特殊清掃コラム

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2026.04.20

特殊清掃の費用相場|総額は間取りより現場の状態で決まる

特殊清掃の費用相場|東京の実例料金
特殊清掃の費用を調べている方の多くは、落ち着いて相場比較をしているわけではありません。

管理会社から「早く対応してください」と連絡が来ている。部屋の外まで臭いが出ている。勇気を出して入室しても、床や壁のどこまで影響が及んでいるのか分からない。
その状態で検索すると、「1K〇万円~」「特殊清掃3万円~」という料金表と、「100万円を超えることもある」という情報が同時に出てきて、何を信じればいいか分からなくなるのではないでしょうか。
ここで大切なのは、安い金額を信じるか、高い金額を怖がるかではありません。
特殊清掃の総額が、何の工程で積み上がるのかを先に分けて見ることです。
この記事で整理できること
・間取り別の料金表だけでは総額が読めない理由
・特殊清掃費と家財撤去費は「別」に見るべきという鉄則
・室内の状態で内装の一部確認などが必要になり、費用がどう変わるか
・見積もりを相談する際、「何が含まれるか」「何が別料金か」を確認するポイント

特殊清掃の費用を、間取りだけで判断してはいけない理由

ネットで特殊清掃の費用を調べると、多くの場合「1K 〇万円~」といった間取り別の相場表が出てきます。しかし、現場ではその通りにならないことが大半です。

いくら広い部屋でも、発見が早く影響が一部にとどまっていれば費用は抑えられやすいですし、逆に1Kの狭い部屋であっても、床や壁裏・共用部まで影響していれば費用は変わってきます。

間取りは費用の一要素にすぎず、決定要因ではありません。
特殊清掃費は、部屋の広さよりも、室内に残った跡や臭いの原因がどこまで入り込んでいるかで大きく変わります。
見た目の条件
費用判断で本当に見ること
1K・1DKなどの間取り
影響が出ている範囲、臭いの広がり方、家財量
発見までの日数
季節、室温、床や建材への影響、衛生面への影響
床のシミ
表面で止まっているか、下地まで影響が及んでいるか
臭いの強さ
臭いの原因が残っている場所、換気経路、共用部への影響
業者の最低料金
その料金に含まれる工程、別料金になる条件

特殊清掃費と、家財撤去・遺品整理費は別に考えてください

特殊清掃料金を考えるときに、最初に分けておきたいのが「特殊清掃費」と「家財撤去・遺品整理費」です。

家財が多い現場では総額が変わりますが、それは特殊清掃そのものの費用ではなく、家具・家電・生活用品の搬出や処分、貴重品探索などの別作業が加わるためです。

まごのてでは、特殊清掃費と家財撤去費、遺品整理費は分けて考えます。見積書を見るときも、この区別が曖昧になっていないかを確認してください。
項目
目的
特殊清掃費に含めて考えるか
特殊清掃
ご遺体痕や臭いの原因を処置し、部屋が機能する状態に近づける
主役
家財撤去
家具・家電・生活用品を搬出・処分する
別費用
遺品整理
貴重品、書類、思い出の品を仕分ける
別費用
原状回復工事
内装や設備を復旧する
原則として別工程
特殊清掃と家財撤去を同一で考えない
見積もりでは、特殊清掃費と家財撤去費、遺品整理費、原状回復工事費が分かれているかを確認することが大切です。

特殊清掃の目的は、室内に残った跡や臭いの原因を処置することです

特殊清掃の目的は、作業項目を細かく並べることではありません。
室内に残った跡や臭いの原因を処置し、部屋を再び使える状態に近づけることです。

臭いの原因は、見えている床の表面だけに残るとは限りません。畳、クッションフロア、フローリングの継ぎ目、巾木、壁紙の裏、下地材まで影響が及んでいる場合があります。

その場合、表面を洗浄したり、消臭剤を使ったりするだけでは、臭いが戻る原因を残してしまうことがあります。だからこそ、特殊清掃では、必要に応じて内装の一部を確認・撤去し、原因となる箇所を残さず処置することがあります。

特殊清掃費が変わるのは、室内のどこまで影響が及んでいるかによります

特殊清掃費が大きく変わるのは、単に臭いが強いからではありません。
臭いの原因が、表面にあるのか、床材や下地の中に入り込んでいるのかで、必要な作業が変わるためです。

室内に残った跡が床材の上で止まっていれば、清掃や消臭で対応できる範囲が広くなります。一方で、影響が畳や床材の下、巾木の裏、壁紙の裏に入り込んでいる場合は、原因となる箇所を処置するために内装の一部確認・撤去が必要になることがあります。この違いが、特殊清掃費の差になります。
室内の状態
費用に影響する理由
表面の跡や臭いにとどまっている
清掃・消臭で対応できる範囲が多い
床材や畳まで影響が及んでいる
原因となる箇所を取り除くため、撤去が必要になる場合がある
巾木・壁紙裏・下地まで臭いが残っている
表面作業だけでは臭いが戻る可能性があるため、部分的な解体確認が必要になる
床下・基礎・共用部まで影響している
清掃だけでなく、管理会社との確認や原状回復の判断が必要になる
孤独死汚染の範囲
 
汚れの範囲で工数が変わる
同じ1Kでも、表面対応で済むか、床材下や巾木裏まで確認・処置が必要かで、特殊清掃費は変わります。

家財撤去費や遺品整理費が加わると、総額は別に上がります

現場に家財が多く残っている場合、支払う総額は上がります。ただし、それは特殊清掃費が上がっているのではなく、家財撤去費や遺品整理費が別に発生しているためです。
家具や家電、生活用品を搬出する作業と、室内に残った跡や臭いの原因を処置する特殊清掃は、目的も作業内容も異なります。見積書では、この2つが分かれているかを確認してください。
総額が上がる要因
特殊清掃費か、別費用か
室内に残った跡が床材や下地まで達している
特殊清掃費に影響
臭いの原因を処置するために部分的な確認が必要
特殊清掃費に影響
家具・家電・生活用品が多い
家財撤去費
貴重品や書類の探索が必要
遺品整理費
内装を復旧する
原状回復工事費

「安い特殊清掃費」で確認すべきなのは、家財撤去が含まれるかではありません

安い見積もりで注意したいのは、「家財撤去まで含まれているか」ではありません。
まず確認すべきなのは、特殊清掃費として、室内に残った跡や臭いの原因をどこまで処置する前提になっているかです。

そのうえで、家財撤去費、遺品整理費、原状回復工事費が別項目として示されているか、そしてそれぞれの費用に追加条件や上限が明確に設定されているかを見てください。これらがすべて「特殊清掃一式」に丸められていたり、「やってみないと分からない」と説明が曖昧な場合、作業後に想定外の追加費用が発生する可能性があります。

一次処理は、特殊清掃の必要範囲を見極めるための工程です

一次処理は、家財をすべて片付ける作業ではありません。
まず、室内に残った跡や臭いの原因、衛生面への影響を確認し、周囲への影響を抑えるための初動対応です。

この段階で、表面の清掃で対応できるのか、床材や畳の撤去が必要なのか、内装の一部確認まで見た方がよいのかを整理します。その結果として、特殊清掃費と、家財撤去費・遺品整理費を分けた正確な見積もりが出しやすくなります。

また、一次処理で影響の広がりを一旦落ち着かせることで、ご遺族様や管理会社様が焦って判断を急がず、内訳をしっかり確認しながら次のステップに進めるという安心のための工程でもあります。
孤独死が起きたら真っ先にやること
一次処理は、室内確認と正式見積もりの前提を整える初動対応です。周囲への影響を抑えながら、必要な作業範囲を見極めます。

実例で見る特殊清掃費用の違い

実際の現場で、同じ単身間取りでも費用がどう変わるのか、実例をご紹介します。高い安いの話ではなく、なぜその金額になったのかという「費用の内訳」にご注目ください。
事例
間取り・状態
特殊清掃費
家財撤去費
合計
費用が上がった要因
事例1
1K
発見まで時間が経過し、室内の臭いや衛生面への対応が必要だった事例
430,000円
150,000円
580,000円
夏場で臭いが強く、衛生面への対応や清掃工程にコストがかかった
事例2
1DK
室内の状態が共用部にも影響し、特殊清掃と家財撤去を分けて対応した事例
330,000円
230,000円
560,000円
発見まで一定期間があり、共用部への影響と家財撤去が重なった
発見まで時間が経過し対応が必要だった現場
発見まで時間が経過し、室内の臭いや衛生面への対応が必要だった事例。特殊清掃費と家財撤去費は分けて確認する必要があります。
共用部まで影響が及んだ現場
特殊清掃費は、室内に残った跡や臭いの原因を処置するための費用です。家財撤去費は、家具や家電を搬出・処分するための別費用です。総額だけを見るのではなく、どちらの費用がどの理由で発生しているかを確認してください。

見積もりで必ず確認したい項目

業者に連絡して見積もりを取る際、何が含まれ、何が別料金になるのかを事前に確認できるよう、以下のポイントを質問してみてください。
確認すること
質問例
見るべき回答
特殊清掃費と家財撤去費の区別
見積書で項目は分かれますか?
「一式」ではなく、工程別に説明される
追加費用の条件
どの状態だと追加になりますか?
床下への影響、家財量、衛生対応、解体など条件や上限が明確か
内装確認の有無
床材や畳を外す可能性はありますか?
必要性と判断タイミングを説明できる
消臭工程
機械を使う前に何をしますか?
原因となる箇所の処置や洗浄など、手順を説明できる
廃棄処分
廃棄物の処理はどうなりますか?
許可・委託・処理方法を説明できる
作業後の確認
どこまで作業したか写真や報告はありますか?
作業範囲を説明できる
なお、廃棄物の種類や処理ルートによって必要な書類や確認方法は変わります。見積もり時には、処分方法や委託先、必要に応じた管理票・証明書類の扱いを確認してください。
特殊清掃見積もりで確認すること
見積もりでは金額だけでなく、何が含まれ、どこで追加費用が発生するのかを項目ごとに確認します。

費用負担が不安なときに確認すること

費用総額のイメージがついた後、それをどう捻出するかという現実的な問題があります。ご遺族や管理会社様の場合、以下のような選択肢を確認することになります。
・借家人賠償責任保険や孤独死特約の適用範囲
・管理会社・大家側の保険の確認
・故人の保険(生命保険や火災保険の特約)
・相続預貯金の仮払い制度の利用
・分割払いの相談
ただし、保険や支払い方法は、見積もり前に期待だけで判断するものではありません。まず必要な作業範囲と総額を整理し、そのうえで管理会社・大家さん・保険会社・金融機関に確認する順番が現実的です。
対応エリアと一次処理(初動対応)について
「見積もりを取りたいが、臭いやご近所迷惑が心配で焦っている」という場合は、まず周囲への影響を抑える「一次処理」をご検討ください。
内装工事や本格的な原状回復の前に、現場の状態を整理するための初動対応を行うことで、落ち着いて本見積もりを確認することができます。
特殊清掃費用の総額が読めず、不安な方へ
特殊清掃費は、間取りだけでは判断できません。
室内に残った跡や臭いの原因が、床材・畳・巾木・壁紙裏・下地まで影響しているかによって、必要な作業は変わります。
まごのてでは、特殊清掃費と、家財撤去費・遺品整理費を分けて整理します。特殊清掃では、部屋を再び使える状態に近づけるため、臭いの原因や処置が必要な箇所を確認し、必要に応じて内装の一部確認・撤去まで含めて判断します。
「提示された特殊清掃費に何が含まれているか分からない」「家財撤去や遺品整理まで一式にされていて内訳が見えない」「まず一次処理が必要か確認したい」という段階でもご相談ください。
ご相談時に伝えていただきたい情報:
・物件の所在地
・間取り
・発見までのおおよその日数
・臭いが外へ出ているか
・影響が出ている場所
・衛生面で気になることの有無
・家財の量
・管理会社・大家さんからの連絡状況
・入室許可の有無
・部屋全体、床、玄関、浴室、トイレ、キッチン、ベランダ、共用部が分かる写真(可能な場合)
対応エリア内(東京・神奈川・千葉・埼玉など)では、状態に応じて最短即日相談・現地確認が可能な場合があります。

特殊清掃の費用相場に関するFAQ

Q. 特殊清掃費と家財撤去費・遺品整理費は別ですか?
A. はい、別に考える必要があります。特殊清掃費は、ご遺体痕や臭いの原因を処置し、部屋を再び使える状態に近づけるための費用です。家具・家電・生活用品の搬出は家財撤去費、貴重品や書類の仕分けは遺品整理費として、特殊清掃費とは分けて確認してください。
Q. 特殊清掃費が変わるのはどんな場合ですか?
A. 室内に残った跡や臭いの原因が、床材・畳・巾木・壁紙裏・下地などに及んでいる場合です。表面の清掃だけでは対応しきれないことがあるため、内装の一部を確認・撤去して、原因となる箇所を処置する必要が出ることがあります。この場合、特殊清掃費は変わりやすくなります。
Q. 家財が多いと特殊清掃費も高くなりますか?
A. 家財が多い場合、支払う総額は上がることがあります。ただし、それは特殊清掃費そのものではなく、家財撤去費や遺品整理費が別に加わるためです。見積書では、特殊清掃費と家財撤去費・遺品整理費が分けて記載されているかを確認してください。
Q. 特殊清掃の費用相場は、1Kだといくらですか?
A. 間取りだけでは決まりません。室内に残った跡や臭いの原因がどこまで入り込んでいるかで特殊清掃費が変わり、さらに家財の量に応じて家財撤去費が別に加わります。そのため、数万円で収まるケースから、内装確認や大量の家財撤去が重なり数十万円以上になるケースまで幅広くなります。
Q. 無料見積もりの業者に頼んでも大丈夫ですか?
A. 無料見積もり自体は問題ありません。ただし、目視だけで総額を断言する場合は注意が必要です。家財の下や床材の裏など、確認前には分からない部分があるため、どのような状態で追加費用が発生するのか、特殊清掃費と家財撤去費が分かれているかを事前に確認してください。
Q. 一次処理だけ先に依頼できますか?
A. ご相談可能です。一次処理は、臭いや衛生面の影響を抑え、お部屋の状態を確認しやすくするための初動対応です。この処理を行った後に、必要な特殊清掃の範囲や、家財撤去・遺品整理の有無を分けて確認しやすくなります。
Q. 保険や補助金で特殊清掃費を払えますか?
A. 契約内容や状況によります。管理会社や大家さんが加入している保険、故人様ご自身の保険特約などが使える場合があります。期待だけで判断せず、まずは必要な作業範囲と総額を整理した上で、関係各所にご確認いただく順番が現実的です。
記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や現場指導に注力しています。
孤独死・自殺・ゴミ屋敷・事故物件など、他社が断るような現場でも創業以来施工不能となった現場は一つもありません。

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の資格((東京)第277343号)を保有しており、清掃・消臭の技術判断と「どう再生すれば資産価値を回復できるか」の不動産判断を同時に行える点が他の特殊清掃業者との最大の違いです。

日本在宅医学会・高齢者虐待防止学会での登壇実績、各行政区のゴミ屋敷条例意見交換会への出席など学術・行政の両面から現場の専門家としての地位を確立しています。

東邦大学保健衛生学部・岸恵美子教授(セルフネグレクト・ ゴミ屋敷研究の第一人者)と、現場データの共同研究を継続。 複数の学術論文に共同執筆者として名前が掲載されており、 現場実務者として学術分野での評価も確立しています。

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ

株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
インボイス適格事業者登録番号:T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1) 109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士 創業15年・施工不能ゼロ 学術登壇実績あり
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ゴミ屋敷の状態がどれだけひどくても、お断りした現場は15年間一度もありません。恥ずかしがらず、現状をそのままお話しください。