高圧洗浄コラム

排水管洗浄
2026.08.17

孤独死後、リフォームしたのににおいが残る|排水トラップ・配管を確認する理由

孤独死・空き家の消えない異臭…原因は排水管?

家財整理や清掃を終え、壁紙や床も新しくした。それでも、浴室へ入るとまだにおいを感じる。

この段階で、もう一度壁紙を替える、空間の消臭を繰り返すという判断をする前に、確認したい場所があります。排水トラップと、その先の配管です。

先に結論

リフォーム後もにおいが残るからといって、原因を排水管だけに決めることはできません。 ただ、水回り付近で強く感じる、長期間使っていなかった設備がある、排水口の表面を清掃しても変わらないといった場合は、床・壁だけでなく排水系統も確認対象に入れます。

この記事では、千葉県内の築40年団地で、リフォーム後も浴室付近ににおいが残り、排水トラップの奥をスコープで確認した実例をもとに、排水系統が原因候補になるときの切り分けを整理します。

リフォーム後もにおいが残るなら、床・壁と排水系統を分けて確認します

リフォーム後ににおいが残ると、「壁紙の裏に残っているのか」「床をもっと剥がすべきか」と室内側へ目が向きやすくなります。

もちろん、床・巾木・壁際・下地などに原因が残っている場合があります。一方で、浴室・洗面・トイレなど水回り付近に違和感が集中するなら、排水口より先も候補から外せません。

「リフォームしたのに残る=配管が原因」ではありません。 大切なのは、室内側と排水系統側を分け、どちらに根拠があるかを順番に確認することです。

排水系統は、まず「封水切れ」と「配管内部の付着」を分けます

排水口付近のにおいでは、まず「封水の問題」と「配管内部の問題」を分けます。

確認するもの 何を見るか
排水トラップの封水 長期間使っておらず、水が減っていないか。水をため直した後に変化があるか
トラップ・排水口まわり 手の届く範囲に汚れや部品のずれがないか
配管の奥 表面清掃後も残る場合、曲がり部や管内に付着物がないか
室内側 床・巾木・壁際・下地など、別の原因が残っていないか

排水トラップの水は、下水側のにおいや害虫が室内へ入りにくくする役割があります。長期間水を使わないと、その水が蒸発して減る場合があることは、住宅設備メーカーも案内しています。

TOTO公式|排水トラップの水が減った場合の案内
長期間使用しない場合などに、トラップ内の水が蒸発して下水側のにおいを感じることがあると案内されています。

排水管を疑うのではなく、「排水系統も見るべきか」を症状から判断します

排水系統が原因候補になるかは、一つの症状だけでは決めません。においの「場所」と「変化」を見ます。

  • ・部屋全体より、浴室・洗面・トイレなど水回り付近で強く感じる
  • ・長期間使っていなかった排水口がある
  • ・排水口のフタや受け皿を清掃しても変化が小さい
  • ・排水口へ近づくほど強く感じる
  • ・水を流した前後で、においの感じ方が変わる

これらは排水管が原因だと断定するサインではありません。 「室内側だけを調べて終わらず、排水系統も確認した方がよいか」を判断する材料です。

実例|リフォーム後も浴室に残ったにおいを、排水トラップの奥まで確認しました

千葉県内の築40年団地で、浴室付近で亡くなられた後に清掃とリフォームまで行われた物件から相談を受けた記録があります。

内装は新しくなっていましたが、再募集後の内見で浴室付近のにおいを指摘され、管理会社から相談がありました。

現場では、まず浴室の排水口付近でにおいの出方を確認し、表面だけでは判断できなかったため、排水トラップの奥へスコープを入れました。

スコープカメラで確認した浴室排水配管内部の付着物
▲ 浴室の排水トラップ奥をスコープで確認した記録。曲がり部付近に付着物が残っていることを確認し、においの原因候補として処理範囲を決めました。

曲がり部付近には付着物が残っていることを確認しました。この写真だけで成分や由来を断定したのではなく、現場状況、においの位置、配管内部の状態を合わせて、処理すべき原因候補として判断しています。

配管内部を処理した後も、においの再確認と室内側の切り分けを行います

この現場では、配管内部の付着物を処理するため、現場用薬剤で付着物を軟化させた後、高圧洗浄で管内を洗浄しました。

現場用薬剤と高圧洗浄後に確認した排水配管内部
▲ 現場用薬剤と高圧洗浄を行った後の配管内部。作業前後の状態を写真で残し、配管側の処理範囲を確認しました。

ここで見るべきなのは「高圧洗浄をした」という作業名ではありません。

作業前にどこへ付着物があり、作業後にその範囲がどう変わったかを記録できることが重要です。 配管側を処理した後は、浴室で感じていたにおいを再確認し、室内側に残る原因がないかも分けて見ます。

施工記録では、配管側の処理後に室内側の消臭工程も行い、その後、浴室で感じていたにおいは確認されなくなりました。また翌週に新しい入居者が決まった記録があります。ただし、入居決定が配管作業だけによるものとは判断できません。

高圧洗浄ありきではなく、排水系統と室内側の原因を分けて確認します

この記事で一番避けたいのは、逆方向の決めつけです。

「排水管に付着物が残る実例がある」からといって、リフォーム後のにおいをすべて高圧洗浄で解決できるわけではありません。

候補 確認する場所
封水切れ 排水トラップの水量と、水をため直した後の変化
配管内部の付着物 トラップ奥・曲がり部・配管壁面など、目視しにくい範囲
室内側に残る原因 床・巾木・壁際・木部・下地など
設備まわり 部品の取り付け、排水口まわり、清掃可能範囲
排水系統以外の臭気源も確認したい方へ
床材を外した後もにおいが残る場合など、床・巾木・壁際・下地まで原因を追う考え方を別記事で整理しています。

「消臭できますか」ではなく、原因候補と確認範囲を聞いてください

管理会社やオーナーが業者へ相談するときは、「消臭できますか」だけでは作業範囲が分かりません。

確認したい6項目
  • ・どの場所でにおいを強く感じるか
  • ・長期間使っていない排水設備があるか
  • ・封水を確認したか
  • ・配管内部まで確認する必要があるか、その理由は何か
  • ・洗浄前後を写真・記録で残すか
  • ・配管側で変わらなかった場合、次にどこを確認するか

「オゾンを使う」「高圧洗浄をする」といった機械名より、原因候補をどう切り分け、どこまで確認してから次の工程へ進むかを聞く方が、やり直しを減らす判断材料になります。

排水管だけでなく、室内全体の確認が必要な場合
床・下地・家財などを含めた特殊清掃側の確認が必要な場合は、排水管洗浄とは別の範囲として整理します。

リフォーム後の水回りのにおい・排水系統確認に対応する地域

東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県を中心に、リフォーム後も水回り付近ににおいが残る場合の排水トラップ・配管確認、高圧洗浄についてご相談を受けています。

相談時は、建物種別、どの水回りで強く感じるか、これまでに行った清掃・リフォームの範囲、長期間使っていなかった設備があるかが分かると、排水系統から確認すべきかを整理しやすくなります。

茨城県・栃木県・群馬県・山梨県の一部は、所在地と作業条件を確認したうえで対応可否をご案内します。

孤独死後のリフォーム後に残るにおいと排水系統についてよくある質問

孤独死後にリフォームしてもにおいが残る場合、原因は排水管ですか?
排水管だけが原因とは限りません。床・壁・巾木・下地など室内側に残る原因と、排水トラップの封水切れや配管内部の付着物など排水系統側の原因を分けて確認します。水回り付近で特に感じる場合は、排水系統も確認候補に入れます。
排水トラップの封水切れとは何ですか?
排水トラップには、下水側のにおいや害虫が室内へ入りにくくするための水がたまっています。長期間水を使わないと、この水が蒸発して減り、下水側のにおいを感じる場合があります。まず水をため直した後に変化を見ることで、切り分けの材料になります。
水を流してにおいが変われば、排水管が原因と判断できますか?
水を流した前後の変化は判断材料の一つですが、それだけで原因を断定できません。封水の状態、排水口の近くで強く感じるか、配管内部に付着物があるか、室内側に別の原因が残っていないかを合わせて確認します。
配管内部はスコープカメラで確認した方がよいですか?
すべての現場で必要とは限りませんが、排水口の表面を清掃してもにおいが残り、配管側が原因候補になっている場合は、目視できない範囲を確認する方法の一つです。今回の実例では、スコープで曲がり部付近の付着物を確認してから処理範囲を決めました。
配管を高圧洗浄すれば、においの問題は終わりますか?
一概には言えません。配管内部の付着物が原因であれば洗浄が必要になる場合がありますが、床・壁・下地など室内側に原因が残っていれば別の処理が必要です。高圧洗浄をしたかどうかではなく、原因候補ごとに確認し、作業後ににおいの状態を再確認します。
管理会社やオーナーは、相談時に何を伝えればよいですか?
どの水回りでにおいを強く感じるか、清掃・リフォームで行った範囲、長期間水を使っていない設備があるか、排水口へ水を流した前後で変化があるか、これまでの施工写真や記録が残っているかを分かる範囲で伝えてください。

リフォーム後も浴室・洗面・トイレ付近のにおいが残る場合、排水トラップ・配管側を確認すべきかという段階から相談できます。

ご相談は無料です。これまでの施工範囲とにおいを感じる場所を確認し、排水系統の調査・洗浄が必要な場合は、作業範囲と金額を事前確定見積もりでご案内します。

受付時間 6:30~21:00|休業日あり|LINEは内容を確認後、順次ご案内します

記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や現場指導に注力しています。
孤独死・自殺・ゴミ屋敷・事故物件など、他社が断るような現場でも創業以来施工不能となった現場は一つもありません。

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の資格((東京)第277343号)を保有しており、清掃・消臭の技術判断と「どう再生すれば資産価値を回復できるか」の不動産判断を同時に行える点が他の特殊清掃業者との最大の違いです。

日本在宅医学会・高齢者虐待防止学会での登壇実績、各行政区のゴミ屋敷条例意見交換会への出席など学術・行政の両面から現場の専門家としての地位を確立しています。

東邦大学保健衛生学部・岸恵美子教授(セルフネグレクト・ ゴミ屋敷研究の第一人者)と、現場データの共同研究を継続。 複数の学術論文に共同執筆者として名前が掲載されており、 現場実務者として学術分野での評価も確立しています。

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ

株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
インボイス適格事業者登録番号:T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1) 109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士 創業15年・施工不能ゼロ 学術登壇実績あり
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孤独死・自殺・事故物件の特殊清掃について、現場の状況をそのままお話しください。対応可能かどうか、費用の目安も含めてご案内します。


事故物件の処分・リフォーム・再生について、宅建士として適正な選択肢をご提案します。売る・直す・貸すどの方向でも構いません、まずご相談ください。