高圧洗浄コラム

詰まり解消
2026.08.17

マンホールから汚水が溢れたら|道路清掃・原因確認・高圧洗浄の実例

トイレ汚水がマンホールから溢れて地獄絵図

「マンホールから汚水が溢れて、道路へ流れています」。東京都内のビルオーナー様から、こうした連絡を受けた現場があります。

現場では、建物前の道路側へ汚水とトイレットペーパー等の固形物が広がっていました。一方、室内への逆流はまだ起きていませんでした。

この記事の結論

道路へ汚水が出た現場では、高圧洗浄機を最初につなげばよいとは限りません。 この現場では、まず通行や周辺への影響を小さくするために汚水・固形物を回収し、その後に下流側から原因箇所を追い、高圧洗浄、通水確認、道路側の最終確認まで進めました。

この記事は、マンホール詰まりの一般論ではなく、実際に道路へ汚水が出た一つの現場で、何をどの順番で判断したかを記録として整理します。

道路へ汚水が出た時点で、詰まり位置だけを見てはいけません

室内へ逆流していなかったため、建物の中だけを見れば「まだ大丈夫」に見える状態でした。しかし、道路へ出た時点で、確認する範囲は建物の外まで広がります。

マンホール周辺から道路側へ汚水が出ている現場
▲ 現場到着時の記録。道路側へ汚水が出ていたため、配管調査だけでなく、まず周辺へ広がった汚水と固形物を収める必要がありました。

この現場で最初に問題になったのは、詰まり位置を突き止めることだけではありませんでした。通行人が避けて歩く状態をどう収めるか、道路側へ広がった汚水と固形物をどう減らすかが先にありました。

「配管を直すこと」と「外へ出た汚水を収めること」は別の作業です。 どちらか一方だけで現場が戻るとは限りません。

高圧洗浄の前に、道路へ出た汚水と固形物を収めました

高圧洗浄機をすぐにつなげば早く見えるかもしれません。ただ、この現場では先に道路側の回収を行いました。

順番 この現場で確認・実施したこと
1. 広がり確認 道路・敷地・室内のどこまで汚水が出ているか確認
2. 周辺確認 通行への影響、固形物、においの残り方を確認
3. 回収・吸引 道路へ出た汚水とトイレットペーパー等を先に収める
4. 原因確認 下流側の桝から流れ・水位・音を追う
5. 高圧洗浄 詰まりの原因になっていた塊を崩して流れを戻す
6. 最終確認 通水、再流出、道路側の汚れ・においを確認

ここでの一次判断は、原因調査の間も道路側へ影響が残り続けるということでした。そこで、通行できる状態へ近づけてから配管側へ進みました。

最終桝から流れを追い、音と水位から原因箇所を絞りました

道路側をある程度収めた後、下流側にあたる最終桝から流れを追いました。水がどこから来て、どこで止まっているかを、流れ・水位・音から順番に確認するためです。

この現場では、雨水桝付近で音を確認したことから、汚水管と雨水管が合流する付近を疑いました。その位置へ洗管ホースを進め、高圧洗浄を行うと、ペーパーと油脂の塊が崩れ、溜まっていた汚水が流れました。

これは今回の現場で確認した原因です。 マンホールから汚水が溢れる原因が、すべて同じ場所・同じ詰まり方とは限りません。

なお、オーナー様への聞き取りでは、数日前から「トイレの封水が下がる」「水を流すと奥でポコポコ音がする」という変化があり、建物は築20年で排水管メンテナンスをしていなかったとの記録が残っています。これらだけで今回の流出を予測できたとは断定せず、後から配管状態を振り返る材料として扱います。

作業動画|ペーパーと油脂の塊を崩し、配管の流れを戻しました

原因箇所に見当をつけた後、高圧洗浄ホースを挿入しました。作業動画では、配管内に残っていたペーパーと油脂の塊が崩れ、溜まっていた汚水が流れ出す様子を確認できます。

▲ 高圧洗浄ホースを挿入し、配管内に残っていたペーパーと油脂の塊を崩して流れを戻した作業記録です。

ここで大切なのは、「高圧洗浄をした」という作業名ではありません。どこを原因と見て、洗浄後に流れがどう変わったかまで確認できることです。

詰まりが抜けた後は、通水と道路側への再流出を確認します

詰まりが抜けた瞬間だけでは、作業完了とは判断しませんでした。

  • ・室内から水を流して、排水が通るか
  • ・マンホールや桝から再び水が上がらないか
  • ・道路や歩道側に汚れが残っていないか
  • ・周辺ににおいの原因が残っていないか

配管が流れる状態へ戻ったことと、外へ出た汚水の後始末が終わったことの両方を確認して、現場を閉じます。

汚水が道路ではなく室内へ戻っている場合
床や室内側へ広がった場合は、配管復旧とは別に、除去・洗浄・乾燥・必要な消毒・消臭の順番を確認します。

今回の約9万円は、高圧洗浄だけの料金ではありません

この現場の記録では、作業費用は総額で約9万円でした。ただし、これは「高圧洗浄9万円」という意味ではありません。

含まれていた作業 役割
道路側の清掃 外へ広がった汚水・固形物を収める
汚水吸引 溜まった汚水を回収する
原因箇所の確認 最終桝から流れ・水位・音を追う
高圧洗浄 ペーパーと油脂の塊を崩して通水させる
出張費 現場対応に伴う費用

現場の広がり方や作業時間によって金額は変わります。この実例から読み取れるのは、外へ汚水が出た案件では、「詰まり抜き」だけの料金と比べても作業範囲が違うということです。

原因を決めつけず、「どこまで出ているか」を伝えてください

相談時に最初から原因を説明する必要はありません。分かる範囲の事実を分けて伝える方が、作業順を整理しやすくなります。

伝えてほしいこと
  • ・どのマンホール・桝から溢れているか
  • ・道路、敷地内、室内のどこまで広がっているか
  • ・室内側にも逆流しているか
  • ・水を流すと音や水位変化があるか
  • ・建物種別と階数
  • ・過去の排水管洗浄歴が分かるか

安全な位置から状況写真を撮れる場合は、マンホールだけのアップではなく、周囲へどこまで広がっているか分かる写真も判断材料になります。車道など無理に近づく必要がある場所では、撮影を優先しないでください。

まだ溢れていない段階で、流れの遅さや異音が気になる場合
排水管高圧洗浄が必要かを、症状・場所・頻度から判断する記事で整理しています。

マンホール・排水桝からの汚水流出に対応する地域

東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県を中心に、マンホール・排水桝からの逆流、排水管の詰まり、高圧洗浄、外へ広がった汚水の清掃についてご相談を受けています。

ビル・店舗・集合住宅・戸建てでは、桝の位置、道路との境界、排水管の経路、周辺への広がり方が異なります。所在地、建物種別、溢れている位置、道路側へ出ているかを分かる範囲でお伝えください。

茨城県・栃木県・群馬県・山梨県の一部は、所在地と作業条件を確認したうえで対応可否をご案内します。

マンホールから汚水が溢れたときのよくある質問

マンホールから汚水が溢れたら、最初に何を確認すればよいですか?
まず水の使用を増やさず、どこから溢れているか、道路・敷地内・室内のどこまで広がっているかを確認します。道路側へ出ている場合は、詰まり位置の調査だけでなく、通行や周辺への影響を広げないための回収・清掃を先に行う必要がある場合があります。
マンホールから溢れたら、高圧洗浄をすぐ始めればよいですか?
現場の状況によります。今回の実例では、道路へ汚水と固形物が広がっていたため、先に回収と吸引を行い、その後に原因箇所を追って高圧洗浄へ進みました。高圧洗浄は重要ですが、最初に行う作業とは限りません。
今回の現場では、どこが詰まっていましたか?
道路側の最終桝から流れと水位を確認し、雨水桝付近で音がしていたことから合流部付近を疑いました。洗管ホースで高圧洗浄を行うと、ペーパーと油脂の塊が崩れ、溜まっていた汚水が流れました。これは今回の現場で確認した事実であり、すべてのマンホール逆流が同じ原因とは限りません。
今回の作業費用はどのくらいでしたか?
今回の実例では総額で約9万円でした。高圧洗浄だけの金額ではなく、道路へ出た汚水の清掃、固形物の回収、汚水吸引、原因箇所の確認、高圧洗浄、出張費を含む記録です。現場の広がり方や作業時間によって金額は変わります。
トイレの水位低下やポコポコ音があれば、マンホールから溢れる前兆ですか?
それだけでマンホールからの流出を予測できるとは限りません。今回の聞き取りでは、数日前から封水の水位低下とポコポコ音がありました。流れの悪さや異音が繰り返す場合は、排水管の状態を確認する材料の一つとして扱います。

マンホールや排水桝から汚水が溢れている場合は、詰まり位置だけでなく、道路・敷地・室内のどこまで広がっているかから整理します。

ご相談は無料です。汚水の回収・清掃、原因確認、高圧洗浄まで、必要な作業範囲と金額を事前確定見積もりで確認してから進めます。

受付時間 6:30~21:00|休業日あり|LINEは内容を確認後、順次ご案内します

記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や現場指導に注力しています。
孤独死・自殺・ゴミ屋敷・事故物件など、他社が断るような現場でも創業以来施工不能となった現場は一つもありません。

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の資格((東京)第277343号)を保有しており、清掃・消臭の技術判断と「どう再生すれば資産価値を回復できるか」の不動産判断を同時に行える点が他の特殊清掃業者との最大の違いです。

日本在宅医学会・高齢者虐待防止学会での登壇実績、各行政区のゴミ屋敷条例意見交換会への出席など学術・行政の両面から現場の専門家としての地位を確立しています。

東邦大学保健衛生学部・岸恵美子教授(セルフネグレクト・ ゴミ屋敷研究の第一人者)と、現場データの共同研究を継続。 複数の学術論文に共同執筆者として名前が掲載されており、 現場実務者として学術分野での評価も確立しています。

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ

株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
インボイス適格事業者登録番号:T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1) 109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士 創業15年・施工不能ゼロ 学術登壇実績あり
  • instagram
  • youtube

ゴミ屋敷の状態がどれだけひどくても、お断りした現場は15年間一度もありません。恥ずかしがらず、現状をそのままお話しください。