高圧洗浄コラム

詰まり解消
2026.04.26

マンホールから汚水が溢れた実録|道路清掃と高圧洗浄で行った後始末

トイレ汚水がマンホールから溢れて地獄絵図
「マンホールから汚水が溢れて、道路に流れています」
東京都内のビルオーナー様から、そんな緊急の連絡が入りました。
現場に着くと、建物前の道路にはトイレットペーパーや汚物が散らばり、通行人が避けて歩いている状態。
幸い、室内への逆流はまだ起きていませんでした。
ただ、この段階で見るべきなのは、詰まりの場所だけではありません。
道路に出た汚水をどう回収するか。臭いをどう抑えるか。近隣や通行人への影響をどう小さくするか。

詰まりを抜く作業は必要です。
でも、外へ汚水が出た現場では、その前にやるべき後始末があります。
この記事では、詰まりを抜く前に何を優先したかを実録で整理します。

現場到着時、まず問題だったのは“詰まり”だけではありませんでした

現場に到着してすぐ、状況の深刻さがわかりました。水が詰まっているという建物の機能的な問題だけでなく、周辺環境への影響がすでに出ていたからです。
道路に出た汚水は、通行人と近隣への影響が出る
道路に出てしまった汚水は、建物の中だけの問題ではなくなります。
通行人が避けて通る。近隣から臭いの苦情が入る。管理している建物の印象にも関わる。
だから、現場では詰まりの場所を探す前に、まず外へ出た汚水をどう収めるかを考える必要がありました。
室内逆流していなくても、外部汚染は放置できない
幸い室内のトイレから汚水が溢れる事態にはなっていませんでしたが、道路上にトイレットペーパーや汚物が散乱し、強い臭いが発生していました。これをそのままにして配管の調査から始めるのは、周辺環境への配慮が欠けてしまいます。
マンホール周辺に汚水が出ている状況
▲ 道路へ出た時点で、建物内だけの問題ではなくなります。高圧洗浄前に回収が必要な状態でした。

高圧洗浄の前に、道路の汚水と固形物を回収する

高圧洗浄機をつないで、すぐに詰まりを抜けば早そうに見えるかもしれません。
でも、道路に汚水が出ている現場では、順番を間違えると周辺対応が遅れます。
このとき迷ったのは、すぐに高圧洗浄へ入るか、先に道路側を収めるかでした。
ただ、目の前では通行人が汚水を避けて歩いていて、臭いも出ていました。
原因を追う作業は必要ですが、その間も道路に汚水が残り続けると、近隣への影響が広がります。
そのため、まず外へ出た汚水と固形物を回収し、人が通れる状態に戻すことを優先しました。
トイレットペーパーや固形物を先に回収する
まずは、散らばったトイレットペーパーや固形物を回収する。汚水を吸引する。
この作業を先に行うことで、通行人が通れる状態へ戻し、近隣への影響を小さくできます。
この現場では、配管の詰まりだけでなく、道路に出た汚水や固形物、臭いの元まで含めて見る必要がありました。
そのため、原因調査に入る前に、まず通行人や近隣への影響を小さくする清掃・吸引を優先しました。
臭いの元を残したまま詰まりを抜くと、周辺対応が遅れる
道路に残った臭いの元をできるだけ減らさずに配管の調査に没頭してしまうと、その間もずっと悪臭が漂い続けます。
詰まりを抜く前に、外へ出た汚水をどう収めるかを見る必要があります。
【図解】マンホールから汚水が溢れた現場で見る順番
溢れている場所
の確認
道路に出ているのか、敷地内か、室内にも戻っているかを確認
周辺への影響確認
通行人の妨げになっていないか、近隣への臭いや飛散がないかを見る
汚水・固形物の回収
トイレットペーパーや固形物を回収し、汚水吸引で臭いの元を断つ
原因箇所の特定
最終桝、合流部、排水管など、どこで流れが止まっているか調査する
高圧洗浄
詰まりを除去し、通水確認を行う
後始末
道路の最終洗浄、臭い確認、オーナー様への再発防止説明

原因箇所はどこだったのか

溢れた汚水と固形物を回収してから、原因箇所を追いました。
最終桝から確認した理由
道路清掃をある程度進めた後、下流側である「最終桝(道路側の出口)」から確認を始めました。どこから水が来て、どこで止まっているのか、音・流れ・水位を順番に見るためです。
雨水桝付近で音がしたことから合流部を疑った
調査を進めると、雨水用の桝付近で音がしていました。そこから、汚水管と雨水管が合流している部分での詰まりを疑いました。
ペーパーと油脂の塊が流れを止めていた
原因箇所に見当をつけ、洗管ホースを挿入して高圧洗浄を行いました。すると、蓄積していたトイレットペーパーと油脂の塊が粉砕され、溜まっていた汚水が流れていきました。その後、開通後の流れをしっかりと確認しました。
▼ 実際の作業動画はこちら(詰まりが抜ける瞬間)
▲ 高圧洗浄ホースを挿入し、ペーパーと油脂の塊を粉砕。溜まっていた汚水が一気に流れていく様子です。
排水管高圧洗浄の作業範囲や料金の考え方は、サービスページでも確認できます。
▶ まごのての高圧洗浄サービス・料金

高圧洗浄で詰まりを抜いた後も、確認は終わらない

詰まりが抜けた瞬間で作業が終わるわけではありません。単なる詰まり抜きではなく、周辺を生活できる状態へ戻す作業です。
通水確認と、再び道路側へ出ないか
室内からもう一度水を流して、通水に問題がないかを確認します。マンホールや桝から再び溢れないかをしっかり見届けます。
周辺に汚れと臭いが残っていないか
道路や歩道に汚れが残っていないか、臭いが残っていないかを確認します。最後に、オーナー様へ状況と原因を説明し、今後のメンテナンスについてお伝えして現場作業は終了となります。
【図解】詰まり抜きだけで終わらない理由(視点の違い)
詰まり抜き中心の対応
  • ・配管の流れを戻す
  • ・詰まりを除去する
  • ・通水確認する
汚水が外へ出た現場で必要な対応
  • ・道路の汚水清掃
  • ・固形物回収
  • ・臭いの元の除去
  • ・近隣・通行人配慮
  • ・再流出確認
後から見ると、前兆は出ていました
オーナー様に話を聞くと、数日前から小さな違和感は出ていました。
  • トイレの封水の水位が下がっていた
  • 水を流したときに、奥の方でポコポコと音がしていた
  • 築20年で排水管メンテナンスをしていなかった
その時点では、すぐに道路へ溢れるとは思わなかったはずです。
ただ、排水管の奥で空気の逃げ道が狭くなっていたり、流れが悪くなっていたりすると、こうした変化が先に出ることがあります。封水低下やポコポコ音は、後から見ると前兆だった可能性があります。

今回の費用目安と、単なる詰まり抜きとの違い

今回の費用目安は、総額で約90,000円でした。
これは、排水管の高圧洗浄だけの金額ではありません。
高圧洗浄だけでなく、道路清掃・汚水吸引・出張費を含む
道路へ出た汚水の清掃。固形物の回収。汚水の吸引。原因箇所の確認。高圧洗浄。出張費。
これらがすべて含まれています。(現場の被害範囲や作業時間により金額は変わります)
外部へ溢れた場合は、環境復旧まで見る必要がある
外へ汚水が出てしまった現場では、単に詰まりを抜くだけでなく、周囲をどこまで戻すかまで作業に含まれます。
高圧洗浄は必要ですが、最初に行うべき作業とは限りません。
排水管高圧洗浄の作業範囲や料金の考え方は、サービスページでも確認できます。
▶ まごのての高圧洗浄サービス・料金

同じような相談をする前に、写真で伝えてほしいこと

マンホールや排水桝から汚水が溢れている場合は、詰まりの場所だけでなく、どこまで汚水が広がったかを先に整理してください。
  • どこから溢れているか
  • 道路・敷地・室内のどこまで広がっているか
  • 臭い、異音、封水の変化
  • 室内逆流の有無
道路に出ているのか。敷地内だけなのか。室内にも戻っているのか。臭いが残っているのか。
写真を送っていただければ、高圧洗浄だけでよいのか、汚水の清掃・吸引・消毒まで必要かを整理しやすくなります。
汚水が室内へ戻っている場合は、詰まり解消だけでなく床・巾木・床下の消毒・消臭確認が必要になることがあります。
▶ 汚水逆流後の消毒・消臭|詰まり除去だけで終わらない理由

よくある質問

Q1.
マンホールから汚水が溢れたら、まず何をすればいいですか?
A.
無理に自分で触ったり、さらに水を流したりせず、まず現状の写真を撮り、汚水が広がった範囲を確認してください。通行人や近隣への影響がある場合は、早めに専門業者へ状況を伝え、清掃・吸引・詰まり対応の順番を確認した方が安心です。
Q2.
高圧洗浄だけ頼めば解決しますか?
A.
原因が配管の詰まりであれば高圧洗浄が必要なケースが多いですが、すでに道路や敷地へ汚水が出てしまった場合は、単なる詰まり抜きだけでなく、周囲の清掃・吸引・臭いの確認も必要になります。
Q3.
封水の水位が下がる、ポコポコ音がするのは危険ですか?
A.
すぐに汚水が溢れるとは限りませんが、排水管の奥で空気の抜けが悪くなっていたり、流れが滞っていたりするサインである可能性があります。早めの点検をおすすめします。
Q4.
道路に汚水が出た場合、近隣対応は必要ですか?
A.
通行人や隣接する建物、悪臭による影響が出るため、放置することはできません。詰まりを抜く前に、まずは周辺の清掃と臭いの元の除去を行い、汚水が再び出ないか確認する必要があります。
Q5.
費用はどのくらいかかりますか?
A.
現場の状況によって異なります。今回の実例では約90,000円でしたが、これは排水管高圧洗浄・道路清掃・汚水吸引・出張費を含んだ目安です。被害の範囲や作業時間によって変動します。
Q6.
室内へ逆流していない場合でも消毒は必要ですか?
A.
室内に汚水が入っていなければ室内消毒までは不要なことが多いですが、道路や敷地内へ広がった汚水の清掃や、悪臭の除去は必要になる場合があります。飛散や接触範囲によって判断します。
Q7.
相談時に何を伝えればよいですか?
A.
どこから溢れているか、汚水が広がった範囲、室内逆流の有無、臭い、異音、建物の種類、過去のメンテナンスの有無をお伝えください。写真や動画があると、必要な作業の判断がスムーズになります。
対応エリア・ご相談
マンホールから汚水が溢れた現場では、詰まり抜きだけでは終わりません。
外へ出た汚水をどう収め、原因をどう追い、周辺をどう戻すか。
そこまで見て、ようやく現場は落ち着いていきます。
【対応エリア】東京・千葉・埼玉・神奈川を中心にご相談いただけます
東京都:23区全域(江戸川区、葛飾区、江東区、墨田区、足立区など)、多摩地域
千葉県:千葉市、船橋市、市川市、松戸市、柏市、浦安市など全域
埼玉県:さいたま市、川口市、越谷市、草加市、八潮市など全域
神奈川県:横浜市、川崎市、相模原市など全域
※茨城県、栃木県、群馬県の一部エリアについても、状況によりご相談いただけます。
写真で状況を確認しながら、必要な作業を整理できます
マンホールや排水桝から汚水が溢れている場合は、詰まりの場所だけでなく、どこまで汚水が広がったかを先に整理してください。

道路に出ているのか。敷地内だけなのか。室内にも戻っているのか。臭いが残っているのか。
写真を送っていただければ、高圧洗浄だけでよいのか、汚水の清掃・吸引・消毒まで必要かを整理しやすくなります。
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記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や現場指導に注力しています。
孤独死・自殺・ゴミ屋敷・事故物件など、他社が断るような現場でも創業以来施工不能となった現場は一つもありません。

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の資格((東京)第277343号)を保有しており、清掃・消臭の技術判断と「どう再生すれば資産価値を回復できるか」の不動産判断を同時に行える点が他の特殊清掃業者との最大の違いです。

日本在宅医学会・高齢者虐待防止学会での登壇実績、各行政区のゴミ屋敷条例意見交換会への出席など学術・行政の両面から現場の専門家としての地位を確立しています。

東邦大学保健衛生学部・岸恵美子教授(セルフネグレクト・ ゴミ屋敷研究の第一人者)と、現場データの共同研究を継続。 複数の学術論文に共同執筆者として名前が掲載されており、 現場実務者として学術分野での評価も確立しています。

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ

株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
インボイス適格事業者登録番号:T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1) 109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士 創業15年・施工不能ゼロ 学術登壇実績あり
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ゴミ屋敷の状態がどれだけひどくても、お断りした現場は15年間一度もありません。恥ずかしがらず、現状をそのままお話しください。