ゴミ部屋(汚部屋)だったことがバレていて引越時に大揉め

賃貸住宅退去時はどこまで現状回復すればいいのか

ゴミ部屋(汚部屋)だった方が引越で部屋を引渡すときはドキドキもんですね。

まず大前提として賃貸住宅、すなわち他人の物を借りてる場合には『善管注意義務』というものがあります。
簡単に言えば、いくらお金を払ってるといえども借りてるんだから自己所有のものよりも注意して大切に扱えよ、という法律です。

ですから厳しい言い方をすればゴミ部屋(汚部屋)にした時点でこの善管注意義務違反ということになってしまいます。

では善管注意義務違反だから大家さんからの請求通り全部のまなければいけないのか?というと実はそうでもないのです、以下にこのような場面に遭遇した場合どう考えどう対処すればいいのかを解説いたします。
 

その部屋の賃貸契約書内容はどうなってますか?

契約というものは実は当事者同士の合意があればなんでもアリです。
賃貸住宅の場合の契約書は不動産会社で行うことがほとんで、いかにもその不動産会社と契約してると思ってる方も多いのですが実はそうじゃありません。

賃貸住宅の場合だと大家さん(個人or法人)と賃借人であって、不動産会社はただ大家さんとお客様をマッチングさせたにすぎません(媒介もしくは仲介といいます)
つまり多少無茶なことが契約書に盛込まれてたとしても当事者同士(この場合は大家さんと賃借人)が合意していれば問題ないということです。

ただ不動産の場合は売買にしても貸借にしても大きなお金が動くので間に入った不動産会社が細かな説明を行います。
法律的な流れでいきますと契約の前に必ず重要事項説明というものがされます、これは宅建士が行う決まりになっており法的に認められたプロが行う決まりです。

説明された重要事項に問題がないとなって初めて契約となります、ここでも重要事項で説明されたことが重なるものがありますが、再度説明を受け記名押印し契約完了となるのです。

かなりの手間と時間をかけて説明されてるはずですが見事にみなさん覚えていません。

それは無理もないことです、まず法律のプロじゃありませんから契約時にそんなこと気にしていません、それと部屋を内覧し気に入ってる状態ですから気持ちも浮足立ってますから覚えてなくて当然なんです。

ですが、稀にとんでもない特約条項が盛り込まれてることがあるんです。

今まで経験した中には下記のようなものがありました。

契約期間中の解約は違約金として敷金相当分を貸主に払う。
退去時には入居時とまったく同じ状態に戻す(通常損耗を認めない)
部屋でキムチを漬けない。
勝手に死亡禁止。
退去時にハウスクリーニング料金を支払う。


キムチを作るな、勝手に死ぬな、など笑ってしまうのもありますが裁判で争えば大家側が負けるような特約も現にありますが、その契約を交わしてるのであれば抗弁できません。

退去時にハウスクリーニング料金を支払うというのも一見普通に見えなくもありませんが、次の入居者のための清掃ですから本来は退去者に求めるものではありません。

おかしな特約だと思えば端から借りなければいいのです。
ただ近年は管理会社がコンプラ順守を強化してる関係であまりにも理不尽な契約内容は大家さんにアドバイスして正されてることが多くなってきたように思います。
 

元ゴミ部屋(汚部屋)住人が直面した理不尽要求

ゴミ部屋状態が大家さんや管理会社にバレてた場合(ほとんどバレてます)かなり理不尽な要求がされることがあります。

相談の中には、部屋を完全フルリフォーム建物価値減少分まで請求されたというものがありました、状況は下記の通りです。

東京都内の2DKアパートで居住9年で5年程度ゴミを溜めてしまった。

 

私たちで作業に入りゴミを全撤去し、水回りや床をクリーニングし普通に暮らしてたレベルまで回復させました(床やユニットバスの一部に沈着あり)

ですが、退去引渡時に上記のような要求を大家さん側からされてしまったのです。

大家さん側はゴミ部屋であったことを知っておりいわゆる善管義務違反を盾にフルリフォームと建物価値減少分の損害賠償請求を行いました(トータル500万強、ただし裁判にはなっていない)

確かにゴミ部屋ではあったが退去前に私たちの手を入れゴミ部屋状態を解消し、若干の染み付きなどがあるものの通常損耗レベルまで回復させた、また9年も住んでおり、入居時は新築でもなかったため壁紙はもちろん付帯設備も償却年数が経過しておりゴミ部屋ではなかったとしても次の賃借人のために貸借人側で修繕やリフォームを行うと考えるのが妥当ではと交渉いたしました。

建物価値減少分については過去の判例を示し結果的に納得してもらいました、ゴミ部屋だったから建物価値が下がったから損害賠償請求という裁判は過去に見つけられなかったのですが、人が亡くなった事案での判例を援用しました。

判例1:東京都内の賃貸ワンルームマンションで自殺。
東京地裁は事件後3年間の逸失利益を認めました(1年目全額、2~3年目半額)合計132万円、ただし事件によって生じたとされる建物価値の減少は棄却。

判例2:2.仙台市のワンルームアパートで自殺。
事件後2年間の逸失利益を認めたが、賃料を下げて募集を行ったところ入居希望者があったため本来の賃料との差額のみという判例、これも建物価値の減少の主張は認められませんでした。

心理的瑕疵が大きいとされる自殺ですら建物価値減少分は却下されています。

この要求の場合は結果的にゴミ部屋にしていなければここまでの損耗はなかったと考えられる部分について補償しました(敷金相当分)

ただ大家さんの言い分も理解できるのですが、あまりにも理不尽な要求の場合はキチンと理論立てて行ったほうがいいのは確かです。
 

ゴミ部屋(汚部屋)の退去時はどこまで清掃すべきか

上記のように当然ゴミを撤去し全体的なハウスクリーニングを行い住んでた年数レベル(通常損耗)までは回復させるべきです。

一応原状回復の法的な定義を書いておきます。

賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意、過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗、毀損を復旧させること。

ですから通常損耗のレベルまでは片付けましょう、清掃しましょうということなのです。

どうせ大家さん側でハウスクリーニングを入れるのだから水回りクリーニングはしなくていいと言われるお客様もいますが、大家さん側が行うハウスクリーニングはあくまでも次の入居者のためであることを忘れないでください、特に水回りが汚いのはたとえゴミ部屋であったことが発覚していなくてもかなり印象が悪くなります。

よく壁紙のことも聞かれるのですが、壁紙の償却期間は設備の中では一番早く6年で資産価値1円となります。

ただいくら原価償却で資産価値がゼロだとしても善管注意義務違反があり、通常の使用を超えるような使用をしていたのは事実ですから交渉するにしてもあくまでも下から接しなければいけないのは言うまでもありません。

退去時に揉めないための清掃

株式会社まごのて不動産事業部では退去時のトラブル処理や敷金返還のアドバイスや常駐する専門家スタッフ(宅建士、行政書士、敷金鑑定士)の意見書を交付しています。

また入居者だけではなく賃貸物件オーナーや不動産管理会社に対してのコンサルタントも行っています。

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