゴミ屋敷や汚部屋のお片付けを夜間で依頼したいと考えてるなら近所バレやトラブルに発展する可能性があるということは覚えておいたほうが良いでしょう。もし夜間作業で業者依頼を考えているお客様は時間帯について是非再考していただければと思います。

ゴミ屋敷片付けを夜間作業依頼すると2倍の費用

ご近所対策のためにも夜間作業はオススメできないとお伝えしましたが、もう一点はやはり費用が高額になってしまうのです。割増しになる理由は冒頭で簡単にお伝えしましたがもう少し深堀してみたいと思います。

まず上記で示した割増賃金はあくまでも法定です。それとて高額で50%以上と規定されており単純に1.5倍の賃金設定が最低金額です。まごのての場合はもし深夜作業となった場合は160%割増+出勤カウント1日プラスという規定ですから例えば日中の仕事を終えて少しの休息の後に夜の作業に従事した場合プラス1日カウントと6割増しの賃金が発生するということになります。

お客様に転嫁される費用は夜間作業依頼のお客様ですから夜間割増の作業費と増した分に対する粗利が付加されるという計算です。したがって全体的なお片付け費用も2倍近くまで膨れ上がってしまうことになるのです。これだけの料金差があるのなら断然普通時間帯での作業依頼をするのが金銭的にも負担がないのではと思います。
 
ゴミ屋敷片付けで夜間作業は高額になります
 

年中無休24時間のお片付け業者の存在

世の中には年中無休24時間やるとサイトに書いてる業者があります。特にゴミ屋敷片付けや不用品回収業者で広告を出してる業者に多く見受けられます。早朝や夜間に作業をしても割増なしでしかもかなり激安と書いてると興味はそそられますが本当でしょうか?とりあえずこの記事ではボッタクリ業者であるとか、そもそも書いてる料金が違うという議論は別として考えます。

まず正規に人を雇用して事業をする場合には夜間や深夜労働をさせた場合は必ず割増賃金が発生します、割増賃金と連動してお客様からいただく片付け費用に転嫁されるのは当然の流れで、この部分はは誰が聞いても理解できることです。ただしこれは労働基準法のお話ですから個人事業主や会社経営者には適用されません。

したがって個人事業として不用品回収業をやっており事業主自らが動く場合は夜間割増も時間外手当も必要ありませんし休日も必要ありませんのでお客様からもらう費用も変えなくて良いということです。このあたりは個人の判断で良い悪いということではありませんが、業者サイトで年間施工実績数千件と大きく見せてるけど実は個人のひとり営業であるとも読み取れるのです。

しかし現実的には夜間対応はほとんどやってる業者は無い気がします。以前テレビで夜間だけ対応する便利屋を見たことがありますが、この業者の場合も夜間だけに限定していますので、やはり物理的には24時間すべての時間帯で稼働することはないのではと思います。

夜間作業をすると機会損失が増えるので積極的にやらない

まごのてがゴミ屋敷の夜間作業を行っていない理由は冒頭でお伝えした通りとにかく目立つし近隣トラブルの原因になるというのが一番の理由ですが、やはり同じぐらい大きな理由が労働環境整備と売上確保という事業者側サイドの問題が大きいのです。

まず夜間作業を希望される方の割合ですが体感的には1割もなく、100件中2~3人の方は質問の中で夜間作業は可能かと聞いてくるレベルの数です。では例えば割増費用ののことや近隣対策ができたとして実行した場合作業者はどのような動きになるのかを見てみましょう。

月曜日:朝9:00~16:00まで現場A
月曜日:夜21:00~2:00までB現場
火曜日:朝9:00~16:00までC現場

このようなスケジュールになっていた場合もしB現場に配置する人員は場合によってはAとCに配置できない可能性があるのです。たった1件夜間作業を入れてしまうことで人員を有効に使えない、もっと言えばその分の売上が取りに行けないので会社としても機会損失が発生する、もしAとC現場分の補填をしなければいけないならB現場は通常の3倍費用がかかることになるのです。

夜間作業を可能といえない要因としては人員配置や売上のことも大きく関わってくるということは覚えておいて損はないでしょう。
 
ゴミ屋敷片付けで夜間作業をやらない理由
 

一般個人相手の商売はブラック化しやすい理由

私たちの仕事は一般個人の方がお客様で、まごのての場合でも構成比85%が個人のお客様です。世の中には一般個人を相手とする商売はいくらでもあり、飲食店、タクシーや宅配便、スーパーやコンビニなどあらゆるところで見かけます。一般個人が相手ということはニーズも膨大で、早朝に開いてたら嬉しいな、24時間営業なら便利だな、翌日に配達されると嬉しい。このように多様なニーズを満たすべく企業側は様々な努力をしてきましたがその結果どうなったでしょうか?

多くの会社や商店がブラック化したと思うのです、大手牛丼チェーンでワンオペにより過重労働となりスタッフが亡くなった例、時間指定を守る一心で寝る間も惜しんで走るトラックドライバーなど顧客ニーズが多様化した結果ブラック労働を余儀なくされるシーンが増えてると感じます。

私たちの仕事も同じで夜間や早朝にやってほしいという希望が少なからずあり、電話も深夜や早朝繋がると嬉しい、女性スタッフがいると安心、格安で片付けてもらえると助かると様々なニーズがありますが、それらすべてを具現化すると当然会社としてブラック化しますので出来ることと出来ないことをきちんと線引きし理解をいただくという方針でまごのては運営しているのです。

通常時間帯でも近隣への配慮はきちんとします

上記まではどうしてまごのては夜間作業をやらないのか、という出来ない理由を述べることに終始しましたが、今度はいかに近隣対策ができるかに焦点を当ててお伝えします。冒頭で夜間作業を希望するお客様には近所にバレたくないという理由からあまり深く考えずに夜間作業をできますかと相談をされます。

これは単に羞恥心の表れであり、ゴミ屋敷に住んでる方一定数が持つ感情です。部屋を見せることが恥ずかしくて躊躇いがある方にはやはりその部分を払拭してあげないとゴミ屋敷化がどんどん進み、それこそ手が付けられないレベルまで進行してしまうことが少なくありません。

まごのてではそのあたりの心情もしっかり理解していますので、極力周りにわからないように作業を進める工夫を随所に施していますのでご安心ください。ただやはり人の動きまで止めることはできませんので完全に隠密裏にというわけではありませんが、違和感のないように進めていますので周囲の目が気になるお客様でも安心してお任せいただけます。

近隣対策も万全のまごのて

ゴミ屋敷を業者にみせるのすら恥ずかしい方へ

まごのては15年の長きに渡りゴミ屋敷を片付けており、延べ1万人以上の方と接してきましたのでゴミ屋敷に住む人の心理状態は手に取りようにわかります。ゴミ屋敷住人にとっては部屋を見せるということは我々が考える以上にデリケートで繊細で、人によっては裸を見せるより恥ずかしいという方もいました。

夜間作業を積極的にしないのももちろん法的なことや料金のこともありますが何よりわざわざ周囲にバレるようなことをやらなくてもいいではないかという思いもありますし、世間でよく言われるゴミ屋敷片付けを依頼するには見積もりのために業者を呼んで、しかも複数社呼ぶべきといった部屋を見せるのを抵抗がある人にとってはすごく高いハードルが設定されており半ば常識と言わんばかりの風潮があります。

私たちはゴミ屋敷に住む人の心情を理解しているからこそ夜間作業も薦めませんし、世間の考えと逆行するがごとくオンライン見積もりを推奨しているのです。これほどまでゴミ屋敷に住む人の心情を理解し様々な施策をしている会社は他には類を見ないと自負していますので安心してご依頼ください。

下記画像リンクには業者と言えども部屋を見せることが恥ずかしいという部分に切り込んだ記事ですので是非参考にしていただければと思います。
 
部屋を見せるのが恥ずかしい

東京のゴミ屋敷片付けならまごのて

まごのては15年以上ゴミ屋敷と孤独死の特殊清掃や遺品整理の専門としてやってきました。接したお客様は延べ1万人を軽く超えており、様々な方と接する中で取り入れるべき施策ややるべきでないことをしっかり掴んで反映させてきたのです。今回取り上げた部屋のお片付けの夜間作業についてもご要望があればお応えするのが本来の姿かもしれませんが近所目を気にするゴミ屋敷住人が多い中でわざわざ目立つことをしなくても良いではないかとの思いがあり、法的なことや料金のことを絡めてやらないようにしたのです。

ゴミ屋敷に住む方はひじょうに周りの目を気にします、出来ればバレたくないですし、もっと言えば業者ですら本当は部屋を見せたくないのです。特にゴミ屋敷化が進んでしまった女性のお客様なんてできれば業者にも顔を合わせないで隠密裏に終わりたいと思ってる方も多いのです。ところが世間ではゴミ屋敷の片付けを業者依頼するならまずは見積もりで部屋を見てもらい出来れば復数社呼びましょうという変な常識がまかり通ってますが、部屋を見せるのすら恥ずかしい人が大半なのにどうしてわざわざハードルを上げるようなことを広めるのか理解できません。

まごのては一見世間と逆行してるように見える施策が多くありますが、これはゴミ屋敷に住む方の心情をどこよりも理解してる証拠に他ならず、それだけ真摯にゴミ屋敷と向き合ってきた業者ですので安心してご相談ください。東京近辺で今まさに片付け業者を探しているお客様は是非まごのてにお任せいただければと思います。

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記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や指導に注力しています。まごのては宅地建物取引業の免許を受けており私は専任の宅建士です、また賃管士資格を保有しており不動産取引関係には精通しています。 

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ

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