ゴミ屋敷片付けコラム

実例紹介
2026.09.12

賃貸ゴミ屋敷を不動産会社から相談|本人同意で片付けた実例

江戸川区の不動産会社よりゴミ屋敷片付け相談

入口は、以前から取引のある地元不動産会社からの連絡でした。長く住んでいる入居者の部屋がゴミ屋敷状態になっているようで、隣室の入居者から、においなどで困っているという話が出ているとのことでした。

ただし、不動産会社から「何とかしてほしい」と相談を受けても、今も本人が住んでいる部屋を本人抜きで片付けることはしません。最初に確認したのは、本人が片付けをどう考えているかでした。

この実例の要点
本人の意思確認 → 現地確認 → 35万円(税別)で料金確定 → 10万円を内金・残額を分割 → 不動産会社へ状況共有 → 本人の同意を確認して当日作業開始、という順で進みました。

不動産会社から相談を受けても、最初に確認したのは本人の意思でした

居住者本人へ電話をすると、返ってきたのは「片付けなければいけないのは分かっている」という答えでした。

片付けそのものを拒否していたわけではありません。ただ、本人からは「お金はあまりない」という話がありました。

今回、止まっていたのは「片付ける意思がない」ことではなく、いくらかかるのか分からないことと、その金額をどう支払うかでした。

そこで、まず確定料金を出すために現地を確認することにしました。現場が近かったため、その日のうちに室内を見ています。

現地確認|玄関からロフトまで生活ごみが堆積していた

室内は、玄関から廊下、居室、ロフトに至るまで生活ごみが堆積していました。特に廊下付近のごみは水に濡れ、腐敗している状態でした。

片付け前の玄関・廊下・居室・ロフトの状態
▲ 作業前。玄関から廊下、居室、ロフトまで生活ごみが堆積し、奥へ進みにくい状態でした。

水濡れの原因は、ユニットバスからあふれた水が影響していた可能性を考えました。単にごみを運び出すだけではなく、撤去後に床や水回りの状態を確認し、仕上げの清掃まで行う必要がある現場でした。

手元10万円では足りない。それでも話を止めなかった

現地を確認し、ゴミ撤去と仕上げのクリーニングまで含めて、最終的な作業費は35万円(税別)で確定しました。

作業費35万円(税別)
当初用意できた金額10万円
支払い10万円を内金
残額は分割

本人は70代でしたが、仕事を続けており、年金収入もありました。そこで、支払い状況を確認したうえで、今回は10万円を内金として、残額を分割で支払う方法で対応しました。

分割払いは、すべての案件で同じ条件をお受けできるものではありません。金額、支払い計画、依頼内容などを確認して個別に判断します。

ゴミ屋敷片付け費用を分割で払える?条件・頭金・支払い計画分割払いを検討するときの考え方は、こちらで詳しく整理しています。

不動産会社へ状況を伝えると、その日のうちに作業が決まった

現地確認のあと、相談元の不動産会社へ行き、室内の状態、必要な作業、確定した料金、本人の支払い状況を説明しました。

支払いに不安がまったくない案件ではありませんでしたが、本人に収入があり、片付ける意思も確認できていたため、分割であれば当社としても受けられることを伝えました。

不動産会社の担当者は、その場で本人へ連絡し、早く進めた方がよいと話しました。本人の意思を改めて確認し、話がまとまったため、その日のうちに作業を開始しました。

管理会社や不動産会社が一方的に決めたのではなく、本人にも片付ける意思があり、費用と支払い方法が具体化したことで、止まっていた話が動いた実例です。

ゴミを撤去して初めて、廊下の床に穴が見つかった

ゴミ屋敷の片付けでは、物が積み重なっている段階では床面をすべて確認できません。今回も、撤去を進めて初めて、廊下部分の床に穴が開いていることが分かりました。

ゴミ撤去後に判明した廊下床の穴
▲ ゴミ撤去後に確認できた廊下床の穴。物を出して初めて、建物側の傷みが見えることがあります。

見積もり段階で床が見えていない場合、清掃で戻せる汚れと、補修が必要な建物側の傷みを完全に切り分けられないことがあります。だからこそ、撤去後にもう一度状態を確認する工程が必要です。

水回りと床を清掃し、廊下は応急処置まで実施

家財と生活ごみを撤去した後、水回りと床のクリーニングを行いました。浴室には尿石が付着し、キッチンや壁面にも生活由来の汚れが残っていました。

ゴミ撤去後に水回りと床を清掃した写真
▲ ゴミ撤去後に水回りと床をクリーニング。物を出すだけで終わらず、生活を続けられる状態を確認しました。

廊下の床穴については、そのままでは危険があるため、コンパネを使って仮止めしています。

廊下床の穴をコンパネで仮止めした写真
▲ 撤去後に見つかった廊下床の穴は、コンパネで仮止めし、生活動線の安全を確保しました。

今回のように入居を続ける案件では、部屋を空にすることだけが目的ではありません。撤去後に見えた危険箇所や水回りを確認し、日常生活へ戻すために何を先に整えるかを考えます。

近隣へのにおいは、ゴミだけが原因ではなかった

今回、周囲へのにおいの原因として考えられたのは、生活ごみだけではありません。現場では、ゴキブリ、生活ごみ、ユニットバス周辺の影響を複合的に確認しました。

作業後は以前ほどの異臭は感じにくい状態になりました。ただし、一度片付けたからといって「もう二度とにおいが出ない」とは言えません。

ゴミ屋敷の片付けと、再発しない生活を作ることは別の問題です。今後の生活状況によっては、においや害虫が再び発生する可能性があります。

この現場で分かったのは「本人が拒否している」と決めつけないこと

外から部屋の状態だけを見ると、「本人が片付ける気がないのでは」と考えてしまうことがあります。

しかし今回、本人は片付けなければいけないことを理解していました。止まっていたのは、費用と、実際に動き始めるきっかけでした。

確定料金を出し、手元資金だけでは足りないことを前提に支払い方法を整理し、不動産会社と本人の双方へ現実的な進め方を示したことで、その日の作業開始まで進みました。

片付けを拒否しているのか、何かが障害になって動けないのかは別です。
本人の意思を確認しないまま、部屋の状態だけで決めつけないことが大切です。

不動産会社・管理会社から相談するときに確認したい5つのこと

入居中のゴミ屋敷について不動産会社・管理会社から相談する場合は、部屋の写真だけでなく、次の5点が分かると話を整理しやすくなります。

1. 本人と連絡が取れるか

現在居住中であれば、本人の意思確認を先に行います。

2. 本人に片付ける意思があるか

「拒否している」と決めつけず、本人の言葉を確認します。

3. 近隣への影響は何か

におい、害虫、水漏れ、共用部への影響などを分けます。

4. 費用をどう支払うか

見積額だけでなく、支払い方法まで現実的に整理します。

5. 片付け後も住み続けるのか

退去前の全撤去と、住み続けるための片付けでは終点が違います。

ゴミ屋敷で管理会社から警告|最初に返す4つの事実管理会社から連絡を受けた本人側の対応は、こちらで整理しています。 賃貸のゴミ屋敷でも住み続けたい場合におい・害虫・漏水・点検への支障など、住み続けるために先に確認することを整理しています。

対応エリア|賃貸管理の相談は建物条件まで確認します

まごのてでは、東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県を中心に、賃貸住宅のゴミ屋敷片付けをご相談いただけます。

東京都集合住宅では、作業時間、共用部、エレベーター、車両位置、近隣への影響まで確認します。
千葉県戸建て・集合住宅とも、玄関から車両までの距離、駐車位置、管理条件を確認します。
神奈川県坂道、外階段、道路幅、駐車位置など、室内から車両までの搬出条件も確認します。
埼玉県団地・マンションでは、階段・エレベーター・共用部・管理窓口のルールを確認します。

茨城県・栃木県・群馬県・山梨県は、一部地域について、物量・建物条件・搬出導線・作業内容を確認したうえで対応可否をご案内します。

よくある質問

Q. 管理会社や不動産会社から直接相談できますか?
はい。物件管理側からの相談も承ります。ただし、現在入居している本人の家財を扱う場合は、本人の意思や処分範囲を確認したうえで進めます。
Q. 本人が住んでいる部屋を管理会社の判断だけで片付けられますか?
管理会社から相談を受けたことだけを理由に、居住者本人の家財を自由に処分することはしません。契約状況や緊急性など個別事情はありますが、通常は本人の意思と作業範囲を確認します。
Q. 片付け費用は分割払いできますか?
案件ごとに確認します。今回の実例では35万円(税別)のうち10万円を内金とし、残額を分割払いとしましたが、すべての案件で同じ条件をお受けできるわけではありません。
Q. 近隣からにおいや害虫の相談が出ている場合も相談できますか?
はい。におい、害虫、水濡れなど、何が周囲へ影響しているかを確認し、家財撤去・清掃・必要な応急対応を分けて整理します。
不動産会社・管理会社からのご相談も承ります

「本人へどう話せばよいか分からない」「近隣へのにおい・害虫などの影響が出ている」「費用面で話が止まっている」という段階でも構いません。本人との連絡状況、建物条件、室内の状態など、分かる範囲から整理します。

電話受付 6:30~21:00|休業日あり|LINEは内容を確認後、順次ご案内します

記事執筆:

株式会社まごのて 代表取締役
佐々木久史

主に特殊清掃技術の開発や現場指導に注力しています。
孤独死・自殺・ゴミ屋敷・事故物件など、他社が断るような現場でも創業以来施工不能となった現場は一つもありません。

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の資格((東京)第277343号)を保有しており、清掃・消臭の技術判断と「どう再生すれば資産価値を回復できるか」の不動産判断を同時に行える点が他の特殊清掃業者との最大の違いです。

日本在宅医学会・高齢者虐待防止学会での登壇実績、各行政区のゴミ屋敷条例意見交換会への出席など学術・行政の両面から現場の専門家としての地位を確立しています。

東邦大学保健衛生学部・岸恵美子教授(セルフネグレクト・ ゴミ屋敷研究の第一人者)と、現場データの共同研究を継続。 複数の学術論文に共同執筆者として名前が掲載されており、 現場実務者として学術分野での評価も確立しています。

東洋経済:ゴミ屋敷に商機を見出した男の波乱万丈人生
理念と経営:逆境の時ほど爪を研げ

株式会社まごのて
東京都江戸川区北葛西3-5-6
インボイス適格事業者登録番号:T1011701018023
宅地建物取引業:東京都知事(1) 109168
産業廃棄物収集運搬業:01300191644(株式会社MG)
宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士 創業15年・施工不能ゼロ 学術登壇実績あり
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ゴミ屋敷の状態がどれだけひどくても、お断りした現場は15年間一度もありません。恥ずかしがらず、現状をそのままお話しください。